大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

兄の使い込みと居直りへの対応【Q&A №561】


【質問の要旨】
不正出金を取り戻せるか

記載内容 凍結 預金 不正出金

【ご質問内容】
父親が昨年秋に死去しました。
私の兄は、管理していた父親名義の預金通帳からの使い込みが判りました
現在兄は遺産分割協議に協力しないばかりで困っています。
父は預貯金や株を所有していました。
父が10年前に脳梗塞発症後、半身不随になった後、24時間完全介護の老人ホームへ入所しました。入所時から、兄が、父親の全財産の管理を兄が預かっておりました
当時から兄はATMで現金を引き出しており、毎回限度額上限いっぱいの50万円や100万円の金額で、ホームの兵庫から遠く離れた東京の兄自宅近くのATM引き出してました
その金額が、10年間6000万円を超。父の同意が、有ったのか分からない一括保険金払い3000万円一括保険金払年金型生命保険にも入っています。
この保険からの年金の入金は、父の口座入金でしたが、保険金払い受取人が兄。
この年金の振り込み口座からも、兄は引き出しておりました。
父親の死後になって、心当たりの銀行証券会社に問い合わせたところ、わかりました。
兄は、死亡届を金融機関に未提出
父の死後の翌日や翌々日もATMから50万円や100万円単位で引き出していたのが判明しています。
私が金融機関に、死亡届を取引明細取り寄せと同時にしたことにより、父親の預貯金口座から、現金の引き出しが出来なくなった兄は激怒してます。
兄からは連日の暴言メールで、私は仕事も手につきません。
夜も眠れません。
兄は「お前はいらぬ事はせんでいい。お前の下らん策で迷惑きわまりない。」と、激しく私をなじる一方です。
遺言状も存在しないようです。
私はどうすればよいでしょう。
父の遺産を私が一部でも引き継ぐ事は諦めて、凍結した銀行口座を解除して兄に任せるべきなのでしょうか?
せめて、今ある預貯金のみの50%の分割で我慢すべきなんでしょうか?

(はなこ)


【あなたはお兄さんと同じ割合の遺産をもらう権利があります】
遺言書がないケースでは、あなたはお兄さんと同じ割合でお父さんの遺産をもらうことができます。
又、生前にお兄さんがお父さんの口座から無断で出金していたのであれば、お父さんはお兄さんに損害賠償請求ができることになりますが、その損害賠償請求する権利はあなたにも相続されますので、生前の引き出し分についてもあなたはお兄さんに請求することが可能です。

【わかっているすべての金融機関にも連絡をしておく】
お兄さんが、お父さんの死亡後もお父さんの遺産を引き出しているようであれば、わかっている金融機関の全てにお父さんが死亡したとの通知を出す必要があります
死亡の連絡があれば、金融機関は口座を閉鎖しますので、ATMでの出金を停止します。
利用しているかどうかわからなくても、その可能性があれば、死亡通知をし、遺産からの出金を停止させる必要があります。

【生前の引き出し分の調査】
前記のとおり、お兄さんの生前引出分は損害賠償請求権として遺産になります。
ただ、いつ、どの程度の額の金銭を引き出されたのか、その引出をお兄さんがしたのかをあなたの方で証明する必要があります
そのため、金融機関に対して入出金の取引履歴の調査をするとともに、大口の出金については誰がその手続きをしたのかを確認するために預貯金の払戻票などを取り寄せし、お兄さんが引き出したということをはっきりさせておくといいでしょう。
ATMの場合には、筆跡などは残りませんが、取引履歴を見るとどこで出金したのかがわかりますので、その取引履歴を証拠として準備しておくとよいでしょう。

【カルテの取り寄せも考える】
お父さんは脳梗塞であったということですが、もし、判断能力がないような状態であれば、お兄さんが出金した金銭の返還請求がしやすくなりますので、入通院された病院のカルテを取り寄せしておくといいでしょう
カルテにはお父さんの判断能力がわかる資料が多数、記載されていることが多いです。
お兄さんはお父さんの依頼で出金したという反論をすることもありえますので、そのような場合に備えて準備をしておくといいでしょう。

【保険契約及びその一括払い金の出金の調査も必要】
保険金の契約書にはお父さんの署名があるはずですので、保険会社から契約書の写しをもらって本当にお父さんの筆跡かどうかを確認するといいでしょう。
又、保険金の支払いが併せて一括支払いだとすると、預貯金から引き出して支払っていると考えられますので、預貯金を確認するとともに、その払戻票の筆跡を確認し、お父さんに無断でお兄さんが手続きをしたという証拠を集めておくといいでしょう。

【急いで手続きする必要があるのなら、弁護士に早期に相談を】
お父さんの遺産をお兄さんが勝手に動かしているように思われます。
お兄さんが預貯金から引き出した金銭をどのように使っているか、あるいは保管しているのかは明らかではありませんが、既にかなりの部分が消費されている可能性がありそうですし、出金分を隠している可能性もありそうです。
裁判に勝ってもお兄さんがお金を持っていないとお金を回収できません。
そのため、できるだけ早く、弁護士と相談され、お兄さんの財産を押さえる手続き(例えば仮差押手続き)などを考えられるといいでしょう
お兄さんの金融機関の口座がわかっているとすれば、それを差し押さえる方法はないのかどうか、また、これからの遺産分割協議を円滑に進めていくためにも、弁護士に相談され、必要に応じて早期に依頼をして、対処方策を講じることをお勧めします。

(弁護士 大澤龍司)

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