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法定果実は特別受益に含まれるのか【Q&A №107】


原則として生前贈与された被相続人の財産は特別受益に該当するとのことですが、  その果実も同様に解釈すべきでしょうか?
 もしそうであるならば、その果実が特別受益として計上される期間は贈与時から遺産分割時まででしょうか?
 それとも相続開始時から分割されるまでの期間でしょうか?

記載内容  特別受益 贈与 法定果実

(toranokonomiko)


【果実とは・・】
 民法では、りんごやみかんのような果物や大根のような野菜などを天然果実といいますが、「物の使用の対価として受け取るべき金銭その他の物」も果実とされ、《法定果実》といいます。不動産や動産の賃料や預貯金の利息などがこの法定果実にあたります。
 質問には「果実」としか記載されていませんが、本件では法定果実が誰に帰属するのかという問題だと思われますので、以下においては法定果実に関する質問として回答します。

【特別受益とは・・】
 相続人のうち、被相続人から「婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本」として生前贈与や遺贈を受けた者がいる場合、これらの受益分は遺産にあったものとして、相続人の具体的な遺産分けがされます。このように遺産に組み入れる分を《特別受益》といいます。

【果実は特別受益に入らない】
 例えば、賃貸家屋の生前贈与を受けた場合、原則として特別受益となり、遺産の中に存在するものとして、遺産分けの計算がされることになります。
 この場合、賃貸家屋を遺産分けの計算に組み入れられるのだから、その賃料も遺産分けの対象になるのか?というのが今回の質問の趣旨です。
 生前に多額の贈与を受けた人がいる場合、これを無視して法定の相続割合で遺産分割をすると、相続人間で著しい不公平が生じます。
 特別受益という制度は、この不公平を是正するために、生前贈与の対象財産を遺産に組み入れて計算するものです。
 ただ、特別受益制度は、その贈与を否定するものではありません。贈与はそのままにして、ただ、遺産分けの計算に、その対象物件の価額を組み入れて、相続人間の公平を図る制度です。
 したがって、特別受益として組み込まれるのは、贈与の対象物件の価額であり、賃料等の法定果実までも遺産計算に組み込まれることはありません

 なお、念のために言えば、その贈与の対象の価額の評価時期を相続開始時とするか、遺産分割時とするかについて、近時の裁判例はほとんど「相続開始時」にしたがっています。

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