大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

代償分割と相続税【Q&A №439】


 査定値5000万円の土地を兄弟3人で相続したが、同居していた自分が土地を継ぎたいので、それぞれの取り分(3等分)に満たない分を、自分の預貯金から2人に支払いました。
 相続税は非課税の範囲内だが、自分の持ち出し分は、受け取った兄弟の所得として兄弟に課税されますか?
 申告しないと罰則はありますか?
 できれば申告しないで、「土地は(自分に)譲った」ということにしたいと思っています。
 ご回答宜しくお願いします。

記載内容  代償金 相続税

(梅子)


【詳しくは税理士に相談する必要があるが】
 まず、今回のご質問は純然たる相続税に関する質問であり、税務の問題です。
 このような相続税に関する問題は税理士が専門です。
 ただ、折角、質問をいただきましたので、簡単に回答しておきます。
 詳しく知りたい場合には税理士に相談されることをお勧めします。

【代償金には贈与税は課税されない】
 相続で、ある相続人が不動産を取り、他の人に代償金を支払う場合があります。
 その場合の他の相続人がもらう代償金は贈与ではありません。
 なぜなら、贈与は無償(ただ)で財産をもらうことですが、相続の場合の代償金は、相続で取得した財産を譲渡する替わりにお金をもらうものですので、無償ではなく、贈与にはなりません。
 又、代償金という金銭でもらうのか、または現物(不動産)でもらうのかは、相続人が自由に決定してよいことであり、それによって相続税が変わることはありません。
 今回の場合には、相続税が非課税ということですので、代償金をもらった他の兄弟の方に税金が課税されることはありませんし、ましてや贈与税を支払う必要もありません。
 又、相続税の申告が不要なケースであれば、分け方がどうであれ、相続税を支払う必要はありませんので、代償金をオープンにして支払っても何ら問題はないでしょう。

日付のない遺言と内容に問題ある遺言【Q&A №346】


 私は、父から、30年前から数回にわたって、自分に何かあった時には、お前の分は分筆してあるからと、口頭で言われ、その都度、わかりました、と言ってきました。
 現在、私の自宅下の土地を含む、土地40坪が、亡き父名義で、分筆登記がされております。
 (2筆のうちの1筆)
 父が亡くなったあと、遺言書が出てきて、私の遺言書には日付がなく、無効なものでした。
 しかもその無効な遺言書には、30坪を相続させると書かれておりました。
 遺産分割協議は、紛糾しており、これから、調停・審判か、裁判になりそうです。
 私は、分筆してくれていた40坪の権利を主張することは、可能でしょうか?
 お手数ですか、よろしくご指導ください。

記載内容  日付 意思能力 無効な遺言書の利用法 代償金

(adachitomonokai)


【要式を満たさない遺言は無効】
 質問にも記載されていることですが、遺言はその方式が法律(民法)で厳格に定められています。
 必要な方式は、日付、署名及び捺印であり、これがない場合には遺言書は無効です。
 お父さんの作成された遺言書が出てきたようですが、日付がないというのであれば、お父さんの筆跡で書かれた遺言書であっても、遺言としての法的な効力はありません。

【調停や審判での分割に際しての事情として考慮はされる】
 ただし、あなたとしては、遺言書に記載された30坪の土地は自宅の敷地ということですので、その土地を確保したいというお気持ちでしょう。
 そこで、遺言として有効とまでは言えなくとも、お父さんの意思を実現させるための手段としてその遺言書を利用する方法が考えられます。
 あなたに自宅の敷地を取得させてあげたいという意思がお父さんにあったことは遺言書の記載から見て間違いないのだから、《30坪(あるいは40坪)の土地についてはあなたに相続で取得させるべきだ》という主張をされるといいでしょう。

 調停の場合の調停委員としても、あなたに40坪を取得するように他の相続人を説得し、又、審判の場合の裁判官としても、お父さんの意思を考慮してそのような内容の審判をする可能性が高いです。
 ただ、遺言は有効ではありませんから、絶対に40坪の土地を優先的にもらえるわけではありません。

 又、あなたの相続分は法律どおりですので、40坪の土地を取得できても、差額として他の相続人に代償金を支払うということも当然ありえますので、その点は間違いのないようにご理解ください。

★遺産土地は時効取得されることがあるのか。【Q&A №231】


 相続・遺産分割と時効

 母の土地を姉妹弟五人で相続しました。母の遺言で、土地は姉妹弟五人で等分に分け合うことになりました。
 土地には、現在弟が家族とともに住み、土地全体の固定資産税を払っており、他の四人に持ち分の放棄を迫りました。私と上の姉は婚家の他県に住んでいることもあり、放棄に応じてもいいですが、その場合は持ち分相当額の金銭と引き替えであることが条件で、これは姉も一緒です。そして、そのことを弟に伝えましたが、いっこうに応じません。
 母が亡くなったのが平成6年です。遺産分割の場合も、弟が私たちの持ち分の土地の上に住み続けていれば、私たちの持ち分も弟が時効取得することはあるでしょうか。先ずは、このままなにもしないでいることで、私たちの持ち分が無くなってしまわないか、それが心配です。
 また金額の話し合いに応じない弟に対してどのような意思表示をすればいいでしょうか。内容証明等を送って、金銭の支払いを求めればいいのでしょうか。恐れ入りますが、ご回答を願います。

記載内容  時効取得 固定資産税 代償金

 

(かずひろ)


【時効取得の可能性もあります】
 弟さんが土地を占有使用し、固定資産税も一手に支払っていたのであれば、弟さんが時効取得を主張する可能性があります。この場合の時効期間は、自分のために全部の土地の占有を開始してから、20年になります。
 ただ、今回の質問の場合、遺産土地は遺言で他のご兄弟の持ち分が認められていますので、その旨の相続登記がなされておれば、時効取得はよほどのことがないと認められないでしょう。

【あなたが所有者であることをはっきりとさせておく必要がある】
 あなたたちが権利をもっているのに、弟さんが単独で使用し、かつ固定資産税を支払っているという状態が続けば、弟さんが自分の所有物として使用しているような状態が継続して続いている状態になり、裁判所としては、時効取得を認めやすくなります。
 そのため、このような状態を破るためには、弟さんとの権利関係をはっきりさせる必要があります。
 具体的に言えば、弟さんとの関係で、問題の土地の使用に関する合意書を作成し、その中であなたの権利(共有持ち分)があることを明記するといいでしょう。
 持ち分相当の賃料を請求するのが望ましいでしょうが、たとえ無償使用を続けるとしてもあなたが権利者であるということを認めさせることで、時効期間の進行をリセットすることができます。
 もし、合意に応じないようであれば、調停等の手続きを利用することも考えてもいいでしょう。

相続放棄の謝礼金の相場【Q&A №25】


 私の叔父の兄弟で1人だけ相続放棄の捺印をしてくれなかった人が他界しました。
 他界した人には配偶者と子供2人が居りますが、配偶者は病弱なため子供と別居して福祉のお世話になっています。配偶者の生活費はすべて福祉のお金でまかなっているそうです。そこで配偶者への相続放棄の捺印の謝礼でいくらくらい渡したらよいでしょうか?渡すべきでしょうか?
 また、福祉のお世話になっている方の名義の通帳へ送金した場合はその分、福祉からの送金は止められませんか?子供には10万円づつ渡すことで話が済んでいるそうです。
 ちなみに叔父さんの土地は田舎で、土地家屋の評価価格は1,000万円前後です。この場合の捺印の謝礼の相場も教えていただければ助かります。

記載内容  相続放棄 代償金

(ごろ)


【相続放棄の意味】
家庭裁判所に相続しないとの申立てをするのを相続放棄といいます(これは、原則として被相続人の死亡後、3ケ月以内にする必要があります)。
この場合は、相続をしないということですので、一切、遺産に関係がなくなります(詳しくは、相続放棄をご覧下さい。)。
質問の中で述べられている「相続放棄」という言葉は、相続はしているが、遺産からの分け前を主張しないという意味で使用されているものと思いますので、その前提で回答します。

【本来ならば・・】
 相続放棄をしていない人には、遺産の相続権があり、その割合は法律で定められています(法定相続参照)。
 従って、法律的に言えば、その相続分に該当する財産か、あるいは財産を渡さないのであれば、その代わりの金額(代償金といいます)を渡す必要があります。
 例えば、遺産が不動産であれば、それを金銭で評価して、それに叔父の兄弟の妻(以下、相手方といいます)の法定相続分をかけた金額を代償金として支払う必要があります。
あなたの立場(被相続人の配偶者か、それとも兄弟か)、兄弟は何人いるのかにより、代償金額は異なってきます。

【「謝礼」の額はどの程度が相当か?】
 しかし、前項の場合は、相手方が弁護士に委任して代償金を請求してくる場合の話です。
本件の例で、「謝礼」の額はどの程度が相当か?という質問についての答えとしては、相手方が納得する金額ということになります。
 本件では、子供さん2人に10万円ずつで了承したということですので、相続分(子供全体の相続分は2分の1であり、配偶者の相続分も同様に2分の1です)から言えば、20万円で了承してもらいたいところです。
しかし、遺産である不動産価額が1000万円程度というのですから、代償金額から言えば、100万円を軽く超すものと思われます。
 従って、結論から言えば、50万円程度でも、相手方の捺印で遺産問題が全て解決するのであれば、決して高い金額とはいえないでしょう。

【生活保護との関係】
 なお、謝礼を、相手方の口座に送金した場合、生活保護により支給される額が減額される可能性があります。
 そのあたりについても、よくお話合いになった方が良さそうです。

相続放棄について【Q&A №9】


今回、私(長女)の両親と二世帯住宅をたて、私の家族と私の両親で同居することになりました(両親の今後の老後の介護もするという条件で)。
私の父名義の土地に二世帯住宅をたてたのですが、土地の相続は私がうけることになり、妹には土地の相続放棄をしてもらう予定です。
そこで相続放棄をしてもらった場合は放棄してもらった人に対して、一般的には代償金を支払うことになると思うのですが、必ず支払わなければならないのでしょうか?
また、必ず支払わなければならない場合はどのくらいの割合の金額を支払うべきなのでしょうか?

記載内容  相続放棄 代償金 遺産分割協議 遺言書

(えりたん)


【相続の放棄の意味は・・】
 法律で「相続の放棄」というは、お父さんの死亡した後に、家庭裁判所に「相続をしません」と申し述べる手続きを意味します。妹さんが、この意味の「相続放棄」をするというなら、それは遺産は一切いらないということですので、代償金の支払いは不要です。
 もし、あなたが土地を相続するけれども、妹さんは他の財産を受け継ぐというのなら、「相続の放棄」ではなく、遺産の分配方法の問題です。この場合には話し合いで、財産分け(遺産分割協議といいます)をします。
 もし、妹さんのもらう財産額よりもあなたのもらう土地の価値の方が大きい場合には、妹さんが要求すれば、その差額を調節するために代償金を支払う必要がある場合もあります。

【代償金はいくらか?】
 ご相談のような、あなたと妹さんとお母さんの3人が相続人の場合では、妹さんの相続分は法律で遺産総額の4分の1(25%)とされています。
 そのため、遺産が土地だけであり、それをあなたが全部相続するというのであれば、妹さんがもらえるはずであった相続分(土地の4分の1)に相当する金銭の支払いが必要となる場合もあります(参考までに言えば、土地の価額は税務署が決める路線価で算定することが多いです)。
 ただ、あなたとしては、「お父さんの面倒を見たのだから、その分、介護費用等の支払いが少なくなった。」(これを特別寄与といいます)、あるいは、「残されたお母さんの面倒を見るという負担をするのだから」ということで、妹さんに支払う代償金を少なくして欲しいと主張することも考えられます。

【代償金を支払わなくてもいいのは遺言書の作成です】
 土地を単独で相続するための一番よい方法は、お父さんに「土地はあなたに相続させる」という内容の遺言書を作成してもらうことです。
 このような遺言がある場合には、妹さんが何も不服を言わなければ、妹さんに代償金を支払う必要はありません。万一、妹さんが「私にも遺産を分けて欲しい」といった場合でも、遺産総額の8分の1(12.5%)の代償金の支払いですみます(⇒遺留分減殺請求について)。

☆ワンポイントアドバイス☆
 お父さんが生存しているときに「私は遺産はいりません、放棄します」と言い、そんな書面を作成していても、放棄の効果はなく、そのような人でも相続することが認められます。
 悲しいことですが、遺産をどうするかという話になると、「遺産は要らない」と言っていた人でも、当然のように遺産の分け前を要求することが多いものです(*「私は要らないのだけれど、夫が貰えというから」という話もよく聞きます。)従って、お父さんに遺言書を作成してもらうことを是非、ご検討下さい。
 また、妹さんに、遺留分を事前に放棄してもらうという制度もあります。これを遺言と併用すれば、お父さんの死後、相続で法律的な争いになることはほぼ防げるでしょう。

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