大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

★叔父の葬儀費用を請求したい【Q&A №545】


【質問の要旨】
連絡がとれない相続人に葬儀費用を請求できるのか

記載内容 お葬式代  請求

【ご質問内容】
叔父のお葬式代について質問があります・・・ぜひ回答ください。
まずは必要な情報としてプロフィールを見てください。

【叔父】
離婚歴あり娘が4人で叔父は今は独身
叔父や私たちは娘さんたちとは離婚したあとに連絡先を知らずにとれない状態です でも娘さんたちが叔父の財産を引き継ぐとおもいます。

【私の父】
・叔父からみたら弟で男兄弟は父だけ。他の兄弟は叔父からみたら姉が4人います。
お葬式の喪主は父がしてお葬式代を父がだす形になるとおもいます。
ちなみに娘さんたちは探す予定です。財産分与の件もありますので。

ここから質問です。質問は3点あります。
① もし娘さんたちが見つかり、この場合は財産を引き継ぐ娘さんたちにはお葬式代は請求できないんでしょうか
② もし請求ができたら回収できる確率はどれくらいでしょうか?
(前例などあればいけるとおもっていますがこのような少し変わった事例などで裁判費用を回収できたということがあったのなら助かります)
③娘さんたちが叔父の財産を引き継ぐ引き継がないなどの2つのパターンでも請求ができるできないとかなどの選択肢が変わるようなこともあるんでしょうか。
お手数掛けますがどうぞ回答の方をよろしくお願いします。

(ゆき)


【叔父さんが死亡したときの相続関係】
叔父さんが遺言書を作成せずに死亡した場合、配偶者はないため、その遺産は叔父さんの娘4人(以下、娘4人と言います)が法定相続します
あなたのお父さんは、上記娘4人が全て相続放棄をしない限り、相続人になりません

【葬儀費用の負担について】
相続債務であれば、遺産から支払いを受けることが可能です。
例えば、叔父さんの治療費などが生前に支払いされていないのであれば、相続債務として、叔父さんの相続人である娘4人が支払義務を負います。
しかし、葬儀費用は被相続人の死亡後に発生するものであり、相続債務ではありません
葬儀費用は喪主が負担するものです。
お父さんが喪主になるのであれば、葬儀費用を負担することになります。

【喪主が負担した葬儀費用の請求】
葬儀費用は前記のとおり相続債務ではありませんが、法定相続人の一人が喪主になり、葬儀費用を支払った場合、その費用の分担を他の相続人に請求可能かという点については、他の法定相続人が葬儀に出席している場合には、その葬儀費用が適正であり、かつもらった香典額を差し引いたうえで、他の相続人に分担してもらうことが実務上、多いです
この場合、遺産分割とは別に、その葬儀費用を別途支払いするというのではなく、遺産分割での取得額から分担額を減額するということが多いです。

【今回の質問のケースで葬儀代は請求できないか?】
しかし、今回のケースは喪主が法定相続人ではないため、遺産分割の中で葬儀費用を分担するという実務と同視できないでしょう。
今回のようなケースに参考になる過去の裁判例としては、次の裁判例が参考になります。
【相続判例散策】葬儀費用を甥姪に請求できるのか(名古屋高等裁判所 平成24年3月29日判決)

この裁判例は、《兄弟の葬儀費用を負担した場合に、その費用を甥姪に請求できない》と判断しましたが、その理由は、《葬儀は行うか否か、どの程度の規模にするか、どこまで費用を掛けるかは喪主が決定するのだから、喪主が費用を負担するのが妥当》というものでした。
この裁判例に従えば、娘4人に葬儀費用を請求するのは法的にはむずかしいという結論になります。
ただ、前記判例では甥姪2人のうち、1人は葬儀に参加していたようですが、2人ともにつき、葬儀費用の分担をする必要はないとの判断でした。
もし、娘4人が葬儀に出席していたのであれば、法的にはむずかしい点はあるものの、請求し 、支払いを拒否されたのに納得できないのであればあきらめるというが妥当なところだと思われます。
なお、お父さんには、葬儀代は返還してもらえない可能性があることを前提に、葬儀の規模や費用を判断するようにアドバイスされるといいでしょう。

【叔父さんが生きているのなら】
ただ、叔父さんが現在も生きておられ、かつ判断(意思)能力があるのなら、現時点で叔父さんと話をし、葬儀費用を預かるといいでしょう。
この場合、葬儀費用としてお金を預かることを明確にし、もし、金銭的に過不足が出た場合にどうするかという点も書面などで明確にしておくといいでしょう。

【娘らが相続放棄をした場合】
仮に4名の娘全員が相続放棄をした場合には、お父さんらの兄弟が相続人になる可能性があります。
この場合、喪主であるお父さんから、遺産分割の際に、葬儀に出席された他の法定相続人に対して葬儀代の分担を求められるといいでしょう

(弁護士 大澤龍司)

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