大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

後妻からの遺留分減殺請求【Q&A №369】


 去年10月末に主人が亡くなりました私は後妻で先妻との間に50代の息子二人おります遺産相続で法定相続分侵害されています預金四分の一しか戴けないので遺留分を請求したいと思っています。
 平成23年8月に公正証書で土地は主人名義 建物は私の名前で建築しました。
 土地使用賃貸契約書を結びました。
 存続期間は平成22年から私が死亡するまでとなっています。
 私の公正証書には私が死亡したら長男に寄贈するとなっています登記はしていません。
 建物の税金は私が払っています。
 家の建築費用1800万の内1千万は私のお金で800万は主人のお金です。
 遺留分請求の時、主人が出してくれたお金は私の相続財産に含まれるのでしょうか?
 入籍したのは去年の1月で公正証書作成したときは旧姓になっています。贈与にもなるのでしょうか心配しています宜しくお願いします

記載内容  遺留分 法定相続分 建築資金 特別受益 借地権 遺留分算定の基礎遺産

(ピーコママ)


【あなたの遺留分は4分の1】
 遺言で、本来の法定相続分よりはるかに少ない財産しか相続できない場合には、遺留分の問題が発生します。
 あなたは、配偶者ですので法定相続分は2分の1です。
 配偶者の場合、遺留分は法定相続分の半分の4分の1になります。

【遺留分を侵害されているかどうかを判断する】
 遺留分を侵害された場合には遺留分減殺請求をすることができます。
 この場合、あなたのもらえる具体的な遺産額が、ご主人の全遺産の4分の1に達しないのなら、あなたの遺留分は侵害されていることになります。
 そのため、全遺産額がいくらになるのかが重要なポイントになります。
 遺留分を計算する前提となる遺産には、ご主人の死亡当時の遺産だけではなく、生前に受けた特別受益も加算されます。

【かなりの特別受益が遺産に加算される可能性がある】
① あなたの場合、生前にあなた名義の建物建築費として、ご主人が800万円を出したというのであれば、その800万円が生前贈与になり、特別受益として、遺産に加算される可能性が高いです。
② 又、ご主人の土地上にあなたの建物が建築され、その建築の際、土地使用契約が締結されたというのであれば、あなたに借地権が発生しますので、借地権がご主人からあなたに与えられたとして、その借地権相当額が、特別受益として遺産に加算される可能性が高いです。
③ そうすると、
  遺留分算定の前提とされる遺産額=
    死亡当時の遺産額+
    借地権の設定後の土地価額(更地価額の約40%)+
    前記①の800万円+
    借地権価額(借地権が設定されている土地の更地価額の約60%)
です。

 この4分の1があなたの《遺留分額》です。
 この《遺留分額》とあなたが遺産からもらえる分(全預貯金の4分の1+前記①の800万円+借地権価額の合計額)を比較し、《遺留分額》の方が多い場合には、遺留分減殺をすることができ、不足分をもらうことができます。
 しかし、そうでない場合には遺留分減殺請求ができないことになります。

遺留分の計算方法【Q&A №166】


 遺留分減殺請求について

 私は、異母兄弟の子で相続人は数人います。父(妻はすでに死亡)は今年亡くなり、兄は父が亡くなる7年前に死亡、兄には息子A・B・Cがおり、兄が生前中において、父が息子Aに23年前に家を4000万円で建ててあげ、建てた時点で名義を息子Aにしました。その家の土地は父死亡時まで父名義で無償で息子Aに使用させ、父死亡時遺言に息子Aにあげる旨記載あり、評価額4200万円です。父は息子Aの家での同居は全無しです。
息子Aは、もらい分が相続割分を超えています。

<質問>
 息子Aの家に対し遺留分請求できるか?
 また、遺留分請求割は10分の1だが4000万円に対して10分の1でよいのか、それとも?息子Aは、家の土地に対し無償使用になると思うが、請求額算定方法はどのようになるのか。(更地価格の1割~3割とよく書かれているが使用年数もあり算定方法が不明です。請求額はおおよそいくらになるか教えてください。)
 息子B(死亡)の嫁が父と養子縁組をしており、養子縁組後、生前に現金をもらっています。相続遺言書には名前は記載されていません。もらい分は相続割分を超えていませんがその者の現金に対して遺留分請求は出来ますか?
 ちなみに、「遺留分減殺請求書」は内容証明書にて提出済みです。
 お忙しい所済みません、よろしくお願いいたします。

記載内容  無償使用 養子縁組 建築資金

(べる)


【遺留分は遺産総額の10分の1です】
 ご質問にはご兄弟の人数が記載されていませんが、もし5人であれば遺留分割合は10分の1です。
 遺留分は《遺産総額×遺留分割合》によって計算されます。
 あなたが相続できる遺産がこの額より少ないと遺留分が侵害されたことになり、遺留分の減殺請求ができます。

【息子Aに対する建築資金は遺留減殺の対象になる】
 遺留分の計算の前提となる遺産は死亡時の財産だけではなく、相続開始1年前までの贈与も含まれます。
 又、裁判所の見解では、共同相続人であればそれ以前の贈与も遺産に含まれるものとして扱われます。
 息子Aさんは、代襲相続で共同相続人になりますので、23年も前の建築資金の贈与も原則として遺留分算定の遺産の中に入るものと思われます。
 (但し、Aさんのお父さんが生きていた場合には、Aさんは相続人ではないため、その生前贈与を受けた分は遺産に含まれないということになります。代襲相続をしたから生前贈与分が遺産に組み入れるというのはおかしいのでは・・という考えもあります)。

【土地の遺贈は減殺の対象になる】
 遺言によるAさんへの遺贈は遺留分計算の前提となる遺産に入ります。
 そのため、遺留分の侵害があるなら、まず、これが最初に減殺の対象になります。

【土地の無償使用分も減殺の対象にはなる】
 Aさんは土地を無償で使用する権利を得ています。
 Aさんが代襲により共同相続人になったのですから、この無償使用できる権利を設定してもらったことも生前贈与と同様に扱われることになります。
 そのため、この権利の価額が遺産に組み入れられることになります。
 なお、この無償使用の価額については確実な算定式というものはありません。
 土地の価額算定の専門家は不動産鑑定士ですが、仮に3人に鑑定を依頼しても、その価額が一致するということはないでしょう。
 権利の存続期間や使用状態等を総合的に判断して、最終的には裁判所の判断で決定されることになります。

【息子B(死亡)の嫁のもらった生前贈与に対する減殺請求】
 息子B(死亡)のお嫁さんはお父さんと養子縁組をしているので、共同相続人です。
 そのため1年以上前の贈与でも遺産計算に組み入れられます。
 ただ、減殺は遺贈から先に行われますし、そのお嫁さんの《もらい分は相続割分を超えていません》というのですから、減殺の対象になることはないでしょう。

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