大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

合意の撤回は可能でしょうか【Q&A №516】

【質問の要旨】
不動産評価額に同意したが撤回したい

記載内容  撤回 同意 後悔

【ご質問内容】
弟に生前贈与された不動産の評価額を決める時に頭がボーとしていて弟が出した額に同意してしまいました
著しく私の不利になる金額だったのに合意してしまいました。
撤回してやはり私の評価額も考慮してもらいたいのですが、今から撤回することはできますか?
合意したことをとても後悔しています。
主張書を提出しようと思っていますが、裁判官にどうすれば私の主張を聞いてもらえるでしょうか?
どうぞアドヴァイスをお願いいたします。

(yamanobori)


【どの段階でどういう同意をしたのかが問題です】
裁判や調停、交渉などは一連の手続きですので、一旦した合意を尊重し、その上に更なる手続きが進められます。
そのため、原則として同意の撤回は信義則に反するということになります。
ただ、法的に撤回が認められるかどうかは、それぞれのケースに従って異なります。
質問には、裁判官や主張書面などという言葉が出てきますので裁判をされているのでしょうか。
もし、そうであれば、不動産額の同意は、どの段階でどのような形で合意したのでしょうか?
それによってあなたのとる対策も異なってきます。
又、交渉が調停などでも、どの場面でしたのかにより、撤回の可否が異なってきます。
場合に分けて説明をします。

【裁判所での和解の場合】
もし、裁判所での和解の過程で金額を合意したというのであれば、次の和解の機会に、前回(あるいはそれ以前であっても)、不動産価額には一旦同意したが、その後、考えてみるとどうしても納得できないということで、同意を撤回することも不可能ではありません(ただ、裁判官の機嫌が悪くなるのはご承知ください)。
なお、調停などの場合も同様の対応をするしかないでしょう。

【裁判での主張書面での同意】
次に裁判所に出した主張書面(準備書面)の記載で同意した場合、自分に不利益なことを認めたことになります。
このような同意を撤回したいというのであれば、事実に反し、かつ錯誤により出たものであるということを裁判所に説明する必要があります(判例:大判大正11年2月20日参照)。
具体的には、その同意した価額が時価に反して著しく低廉であることを何らかの方法(例えば路線価額での算定や不動産鑑定士の鑑定書)で明らかにするとともに、あなたが同意した理由なども間違っていたという説明をされるといいでしょう。

【遺産分割協議書での同意】
あなたが遺産分割協議で同意したというのであれば、遺産分割協議書という重要な書面に同意し、かつ、実印を押捺し、加えて印鑑証明書を渡していることになり、確定的な意志表示をしているということになり、同意の撤回は難しいでしょう

【交渉の中での同意の撤回】
裁判や調停とは関係のない、単なる交渉の中であれば、同意の内容を双方が署名捺印して合意書のようなものとして書面化されていない限り、同意を撤回することは不可能ではありません
但し、このような場合には間違いなく相手方から不信感を持たれ、その後の交渉が難しくなるということはご理解ください。

【早急に弁護士と相談する必要がある】
どの場面でどのような合意をしたのかが具体的にわからない限り、対応策を打ち出せません。
相続に詳しい弁護士でなくてもいいですから、弁護士と相談され、その中で具体的な事実を説明して、早急なる対策があるかどうかについて弁護士の意見をお聞きになることをお勧めします。
遅くなればなるほど、撤回は困難になるということもご理解ください。

(弁護士 大澤龍司)

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