大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

相続法改正6 自筆証書遺言の方式緩和

【自筆証書遺言が作りやすくなりました】
亡くなった方が残す最後のメッセージ。それが遺言です。
一般には「ゆいごん」と呼ばれますが、法律上は「いごん」と読みます。
遺言には大きく分けて、本人の手書きで作成する「自筆証書遺言」と公証役場で作成する「公正証書遺言」の2つがあります。
今回の相続法改正では、手書きで作成する「自筆証書遺言」が一部パソコンで作成可能になるなど作りやすくなる改正がありましたので、ご紹介したいと思います。

【これまでは全文を手書きで作成】
これまで、自筆証書遺言はその名の通り、全文を遺言作成者本人が手書きで作成する必要がありました。
自筆証書遺言は、書き方さえ知っていればペンと紙、そして印鑑があればいつでも、どこでも無料で作成できるというお手軽さが大きなメリットです。
しかし、その手書き自体が困難を極める事態が起きていました。
たとえば、「全財産を長男Aに相続させる」というような簡単な一言で終わる遺言なら簡単に作成できます。
しかし、遺言を作るのは一般に高齢の方が多いため、
    「一戸建ての自宅は長男Aに・・・」
    「賃貸経営のマンションは長女Bに・・・」
    「○○銀行の預金は二女Cに・・・」
    「△△信用金庫の預金は二男Dに・・・」
    「その他の財産は甥のEに・・・」
…などと細かく遺産の分け方を書きたい場合、高齢の遺言者が全文を手書きで作成することが非常に難しかったのです。
しかも、土地を指定する場合は地番や面積、地目といった細かい情報記載が必要ですし、銀行預金の場合は金融機関名や取り扱い支店名、口座番号といった情報を記載する必要もあります。そのため、財産が多い高齢の方は、財産情報をすべて手書きで、しかも書き間違えないよう作成することは非常に難しいことでした。

【財産目録はパソコンで作成OK】
今回、全文を手書きする必要がある、という点が改正されました。
この土地や預金など、財産目録をパソコンで作ったり、通帳のコピーを遺言に添付したりすることで、遺言が簡単に作成できるようになりました。
この改正で、高齢の遺言者が土地や預金の細かい情報まで詳しく手書きしなくとも、家族や専門家にパソコンで作ってもらう方法が使えるようになりました。

【パソコン化でも偽造をしっかり防止】
他方で、パソコンで作成するなら誰かが勝手に財産目録を差し替えて遺言内容を偽造できるのでは?という懸念もありました。
そこで、改正法ではパソコンで作成された財産目録にも遺言者の署名および印鑑を押印することにして、他人が勝手に偽造できないよう防止する措置が設けられました。

【2019年1月13日以降に作成された遺言に適用】
この自筆証書遺言に関する改正は、すでに2019年1月13日から施行されています。
もっとも、施行日以降に死亡された方の遺言であっても、遺言作成が2019年1月13日以前の遺言には適用されません。
以前の遺言の場合、改正前の要件(全文自筆)を満たすことが必要ですので、遺言の作成日にはご注意ください。


相続法改正5 相続開始後の共同相続人による財産処分

【相続開始後に相続人の一人が財産処分をした場合の公平性を図る改正がなされました】
これまでの相続法では、特別受益のある相続人が、遺産分割前に遺産を処分した場合に、遺産を勝手に処分した相続人の方が、相続できる財産額が多額になるという不公平が生じていました。
そのため、この不公平をなくすため、今回法律が改正されました。

【これまでの相続法の問題点】
実際に、どのような不公平が生じていたのかを、事例をもとに説明します。

 例)相続人:長男、次男(法定相続分2分の1)
   遺産:預金2000万円
   特別受益:長男に対して、生前贈与2000万円

上記の通りの事案において、被相続人が亡くなった後に、長男が被相続人の預金2000万円のうち、さらに1000万円を引き出した場合、次男として何が請求できるかを考えてみます。
遺産総額は、預金2000万円と生前贈与2000万円の合計の4000万円となり、次男の相続分は2分の1であるため、計算上、次男が相続するべき額は2000万円となります。
しかし、実際に残された財産は1000万円しかありませんので、次男は、この1000万円を取得し、相続後に引き出された1000万円については、法定相続分である500万円の限度で、長男に対して、不当利得返還請求ができるにとどまるということになります。
その結果、長男及び次男の取得額は、以下の通りとなります。

  長男:生前贈与2000万円+出金額1000万円-返還請求額500万円 =2500万円
  次男:遺産分割1000万円+返還請求額500万円=1500万円

つまり、勝手に預貯金を引き出した長男の方が、次男よりも多くの財産を取得することになり、公平性に欠けることが問題とされていたのです。

【改正後の法律では、出金がなかった場合と同じ結果が実現できるようになりました】
上記と同じ事案で、改正後の法律によればどのような結論になるのでしょうか。
改正後の法律では、処分された財産を遺産に組み戻すことについて処分者以外の相続人の同意があれば、処分者の同意を得ることなく、処分された財産を遺産分割時に遺産として存在するものとして遺産分割をすることが可能になりました。
つまり、上記事案でいうと、長男によって引き出された1000万円の預金を、次男が遺産に組み戻そうと思えば、長男の同意がなくても組み戻して遺産分割ができると言うことになります。
具体的に上記事案で見てみると、同じく遺産総額は4000万円、次男の相続すべき額は2000万円であるところ、長男によって引き出された1000万円についても、遺産分割時に遺産として存在している(引き出されていない)と考えるため、2000万円が残されていたものとして遺産分割をすることができます。
つまり、次男としては、2000万円を取得することができ、1000万円については残された遺産から、残り1000万円については、長男から代償金という形で支払ってもらうことが可能になったということです。
その結果、長男が勝手に財産を引き出したとしても、結果として長男と次男が取得する財産は同じになり、不公平感が解消されました。

【この改正の施行日は、2019年7月1日です】
相続開始後に相続人の一人が財産処分をした場合の公平性を図る改正の施行日は、2019年7月1日です。


夏期休業のお知らせ

いつも当ブログ「相続これで納得!弁護士に聞く無料相談」をご覧・ご利用いただき、ありがとうございます。

誠に勝手ながら、当事務所は2019年8月13日(火)から8月15日(木)まで夏期休業とさせていただきます。

そのため、その期間中、「相続問題Q&A」の新たな回答ができませんので、ご了承ください。

いただいたご質問については、上記休業期間は非営業日として算定しますことを予めご了承くださいますようお願い申し上げます。


相続法改正4 遺産分割前の預金払い戻し制度ができました

【遺産分割前にも預金の払い戻しが可能に!】

預金口座の名義人が死亡されると、預金が動かせなくなることはみなさんご存じの方も多いと思います。
たとえばお父さんがお亡くなりになると、銀行は口座を凍結し、お父さんの口座のお金が引き出せなくなるため、葬儀費用やこれまで支払っていた光熱費・家賃の支払いなど各種の支払いに困るというケースが多く出ていました。
銀行が口座を凍結するのは、各相続人が別々に「私に預金を渡せ」と言ってこられると誰に預金を渡してよいかわからず対応に困るからですが、この銀行実務を承認するような最高裁判決が平成28年に出されました。

【預金も遺産分割の対象とする最高裁判決】

最高裁判所は、平成28年12月19日判決により、共同相続人の一人が単独で払い戻しをすることはできないことを認めました。
要するに、上記の銀行の実務運用を法的にも正しいことだと認めたわけですが、このことで、葬儀費用や光熱費の支払いなど死亡後すぐに支払を要するものにどう対応するかが議論されることになりました。
その結果、今回の預貯金払戻制度ができました。

【一定額なら遺産分割しなくとも払い戻しができます】

今回できた新制度は、預貯金債権の一定割合(銀行1つについて150万円が上限)は、遺産分割ができる前にも払い戻しの請求が可能とするものです。
具体的な計算で払い戻しができる額を見てみましょう。


具体例)
 銀行に父の預金口座が1つあり、死亡時の残高は600万円
 父の相続人は長男と長女の2人だけ
 → 長男が払い戻しを請求した場合の処理は次の通り
(計算式)
 預貯金債権の額(600万円)×1/3×長男の相続分(1/2)
=100万円を限度として払い戻すことが可能


なお、このケースでは計算式で算出した金額を全額引き出すことができますが、上限額(150万円)を超える場合があることには注意しましょう。


【制度は2019年4月1日から施行されています】

遺産分割前の預貯金払い戻し制度は、2019年(平成31年)4月1日から施行されています。
この制度は、施行日前に開始した相続についても適用されますので、必要があれば新法の施行前に死亡があった相続でも払い戻しを求めることができます。
ぜひご活用ください。


遺産の9割以上が生命保険【Q&A №658】

 

【質問の要旨】

母の遺産は預金100万円と2000万円払込の生命保険のみ。
生命保険の受取人が相続人の一人であった場合、生命保険金も遺留分請求はできる?

【ご質問内容】

母が亡くなり、相続人は兄と弟である私の2人です。父は10年以上前に他界しました。
母は兄夫婦と同居していました。
兄と遺産分割の話し合いをした所、母の財産は100万円ほどの預金だけです。
しかし先日、母が2年前に加入した生命保険があることが分かりました。
金額は2000万円を一括で払込み、5年後に利子がついて戻ってくるものです。
そして保険金の受取人は兄になっていました。
ネットなどで調べると、保険金は相続財産に含まれないと知り、遺産分割できないと知りました。
生前贈与や、遺贈ならば遺留分請求もできるのに、それが保険金となると、遺留分請求ができないのではないかと不安です。
額も大きいので、何か方法があれば教えて頂きたいと思って相談しました。
このように、被相続人が死亡の数年前に加入した保険の保険金が、相続人の一人を受取人と指定した場合は、遺留分請求の対象にはできないのでしょうか?

 

(モニモニ)



 ※敬称略とさせていただきます。

 

【生命保険は遺産ではないとする見解が一般】

今回は相続人に残された財産の9割以上が生命保険金であり、いわゆる法律上の「遺産」がほとんど残っていないケースのようです。
生命保険は遺産ではありませんので相続人で分割することなく、受取人になった方全額受け取ることができます(生命保険が遺産に当たらないことについては当ブログ№598参照)。

【特別受益では解決できない・・・】

もっとも、裁判例の中には、相続人の一人が遺産総額の5割を超える多額の死亡保険金を受け取った場合に、特別受益に準じて遺産に持ち戻しを認めるものがあります(最高裁判決平成16年10月18日。相続ブログ№598参照)。
いわば保険金を生前贈与と同様に扱った判例だと理解すればよいでしょう。
しかし、特別受益は生前贈与した財産(今回は生命保険金)を返還させる制度ではありません。
あくまで現存する遺産(今回は預金100万円)の分け方について、生前贈与を考慮するにとどまります。
そのため、保険金が特別受益であることを主張しても、あなたは現存する預金100万円を相続できるだけであり、これを超えて生命保険金の返還請求はできません。そうすると、本件では特別受益を主張してもなんの解決にもならないでしょう。
そのため、今回は生前贈与や遺贈があっても相続人を保護する制度である「遺留分」を主張するしかありません。

【保険金は基本的に遺留分の対象外】

それでは、生命保険金は遺留分減殺請求の対象財産になるのでしょうか。
まず、生前贈与や遺贈なら遺留分減殺請求の対象となりますので、贈与された金銭の一部を返還するよう請求できます。
しかし、生命保険は(理屈上)生前贈与でも遺贈でもないため、遺留分減殺請求の対象財産には含まれないのではないか、ということがかつて争われました。
この問題について最高裁判所は、死亡保険金は遺留分減殺請求の対象財産に含まれないとしました(最高裁平成14年11月5日判決)。
もっとも、この判例で生命保険金を受け取ったのは相続人ではない第三者の方でした。そのため、今回のように相続人が保険金受取人であった場合とは状況が違います。むしろ、相続人の一人を特別扱いするという意味では生前贈与や遺言で財産を渡したケースと大きな違いはないでしょう。
そこで、あなたとしては、今回受け取られた生命保険金(2000万円)が現存する遺産(預金100万円)の20倍にもあたるという金額の大きさを繰り返し強調し、「このような生命保険を使った遺留分の抜け穴を認めるべきではない」と主張されるべきでしょう。

【今後の方針】

あなたが行うべき主張は上記のようなものですが、この問題は裁判所の判断も学説も意見が分かれていますので、現状で確かな回答ができる問題ではありません。
そこで、相続案件に詳しい弁護士に相談され、上記の主張を含めた法的な検討を早急に進めていくべきでしょう。


不正出金や養子縁組をする相続人への対応【Q&A №657】

 

【質問の要旨】

・義父に成年後見人を付けた。
・義理姉は後見人より預貯金返還請されている。
・義理姉が長男を義父の養子にしたが、無効裁判中である。
・義父は義理姉のリフォーム代を支払った。
・義父が亡くなったら、
 ① 養子縁組無効訴訟はどうなる?
 ② 預貯金返還請求は?
 ③ リフォーム代はどうなるか?

 

【ご質問内容】

義父には成年後見人を付けました。
それをよく思わないぎりの姉(相続人)が遺産の取り分を増やそうと自分の長男を義父の養子にしたり(裁判中)
後見人より預貯金返還請求されていますが中々裁判が進みません。
また家のリホームで多額のお金を義父に支払いさせていたことがわかりました。
義父にもしものことがあったらいまの裁判や使ったお金の行方がきになります。
私達が準備しておくことあるのでしょうか。
成年後見入っても遺言書の書換えは可能ですが。
長谷川式12点で後見入りました。
介護認定は2から1にさげてしまってますが認知度はⅡbとなっています。

 

(どうなるの)



 ※敬称略とさせていただきます。

 
【養子縁組無効訴訟・・・義父が原告なら当然に終了】

義姉が自身の息子を義父と養子縁組させた件については、「裁判中」ということですので、おそらく養子縁組無効確認訴訟が係属しているものと思われます。
上記訴訟は、人事訴訟といって、身分関係を争う訴訟であるため、当事者の一方が亡くなると、当然に訴訟が終了します。
そのため、この訴訟を提起したのが義父(又は義父の後見人)なのであれば、義父が途中で死亡すると、その時点で訴訟は終了し、新たに他の者(この養子縁組について利害関係のある者。義父の相続人など)が訴訟を提起し直す必要があります。
ただ、この訴訟を提起したのが義父ではないのであれば、義父が亡くなったからといって訴訟に影響はありません。
養子縁組無効訴訟が係属していれば、その結果によって遺産分割の割合も変わってきますので、遺産分割も訴訟の結果を待って行うことになります。

【後見人からの返還請求・・・相続人らが引き継ぐ】

義姉は、後見人から預貯金返還請求訴訟も提起されているようです。
これはおそらく、義姉が意思能力の衰えた義父の口座から、勝手に預貯金を引き出していたために、後見人が引き出した分の返還請求訴訟を提起したものと思われます。
この途中で義父が亡くなった場合には、被後見人の死亡により後見は終了し、義父の相続人らが裁判を引き継ぐことになります。
その上で、裁判の結果、義姉から引き出した金員を返還してもらった場合には、返還してもらった金員を法定相続分に従って分割し、それぞれが取得することになります。

【リフォーム代・・・特別受益もしくは不当利得返還請求をする】

最後に、リフォーム代ですが、もしも、リフォーム代を支払ったタイミングではまだ義父の意思能力はしっかりしていたというのであれば、これは義父から義姉への生前贈与ということになり、義父の遺産分割の際に、「特別受益」として持ち戻し、義姉の相続分を減らすということになります。
一方、リフォーム代を支払ったタイミングでもうすでに義父の意思能力に問題があったという場合には、義父から義姉への贈与は成立せず、義父(現在であれば後見人。義父が亡くなった後であれば相続人ら)は義姉に対して、リフォーム代の返還請求権を有するということになります。
義父の意思能力については、長谷川式認知スケールの結果だけで判断できるものではなく、また、行う行為の難易度によっても異なりますが、介護記録、通院・入院等していれば医療記録の記載をも合わせて確認し、主張していくことになります。

【今の段階でできることは】

このような事案では、これ以上財産を取得されることを防ぐ手段をとることを一番に考える必要がありますが、今回の事案では、すでに成年後見人もつけているとのことですので、今後財産が取得されることはないでしょう。
そうすると、今の段階でできることは、自身に有利な遺言書を書いてもらうことと、過去の贈与や不正出金の証拠(通帳のコピーを取っておくなど)くらいです。
ただ、遺言書については、「すべて〇〇に相続させる」というような簡単な内容であれば有効とされる可能性もありますが、すでに後見人が就いていますので、義姉を含む他の相続人から無効訴訟をされる可能性は非常に高いでしょう。


相続法改正3 持戻し免除の意思表示の推定

今回の相続法改正では、亡くなった方(被相続人)の配偶者を保護するための方策が多く取り入れられています。
そのうち、配偶者が被相続人の死後も自宅に居住し続けられるようにする権利(居住権)を保護する方策(短期居住権及び長期居住権)については、これまでに紹介してきました。
今回は、被相続人が生前又は遺言書によって、居住用不動産を配偶者に贈与した場合の保護について、解説します。

【長期間婚姻している夫婦間での居住用不動産の贈与等の保護】

今回の改正では、婚姻期間が20年以上である配偶者の一方が他方に対し、その居住のための建物又はその敷地(居住用不動産)を生前又は遺言書によって贈与した場合には、原則として、計算上遺産の先渡し(特別受益)を受けたものとして取り扱わなくてよいということにしました(これを、持戻し免除の意思表示推定といいます)。
わかりやすくいえば、居住用不動産の贈与を受けた配偶者は、遺産分割の際に、居住用不動産をもらったことを考慮せずに残りの遺産の分割を受けることができるということです。

【これまでの制度の問題点】

これまでは、生前に贈与を受けても、原則として遺産の先渡しを受けたものとして、遺産分割時の取得分がその分だけ減らされていました。
たとえば、以下のような事例で考えてみましょう。
例)相続人:配偶者と子2名
  遺 産:居住用不動産・・・評価額2000万円
      その他の財産・・・6000万円
この事例で、配偶者が居住用不動産について、生前に贈与を受けていた場合、これまでの制度では、遺産分割時の配偶者の相続分は以下の通りでした。
  遺産の合計=2000万円+6000万円=8000万円
  配偶者の相続分=8000万円×1/2=4000万円
  遺産分割時における配偶者の取得額=4000万円-2000万円=2000万円
この結果、配偶者が得た財産は、生前に贈与を受けた居住用不動産2000万円と、遺産分割で得た2000万円の合計4000万円ということになります。
つまり、せっかく生前に贈与を受けても、その分が遺産分割時の取得額から控除されてしまうため、結果として配偶者が相続できる財産額は同じでした。
しかし、これでは、贈与をした被相続人の意思を尊重しているか疑問であった上に、配偶者の長年に渡る貢献に報いる意味や、老後の生活保障の意味でも、問題があると考えられていました。

【改正された結果、配偶者はより多くの財産を取得することが可能に】

今回の改正の結果、上記と同じ事案で、配偶者の相続できる財産は、以下の通りとなります。
  遺産の合計=6000万円(相続時に残っている財産)
  配偶者の相続分=6000万円×1/2=3000万円
  遺産分割時における配偶者の取得額=3000万円
この結果、配偶者が得る財産は、生前に贈与を受けた居住用不動産2000万円と、遺産分割で得た3000万円の合計5000万円ということになり、贈与を受けなかった場合よりも多くの財産を最終的に取得できることになります。

【持戻し免除の意思表示推定規定の施行日は、2019年7月1日です】

持戻し免除の意思表示推定規定は、2019年(令和元年)7月1日から施行されています。
そのため、施行日後に行われた贈与等についてのみ適用され、相続開始が施行日後であっても、施行日前にされた贈与等については適用されません。
ご注意ください。


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