大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

母が勝手に書いた委任状【Q&A №256】 0256


 父方の祖母が他界した時に、叔父(私の父(他界)の兄。)が家へ来て、「母(私から見ると祖母)の預金を下ろしたいから、委任状を書いてくれ」という説明で、私が不在だったため、私の母が、代筆で委任状を2通書きました。
 8年ほど経ち、祖母の土地の相続はどうなっているのか、疑問に思った私の母が、登記簿を調べたところ、その土地は、叔父の物となっておりました。
 どのような手順で相続したのか、書類の提出を求めたところ、一通の委任状のコピーが届きました。それは、この土地は叔父が相続するという内容の物でした。
 当時、土地相続の相続放棄についての話など一切なく、委任状を書かされたわけですが、その内容は全く見ておらず(半分折りになっており、相続内容が書かれた左面とは逆の右面に署名捺印しており、意図的に、内容を見られないようにしていたのかも?)この委任状が有効なのか疑わしい限りです。
 しかし、8年前の事で記憶もあいまいで、こちらが書類をきちんと確認しなかった事に、悔しい思いです。虚偽の説明で、委任状を書かせた叔父が許せません。
 この委任状は、私の許可なく、母が代筆していますが、それでも有効になるのでしょうか?
 本人が書いてない委任状と、虚偽の説明で書かされたという点から、この書類を無効にすることは、できないものでしょうか?

記載内容  委任状 偽造 勘違い 詐欺

(makomu)


【本人の意思に基づかない委任状は無効】
 まず、当然のことですが、本人の意思に基づかない委任状は無効です。
 ただ、代筆であっても、障害で字が書けない人を代筆することもありますし、横で指示して書かせる方式でも直ちに無効というわけではありません。
 問題は、本人が書いたかどうかではなく、本人の意思に基づくものといえるかどうかです。

【黙示の承認ないし追認の可能性はないのか・・】
 お母さんが委任状を書いたとき、あなたがその作成のことを知らず、又、その後もお母さんの代筆を承認しておらず、同意もしていないというのなら、委任状は無効です。
 その無効な委任状に基づきなされた叔父さんへの相続登記も無効になります。
 しかし、もしあなたがお母さんの代筆を知って放置していたとか、お母さんの委任状作成を暗に認めていた(あるいは、母の代筆がもめ事になるのを避けようと思い仕方なく黙認した)というような場合には、裁判で委任が有効と認定される可能性があります。
 なお、叔父さんが相続登記をするには、あなたの委任状だけではなく、その他にあなたの実印を押捺し、かつあなたの印鑑証明書を添付して登記申請をする必要があります。
 叔父さんへの相続登記が完了していたというのなら、誰があなたの実印の押捺をし、又、誰があなたの印鑑証明書を叔父さんに渡したのかという疑問も出てきます。
 登記を無効と主張するには、これらの点も勝手にされたのだということを証明する必要があります。

【詐欺について】
 不動産登記のための委任状であることをはっきりと説明せずに、あるいは虚偽の説明をしたというのであれば詐欺により、委任を取り消しすることも考えられます。
 ただ、8年も前のことであり、記憶がはっきりしないということであれば、この点の証明が可能かどうかという疑問があります。
 又、詐欺で騙されたのはあなたではなく、お母さんということになりますが、その前提で考えるならあえて詐欺という必要もなく、あなたが関与しておらず、あなたの意思に基づく委任状ではないということで十分です。
 結局、登記の無効を主張するのであれば、あなたの意思に基づかないという点を根拠にするのがいいでしょう。


偽造された署名【Q&A №213】 0213


 偽造された遺産分割協議書の署名

 昨年春、父が亡くなりました。ある日突然、兄から一方的な書類が届き、そこには遺産の分配が書かれていて、兄が全体の半分を、残りを私と弟でという勝手なものでした。しかも、遺産分割分割協議などしていないのに、書類が勝手に作られ、私の住所、氏名も他人が書いたもだということが分かりました。弁護士に依頼しているのですが、なかなか進まず、家裁でもう1年近く揉めています。私はどの方法でも訴訟を起したいのですが、最近になって、弁護士が誰が署名したのか鑑定で証明できなければ、訴訟はできない裁判しても負けると言って訴訟になりません。私の署名でないことは鑑定の結果証明できたのですが、それでも訴訟は起せませんか?
 どこの誰が書いたかのか証明などできすはずがないので、困っています。助けてください!

記載内容  偽造 署名 押印

(ちび)


【偽造した人を特定する必要はありません】
 今回、署名があなたのものでないことが証明されたということですが、それにもかかわらずあなたが依頼している弁護士は誰が記載したのかを明らかにしないと勝訴しないと言っている点に疑問を感じます。
 まず、あなたが署名したものでなければ、遺産分割協議書は《無効になることがあります》。
 決して、あなたの署名を偽造した人を特定する必要はありません。
 その意味では、あなたの依頼している弁護士の発言は間違っています。

【本人の署名がなくとも有効な場合があります】
 ただ、わざわざ、《なることがあります》と記載したのは、遺産分割協議書は必ずしも本人の署名が必要ではないからです。
 具体的に言えば、氏名欄がワープロ打ちでも遺産分割協議書としては効力を有する場合もあります。
 又、署名欄が仮に他人の署名だとしても、あなたが納得して実印を押捺し、印鑑証明書を交付すると、遺産分割協議書が効力を持つ可能性があります。

【実印が押捺されているのか?印鑑証明書が添付されているのか?】
 遺産分割協議書であれば、あなたの実印が押捺され、又、印鑑証明書が添付されているはずです。
 質問には記載されていませんが、これらの点はどうなっているのでしょうか。
 もし、あなたの実印が押されており、印鑑証明書も交付されたということなら、署名は他人がしたとしても、あなたが承諾して印鑑を押したのだとして、遺産分割協議書が有効になる可能性もあります。

【弁護士とは納得できる打合せを】
 弁護士はあなたの利益のために頑張るのが仕事です。
 その弁護士が、勝訴が難しいというからには、何らかの他の理由があるのではないでしょうか。
 このブログで回答できることには限度があります。
 現在の弁護士の方針にどうしても納得できないというのであれば、資料を持参して、相続に詳しい弁護士に法律相談をし、それをセカンドオピニオンとして活用されるといいでしょう。


偽造された遺産分割協議書は有効か?【Q&A №131】 0131

父が亡くなり、兄弟3人が相続しました。

 

現在誰も住んでいない実家ですが、先日登記簿を確認すると、父から兄への相続登記がされ、兄の単独名義になっていました。

 


しかも、法務局で閲覧したところ、遺産分割協議書に私たち兄弟の署名と捺印がありました。

 

以前白紙の紙に何も説明されずに署名、捺印した覚えはありますが、説明はされませんでした。

 


遺産分割協議などしていませんし、控えもありません。

 

しかも、遺産の実体も不明で、兄が独り占めしています。弟は兄を全面的に信じてしまい実印と印鑑証明書を渡してしまった為に、署名まで他人により偽造されていました。

 


このような場合、全てを元に戻すにはどうしたらよいでしょうか? 

 

(nimoのパパ)

【偽造された遺産分割協議書に基づく登記は無効である】

 


合意ができていない遺産分割協議書で登記されたということですので、この登記は無効です。

 



あなたは、相続分(3分の1)の限度であなたの登記名義にすることを兄に請求することができます。

 

【訴訟をする前に仮処分が必要かもしれません】

 



合意ができていない遺産分割協議書で登記するような兄ですので、あなたが登記を戻せと言っても簡単には応じないでしょうから、登記を戻すには訴訟が必要になる可能性が高いです。

 



又、あなたから登記を戻せとの請求があれば、急いで他人に売却してしまう可能性もありそうですので、他人に売らないように、不動産を処分できないような手続き(不動産処分禁止の仮処分)が必要になるかもしれません。

 



いずれにせよ、できるだけ早期に弁護士に相談し、依頼することが必要な事件だと思います。

 



なお、相談の際、仮処分の手続きをした方がいいかどうかも是非、確認されるといいでしょう。

 

 


★相続人の預金を調べることはできるのか【Q&A №93】 0093

調停が始まりました。

 

最初に、申立人側の者の預金額について、本人のものか、間違いないか?質問がありました。

 

相手側からの質問です。

 

生存している人間でしかも申立人の預金の内容を違法な手段で入手することは、調停の時点で、影響はありませんか? 

 

弁護士に聞くと、絶対に相続では生きている人間の口座は調べられないとの事ですが・・・・。

 

何か訴えることはできますか?

(キャッシー)
 

遺産分割調停で相手方から「申立人側の相続人名義の預金口座が、その名義人のものに間違いないか?」という質問があったという前提で回答します。

 

【質問をすることは何の問題もない】

 


遺産分割調停で、相手方から、このような質問がよく出されます。

 


被相続人が、相続人である子の名義で預金することがあるからです。

 


したがって、このような質問をすることについてはなんら問題もなく、違法とかプライバシーの侵害にはなりません。

 

【口座の開示を求められた場合の対応】

 


口座の開示を求められた場合には、開示するかどうかはその口座の名義人が独自に判断することです。

 


口座を開示することが調停手続を円満に解決し、かつ、口座名義人に不利益がないということであれば開示に応じてもいいでしょう(但し、無制限に応じるのではなく、口座を限定し、それ以上はしないとの前提で開示する必要があります)。

 


逆にプライバシーだから応じられないという対応もありますし、相手方の預金口座を開示するなら、当方も開示するという反論の仕方もあります。

 

【強制的に開示を命じられる場合があるか】

 


現在の金融機関の扱いでは、弁護士会の通じての照会でも、名義人の同意なしに口座の内容を開示することは、原則としてありません。

 


又、調停でも、あなたの同意なしに、強制的に口座の内容の開示を命じられることはないでしょう。

 


但し、遺産の範囲が明確でないとして、調停が不調になり、訴訟にでもなれば、裁判所の決定により強制的に開示を命じられる場合があります。

 

【違法な入手の確認について】

 


相手方が口座の内容を入手していると思われるなら、口座のある銀行に確認し、違法なことが行われていないか、確認をするといいでしょう。

 


あなたの名をかたり、署名捺印を偽造した場合には、私文書偽造等の刑法上の犯罪になりますので、告訴することも可能です。

 


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