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特別受益証明書と遺産分割協議の違い【Q&A №408】


 遺産分割協議書が必要だと思うのですが、3人のうち1人に全部相続させる場合、これにかえて、特別受益証明書をだしてもいいのでしょうか?

記載内容  特別受益証明書 相続放棄 一人で相続 遺産分割協議

(jj)


【特別受益証明書とは・・】
 特別受益証明書とは、法定相続人が「被相続人から特別受益を受けたことを認めるとともに、遺産分割協議において相続分を主張しません」というような内容の文書です。
 この文書が作成される理由は、この証明書と印鑑証明書を添付して相続登記の申請をすると、法務局がこれを受理して、その特別受益証明書を提出した相続人を除外して相続登記が簡単にできるからです。

【特別受益証明書の便利な点】
 「特別受益証明書」は、相続放棄や遺産分割協議の手続きをしないで、司法書士が作った特別受益証明書に署名捺印をするだけで、他の共同相続人に遺産の全部又はほとんどを帰属させ、相続登記をし、遺産分割を済ませることができます。
 このように簡単に相続登記ができることから、昔は広く使われており、事実上の相続放棄をするという役割を果たしていました。
 しかし、最近はあまり使われていません。

【特別受益証明書の問題点】
 その理由は、「特別受益証明書」を作っていても、実際にはなんら贈与も存在しないようなケースもあり、後日、その点が問題になり、訴訟した結果、特別受益証明書の効力が否定され、相続登記が覆ることがあったからです。
 司法書士に確認したところ、遺産分割協議による相続登記をするように《指導》しているとのことでした。

【できれば相続放棄か遺産分割協議が望ましい】
 《特別受益証明書を出していいでしょうか?》という質問ですので、別に出しても構わないという回答にはなります。
 しかし、特別受益証明書が事実上の相続放棄の役割を果たすといっても、それは本来の相続放棄ではありません。
 そのため、被相続人に債務があった場合、特別受益証明書に署名押印した者も法定相続分に応じて債務を負うことになりますので、債権者から請求されれば支払う必要があります。
 その点を考えると、もし、遺産をいらないというのであれば、家庭裁判所に対して相続放棄の申立をするのが、債務の負担が一切なく、一番、安全です。
 又、遺産の全容を確認した上で、相続人全員で遺産をどのように分けるのかを協議し、各相続人が納得した形で遺産分割協議書を作成するのが、結局、後日の紛争を防止する意味で最も望ましいです。
 協議すると他の相続人に相続分を主張する場を与える、それは避けたいという特殊な意向がない限り、是非、遺産分割協議書を作成することをお勧めします。

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