大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

認知症の母が亡姉の相続人となった【Q&A №500】


【質問の要旨】
認知症の母の姉の相続問題

記載内容  認知症 後見人 判断能力

【ご質問内容】
母が認知症で施設にいます。
姉がなくなり相続が発生しました

姉の上にも長女がいて母と長女の相続になります。
長女と姉の周りには不動産関係の友人がリフォムや介護や高額定期の更新とかまでを管理していたので、法定後見の申し立てて財産を取り戻しました。
しかし今回は母に成年後見人の必要性が考えられて、弁護士に相続のみの依頼も考えましたけど、社会福祉協議会は家庭裁判所への相談を進められて当然に家庭裁判所も成年後見人の申し立てを、念頭に認知症の診断を主治医に作成することを勧められました。
後見申し立ては姉のものを自力でやりましたので手続きには問題がありませんけど、母は相続のお金で在宅介護を希望しています。
成年後見人を選任しないで息子である私が弁護士に依頼しても依頼する弁護士が正しく選定できるか成年後見が優先するかは判断ができません。
社会福祉協議会の話では第三者的な立場で成年後見を家裁に申し立てることを進められています。
弁護士を使い相続ができても将来は私の兄弟と争う結果になりかねません。
成年後見が妥当でしょうか?

(noumihaisou)


【あなたが弁護士に依頼することはできない】
お母さんに成年後見の申立をするのか、あるいはあなたが弁護士に依頼するのかどうかを悩んでおられるようですが、現在のあなたの立場では、お母さんの財産の管理を弁護士に依頼することはできません
お母さんの財産の管理を依頼することができるのは、その財産の持ち主であるお母さんだけです

※注:参考ケース
私(弁護士大澤)が経験したもので、相続人である母親ではなく、その息子が母親の相続問題を弁護士に依頼したというケースがありました。
母親は植物状態で寝たきりであるということを聞いておりましたので、不審に思って相手方の弁護士に「先生は誰から委任を受けたのですか」と尋ねましたところ、「息子さんが事務所に来られた」ということでした。
さらに聞いてみますと、弁護士は母親とは全く会っていなかったことが判明しました。
このような案件では相手方弁護士は依頼者である母親からは委任を受けていないことになり、それにもかかわらず代理人として行動したことについては弁護士会で懲戒の対象とされるものです。
そのため、私が相手方弁護士に対して、母親の代理人を辞任すること及び早期に母親の後見申立をすることをアドバイスして、相手方弁護士がそれに従われたことから、結局、成年後見人が選任され、結局、遺産分割問題も早期に解決することができました。

【成年後見人選任の申立をするのが望ましい】
あなたとしては、お母さんの成年後見人選任の申立をするか、申立をしないでそのまま放置しておく(ということは遺産分割ができないということになります)かのいずれかの選択肢しかありません
現在、3人姉妹(①お母さん②そのすぐ上のお姉さん③更にその上の長女)のうち、(上記②の)お姉さんが死亡されたことにより、既にその(上記②の)お姉さんの遺産分割問題が発生しています。
長女さんの周りに問題のある不動産業者がいるというのであれば、その人物がいつ、相続問題に介入して遺産の取込や横領等の不審な動きをするかもしれません。
その点を考えると、早期に成年後見人の申立を家裁にして、あなたが成年後見人になられることをお勧めします
もし、あなたが後見人に選任されない場合でも、弁護士等の専門家が成年後見人に選任され、その人が相続問題を解決してくれるはずです。

【成年後見人になってすぐ遺産分割解決の手配をする】
あなたが成年後見人になれば、あなた自身の意思で、弁護士に上記②のお姉さんの遺産問題の解決を依頼することもできます
その(上記②の)お姉さんの遺産分割を早期に解決し、お母さんが希望する《相続のお金での在宅介護》を実現されるのが、息子さんとしてのあなたとして、今、早急にとるべき方策でしょう。

(弁護士 大澤龍司)

弟の嫁が養子縁組をさせようとしている【Q&A №494】


【質問の要旨】
弟の養子縁組をとめたい

記載内容  養子縁組 無効 判断能力

【ご質問内容】
2人姉弟ですが、病身の弟は子供がおらず嫁がニートの実弟を私の弟の養子にしようとしています。
弟は余命わずかで判断能力はありませんが書かせれば文字は書けます。
最近両親が相次いで亡くなり、弟がなくなれば僅かな遺産はわたしが引き継ぐことになります。
しかし養子縁組が認められれば、嫁兄弟に半分渡す事になります。
病身の弟に代わり、両親の葬儀もわたしが行ない、預金も凍結中のためすべて自分で負担しました。
両親存命中もほとんど交流のなかった嫁の行動に納得できず養子縁組不受理にしたいのですが。
ちなみに嫁は当時事実婚していた自分の父親の死ぬ間際に、数十年前離婚した母親と勝手に復縁させ年金を搾取したことがあります。
父親の内縁妻は無理矢理追い出しました。
勝手に養子縁組するなどた易いことのようです。
調停を申し立てて勝ち目はありますか?
申し遅れましたが、両兄弟ともに40代です。

(はるか)


【他人の養子縁組を止める方法はありません】
養子縁組をするかどうかは弟さんが決めることです。
兄弟姉妹であっても他人ですので、弟さんの養子縁組を止める権限はなんらなく、あなたが弟さんの養子縁組を止めることはできません
いずれにせよ、あなたとしては弟さんの養子縁組に関与する立場にない以上、裁判所や役所に何を申し立てても無関係の人間であるとして聞き入れてもらえないと思います。

【判断能力がない場合、養子縁組は無効となる】
養子縁組をするには、一定の判断能力(意思能力)が必要です。
もし弟さんが判断能力を欠くような場合には、養子縁組の届け出は無効になります

【養子縁組が相続に及ぼす影響】
お父さんとお母さんが既に死亡されていますので、その遺産は法定相続人とあなたに相続されています。
しかし、弟さんが死亡した場合、その段階で養子がいなければ、弟さんの遺産(その中にはお父さん及びお母さんの遺産も含まれます)の4分の3が弟の配偶者に相続され、残りの4分の1があなたの方に来ます。
もし、弟さんの死亡時点で養子がいれば、弟さんの遺産は配偶者と養子が各2分の1で相続しますので、あなたには弟さんの遺産は来ません。
養子がいることであなたにくる弟さんの遺産についてのあなたの増減分は4分の1であることにご注意ください

【相続の関係では養子縁組の効力が問題となる】
あなたとしては、弟さんの遺産分割の段階で、
① その養子縁組は弟さんが判断能力を欠いており、無効である。
② 養子は弟さんの遺産を相続できない。
③ 従って、弟さんの遺産は、その配偶者が4分の3を取り、残りの4分の1があなたに相続される。
と主張することも可能です。

【現時点で将来の紛争に備える】
ただ、養子縁組の無効を主張し、弟さんに判断能力がなかったことを証明するのはあなたです。
そのため、現段階から弟さんの医療や判断能力に関する情報は収集されておくといいでしょう
もちろん、弟さんの医療記録などを生前にあなたが取得することはできませんが、次善の策として、弟さんの健康状態や判断能力に関する状態を現時点で可能な限り聞き取っておくとか、現在の入通院している医療機関や入所通所している介護施設を確認しておくなど、将来の問い合わせ先を把握しておくなどの努力をされるといいでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

全財産を生前贈与した兄の相続【Q&A №277】


 兄が2年前に胆のうがんで余命宣告され、今年の1月に亡くなったのですが、2年の間に兄の妻が名義変更を兄にせまり、土地や預貯金の名義を全て、兄の妻名義に変更しました。

 兄には子供がいないのですが、生前の名義変更のため、兄弟への相続はないと考えるしかないでしょうか?

 また、故祖父名義の土地と家があるのですが、兄が生きている時は兄が権利書等を管理していて、口頭で、亡くなった後は私に任せると兄の妻の前で言っていたのですが、兄の妻は今になって聞いていないといって、祖父母の位牌や権利書を渡してくれません。いつまでも空き家にしておくのも近所の方に心配されているので、何とか早期解決したいのですが・・・方法はあるのでしょうか?

記載内容  判断能力 生前贈与 約束 口頭

(みっちゃん)


【全財産の生前贈与の場合、兄弟の相続権はない】
 遺産分割は被相続人が死亡時点に所有していた財産について、それを引き継ぐ人間を決めるというものです。
 本件質問のように、お兄さんがその財産全部を、奥さんに生前贈与した場合、その財産は相続の対象にはなりませんので、あなたとしては相続するべき財産がないということになります。
 なお、死亡直前の生前贈与ですので、遺留分減殺請求ができそうですが、残念ながら被相続人の兄弟には遺留分は認められておりません。
 結局、あなたとしては預貯金の生前贈与に対して、相続分割については対象となる財産がなく、遺留分請求も認められないために、打つべき方策がないということになります。

【祖父名義の土地建物の贈与の証明ができるか・・】
 お祖父さん名義の土地と家については、その相続人が相続します。
 そのため、本来ならあなた方のお父さんやおじさんやおばさんが相続人となりますが、今回の質問ではこのような点の記載がありませんので、お祖父さんの不動産の相続人はあなたとお兄さんだけであるとして回答します。
 お兄さんが≪口頭で、亡くなった後は私に任せる≫と言っておられたようですが、この趣旨を贈与だと理解できるのであれば、お兄さんの死亡を条件としての贈与だということになります。
 その前提で考えると、贈与が認められた場合には、お兄さんの死亡後は、その不動産のうち、お兄さんの有する持ち分はあなたが取得することになります。

【問題は、贈与を証明できるか・・】
 しかし、お兄さんの前記発言があったことや、その発言の趣旨が贈与であるということは、あなたの方で証明する必要があり、それができないと贈与は認められません。
 贈与に関する書面などは全くなく、お兄さんの奥さんが、お兄さんの発言を否定しているのであれば、証明は難しいのではないでしょうか。
 お兄さんの相続人が、あなたとお兄さんの奥さんであるとすれば、あなたとしては、お兄さんの奥さんと話し合いをして、この土地と家をどう引き継ぐのかについて合意しない限り、名義を換えることはできませんし、売却もできないでしょう。
 奥さんとの話し合いをするのが最も早い解決ですが、それが困難であるとすれば、お祖父さんの遺産について、その分割についての調停の申立てをし、家庭裁判所で調停委員に入ってもらって、問題を解決するのがいいでしょう。

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