大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

★何もしていない後妻の相続【Q&A №452】


何もしていない後妻にも遺産を分けるのか?

【ご質問内容】
 問題は、後妻である事、家を手に入れるべき時は、私の母親と父親の努力による物で後妻は全く関与していない事。
 他、父親が深夜に亡くなり、私が朝9時に銀行に行くと既に、現金がコンビニよりmaxの50万円引き出されていた。
 一様父親死亡にて口座凍結したが、今度は、家の売却益の半分私のだからと言って来ている事。
 相続権利者長男の私と妹と後妻のタイ人となるが、窃盗罪でタイ人後妻を追い詰められないか?
 少額では有るが金額の問題では無く1円足りとも渡したく無いのが心情です。

記載内容  後妻 遺産分割 不正出金

(ヨシアキ)


【何もしていない後妻さんでも法定相続分はもらえる】
 入籍さえしており、戸籍上の妻であれば、相続分は2分の1です。
 別居しておろうと、夫の面倒を全く見なくとも、後妻さんであれば相続分は2分の1です。
 参考までに言えば、何十年間、内縁関係を長年継続しても、法定相続分はありません。
 そのため、後妻さんが《家の売却益の半分を自分に渡せ》というのも法的には間違いであるとは言えません。

【窃盗になるかもしれないが、警察はまず動いてくれない】
 被相続人の預金の引き出しについては、過去のブログ(【Q&A №389】不正出金による窃盗罪は成立するか )でも触れましたように、窃盗あるいは詐欺の問題が発生します。
 ただ、上記ブログでも記載したように、相続人が被相続人の死亡を隠して、お金を引き出した場合を考えれば、警察としては、《民民》間の相続問題で解決してくれという姿勢であり、刑事事件として立件することはまず、ないと考えられるといいでしょう。
 預金全体の額がどの程度であったのかが明らかではありませんが、50万円が預金全体の半分もないというのである場合には、その程度なら相続人として取得する権利もあり、警察が動くことは考えられないです。

【不動産は名義で判断される】
 相続では、原則としてその不動産が誰の名義であったかを基準にして遺産かどうかが判断されます。
 そのため、お父さんの名義であるなら、後妻さんはその不動産の半分を取得する権利があります。

【今できることは金融機関の取引履歴の確認】
 現在できることとして何があるかを考えてみます。
 お父さんの死亡後にすぐに金銭を引き出ししているのであれば、生前にも引き出すようなことがなかったのかという疑問が出てきます。
 その点を調査する必要があるでしょう。
 相続人であれば被相続人であるお父さんの金融機関の入出金の履歴が入手できます。
 是非、確かめられるといいでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

後妻の、祭祀の義務について【Q&A №448】

【質問まとめ】
祭祀の承継について質問です。
妻と実弟である養子が相続人です。
その養子が祭祀について費用負担等一切を拒否しています。
祭祀の執り行いと費用負担は、妻が行わなければならないのでしょうか?
お骨や位牌は、①父、②父の先妻、③父の先妻との間の子、④父の親のものです。

記載内容  祭祀 後妻

【質問詳細】
 数年前に母が再婚。
 再婚相手の男性を父と呼びます。
 父も再婚で先妻とは死別、実子も病死。
 先妻が存命中に、父は祭祀を血縁で引き継いでもらうために実弟(既婚、子息あり)と養子縁組してます。
 母と再婚の際、私とは養子縁組してません。
 先日父が亡くなり、最近母と実弟とで遺産分配の目処がつき、祭祀について話合に入りました。
 実弟は祭祀について費用負担も含め一切を拒否、仏壇や墓の処分を要求してます。
 ちなみにお墓のお骨や仏壇の位牌は、父及び実弟の両親と兄弟と、父の先妻と実子のものです。
 祭祀全ての執り行いと費用負担は、母が全て行わなければならないのでしょうか。

(goo)


【祭祀の承継とは】
 祭祀とは祖先を祭る等の宗教的な儀式を行うことであり、それを中心となって執り行うのが主催者です。
 例えば、葬儀の喪主というのをイメージするとわかりやすいでしょう。
 死亡された方の一切の財産は相続人にいくのが原則ですが、このような祭祀に関係する物や権利(例えば仏壇や墓の権利)などは例外として、祭祀を主催する者が受け継ぐことになります。

【指定が無ければ慣習、慣習もなければ裁判所】
 祭祀の承継については民法(末記条文を参照ください)で定められています。
 まず、被相続人の指定があればその人が祭祀の承継者になり、そのような指定がない場合には慣習で決定されます。
 ただ、慣習というものがどのようなものかは必ずしも明らかではありません。
 民法では、慣習が明らかではない場合には家庭裁判所で決めるとされています。

指定  慣習 家裁

【現実問題としては】
 慣習といえるかどうかは明らかではありませんが、普通なら子供(複数おれば長男)か、配偶者が祭祀の主催者となるケースがほとんどでしょうが、現実問題としては、残された遺族間で、他の親族との関係も考慮して決定されるようです。
 さて、本件の質問の回答ですが、《法的には》お義父さんの指定がないのであれば、慣習に従って決定され、それが明らかではないというのであれば家庭裁判所で決定してもらうというのが回答になります。
 ただ、養子であるお義父さんの弟が祭祀の主催者となることを拒否しているのであれば、お母さんが祭祀の主催者にならざるを得ないでしょう。
 なお、祭祀の主催者になったからといっても、法事などしなければならないという義務はありませんので、出すべき費用がないというのであれば49日や一周忌などの法事をしないという選択肢もありえます。

【仏壇や墓の処分について】
 なお、養子であるお義父さんの弟さんは、仏壇や墓の処分を要求しているとのことですが、これらの物や権利は祭祀の承継者が単独で取得します。
 そのため、お母さんが祭祀の承継者となるのであれば、これらの物や権利の維持管理や処分については、養子の意思とは無関係にお母さんが独自に決定されるといいでしょう

<参考条文・祭祀の承継について>

第896条  相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に專属したものは、この限りでない。
第897条  系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
         前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

後妻が遺産を開示しない【Q&A №328】


 10月末に父が亡くなり、相続人は息子である私と、父の後妻の二人です。後妻は財産がもうあまり残っていないと言って開示せず、預金を取り込んでいる可能性があります。話合いも無いので調停にもちこむ予定です。
 後妻の預貯金は、名義預金として相続財産に含まれますでしょうか?もしそうでしたら、調停あるいは審判で裁判所が後妻の預貯金を調査してもらえるのでしょうか。あるいは税務署に連絡して、相続税の申告をしたら良いのでしょうか。この点が良く分からず困っております。何卒よろしくお願い致します。

記載内容  被相続人以外の預金の調査 裁判所の調査嘱託 後妻 不当利得 特別受益

(bineko)


【後妻名義の預金は、原則として遺産には含まれない】
 遺産に含まれるのは、原則として被相続人であるあなたのお父さん名義の預金です。
 そのため、後妻さん名義の預金はお父さんの遺産にはあたらないとされます。
 ただ、その後妻さん名義の預金が、お父さんの口座からの振込による入金である、あるいはお父さんの口座から現金で引き出した分を預金したものである、ということも考えられます。
 このような場合、お父さんが自分の意思で後妻さんに贈与するという趣旨であったとすると、それは特別受益の問題になります。

 又、後妻さんがお父さんの知らないところで勝手に預金を引き出したというのであれば、それは不当利得となり、お父さんは後妻さんに対して、引き出した金額の返還請求権を持つということになり、その請求権が遺産になります(この場合は、お父さんが後妻さんに対して有する不当利得返還請求権を、相続人が法定相続分の割合で取得するので、その返還請求権に基づき後妻さんに請求するということになります)。
 なお、お父さんが病気や認知症で意思表示ができない時期に、預金が送金されたり、あるいは払戻しされたりしていれば、お父さんの意思に基づかない預金の取得であり、上記の不当利得返還請求をすることになります。

【裁判所は調査をしない】
 被相続人の預金口座の動きは、相続人であれば照会が可能です。
 しかし、後妻さんの口座の照会には、本人である後妻さんの同意が必要です。
 通常、後妻さんがそのような同意をすることは少なく、金融機関が照会に応じることはないでしょう。
 裁判所はあくまで、各当事者が持ち込んだ証拠に基づいて調停をまとめたり判決を下したりするにとどまり、裁判所が後妻さんの取り引き履歴などの資料を自ら調査するということはありません。
 あくまで、各当事者がそれぞれ調べてきた資料を提出して、それを前提にどれだけ遺産があるのか、その遺産の取り分をどうするのか、といった解決をするのが裁判所であるとご理解ください。
 ただ、訴訟を起こした後に、その手続きの中で、裁判所に対して後妻さんの口座の取り引きのある金融機関に、後妻さん名義の口座の有無及び内容の照会を求める申立(調査嘱託の申立といいます)をすることはできます。
 裁判所が、後妻さんの口座を調べる必要があると判断した場合には、裁判所がその金融機関に回答するように書類を送付してくれ、その結果、後妻さんの口座の動きが判明する場合があります。

【相続税の申告と後妻の財産調査の関係】
 相続税の申告をしたからといって、税務署が後妻さんの財産を調べてくれるわけではありません。
 税務署に、後妻さんが遺産を取り込んでいると申し立てをすることも可能ですが、その額が多額であれば税務署も積極的に動くでしょうが、少額であると税務署は動かない場合も多いです。
 当事務所でも税務署に《遺産がもっとある、相手方が隠している》という申し入れをしたことがありますが、結局、そのケースでは大した財産が出てきませんでした。
 また、遺産額が増加すれば、その内容を税務署から聞くことは可能(正確にいえば相続税の修正申告に漏れていた財産が記載される)ですが、税務署がした相手方の口座の調査結果までは教えてもらえませんでした。

【自力でどこまでの調査ができるかがポイント】 
 遺産調査は自力でどれだけの情報を集められるかがポイントになります。
 どのような手段を尽くして遺産を調査するのか、調査により得た情報からどのような仮説を立て、相手方にどう迫っていくのかが重要になります。
 この点は慣れないとなかなか難しいところですので、紛争を調停や訴訟に持ち込まれる前に、調停・訴訟での方針も含めて一度お近くの弁護士など専門家に相談されるとよいでしょう。

後妻のある父の相続人と相続分【Q&A №293】

父は、最初の妻(私の実母)を早くに亡くし、後妻(私の義母)をもらいました。
 先妻との間には私と姉の二人の子どもがいます。姉は他家に嫁いでいます。後妻との間には子どもが一人(私の異母兄弟)います。いまのところ父親も後妻(義母)も健在です。こういう状況下で、もし父親が死亡した場合、法定の遺産相続順位や割合はどうなるのでしょうか。

記載内容  後妻 先妻 後妻の子

(たけちゃん)


【相続人の範囲】
 お父さんの相続人は、配偶者(後妻さん)と子です。
 今回のご相談で言えば、子として、あなたとお姉さん(他家に嫁いでいても、親子関係は変わることはありませんので、子として相続人になります)、後妻さんの子(後妻さんの子であっても、お父さんと親子関係があれば、お父さんの相続人に含まれます)の3人が相続人になります。
 また、配偶者として後妻さんも相続人になり、結局、この4人が相続人になります。

【法定相続分】
 次に、相続分ですが、まず配偶者である後妻さんが2分の1の法定相続分になります。
 そして、残りの2分の1を子(3名)で分け合うことになります。
 子3名の間では同じ割合で相続します。
 結局、法定相続分は、後妻さんが2分の1、あなたとお姉さん、後妻さんの子がそれぞれ6分の1の法定相続分ということになります。

★父の再婚相手との遺産分割【Q&A №195】


 遺産相続

 今年父が亡くなりました。父には再婚相手がいます。(子供なし)法廷相続人は再婚相手姉と私の3人ですが 姉と私は父とは遠く離れてすんでいます。 先日土地家屋と山の名義変更をしたいから委任状を送って と連絡がありました。
 話をした方がいいと思い行きましたが 再婚相手は私は分からないの言葉ばかり・・・自分の兄弟に兄弟名義で預貯金を預けてるらしいです。
 私たちは法的なものは欲しいとおもってますが、名義を変えられた今は難しいのでしょうか?
 父の亡くなる前から預貯金は動かしてたみたいです。
 2000万弱だと思いますが 150万入った通帳を見せてきて「これしかない。」と泣きながらいいます。

記載内容  預金が少ない 先妻の子 後妻 相続人以外の名義

(ポッキーちゃん)


【先妻の子と後妻との間が、一番、トラブルが多い】
 当事務所の経験から言えば、争いが一番、激しくなるのが先妻の子どもたちと後妻さんとの間の遺産問題です。
 本件は、まさにそのような条件に当てはまります。

【遺産が少ないと思うなら、まず遺産調査を!】
 遺産の内容を聞かされて、「こんなにも少ないのか」と思われるときは、なによりもまず遺産の調査が必要です。
 今回の質問の預金の場合には、金融機関に対して、死亡時の預金残高だけではなく、過去の入出金の履歴も確認する必要があります。
( 参考カテゴリ:「遺産調査」 ・・過去の回答参照 )。
 過去の履歴で使途不明金が存在しているというのが判明すれば、その出金を誰がしたのかを、次に確認することが必要です。

【相続調査の限界・・被相続人以外の預金調査はできない】
 次の問題は、お父さんの預金が後妻さんの兄弟の名義になっている可能性があるという点です。
 相続人は、被相続人(お父さん)の預金を調査することは可能ですが、他の相続人(たとえば後妻さん)名義の預金を調査できませんし、ましてや相続人ではない後妻さんの兄弟の預金調査は到底、できません。
 本件質問のような場合には、預金の払い戻し票が後妻さんの筆跡であれば、その出金は後妻さんがしたのでしょうから、その使途は後妻さんが明らかにする必要があります。
 キャッシュカードでの出金なら、そのカードの管理を後妻さんがしていたというなら、その使途も後妻さん側で証明する必要があるということになります。
 使途がお父さんのためでないということであれば、あなたは後妻さんに不当に出金した金額を返還せよということが可能になります。

【相続に詳しい弁護士に相談をする必要がある】
 今回のような人間関係の遺産問題はほとんどが話し合いで解決せず、訴訟になります(当事務所の扱った事件についていえば、1件残らず、全てが訴訟になりました)。
 そのため、是非、早期に相続に詳しい弁護士に相談し、まず、遺産調査を依頼することをお勧めします。
 その結果、使途不明金が出てきたということであれば、今度は事件の解決を新たに弁護士に依頼するといいでしょう。

   愛知県弁護士会 (URL:http://www.aiben.jp/)

【コラム】実例で見る相続問題:義母(後妻)と(先妻の)子

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【もっとも激しいバトルが行われるのは】
相続は「争族」といわれています。
遺産をめぐって激しい争いが生じるからです。
その争いがもっとも熾烈になるのが義母とその子、言い換えれば後妻と先妻の子の争いです。
ただでさえ感情的な争いをする立場にある方たちですから、ここに財産争いがからめば、争いはホットにならざるをえません。

【後妻の気持ち・先妻の子の気持ち】
後妻としては、夫の介護をしており、自分が夫の面倒を最後まで見たという思いがありました。
「だんなのオムツまで替えたのはこの私だ」という自負がありました。
死んでから遺産目当てにノコノコと出てきてという反感もありました。

夫が死んでしまえば、頼りになるのは金しかないという気持ちもあったのでしょう。
しかし、先妻の子も黙っていません。後妻は遺産を絶対隠しているというのはよく出てくる言葉です。

【先妻が生きている場合は、更に激しく】
私の扱った事件でもっとも「激烈」なものが、後妻と先妻の子の相続争いで、しかも先妻と離婚し、生きている場合でした。先妻が後妻に対して持っている気持ちがこんなときに噴出します。

先妻の子が後妻の指して言った言葉で驚いたことがあります。
女狐」(めぎつね)。なんともクラシックです。
母親である先妻がいつもこのような言葉を使っていたのでしょう。

【こんな争いを防ぐために】
遺言書はこんなときに役に立ちます。
でも書き方を間違えれば、それが又、争いの種になります。

争いを避けるコツは次のとおりです。
間違っても、後妻または先妻の子のどちらか一人だけに遺産全部を渡すというような内容にしないことです。
少ししか相続させない者に対しても、慰留分(本来の相続分の半分程度)の財産を残すことです。

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