大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

★遺言に書かれていない財産の相続【Q&A №23】


子供のいない叔母の死後三ヶ月後に伯父がなくなり双方の遺言書が開示され叔母の遺言書に土地(約8500万)と3つの銀行乃預金を伯父に相続させると書いてありました。しかし預貯金は指定してあった銀行2つはすでに口座が有りませんでした が遺言書に書いてなかった預貯金が約1500万ありました。この残余に関しては甥と姪(2人)の三人(法定相続人)のみで相続できるのでしょうか 伯父側の相続人には権利はないですか 法的解釈を教えてください。

記載内容  遺言 法定相続人

(クレオパトラ)


【事実関係の整理】
「叔父・叔母には子供がおらず、叔母→叔父の順で相次いで亡くなった。
叔母の遺言書で、8500万円の土地と3つの預金口座を叔父(叔母の夫)に相続させると記載があったが、叔母の死亡時には2つの預金口座は既に解約されていた。しかし、遺言には書かれていない叔母の預貯金が1500万円もあった。」
以上の事実関係を前提にして、お答えいたします。

【相続発生時点で存在しない遺産の扱い】
遺言で相続させると記載されていた財産が、相続発生時(被相続人である叔母の死亡したとき)になかった場合、遺言のその部分の効力はなくなります(たとえ、他に同じ種類の財産があっても、替わりにもらうことはできません)。
そのため、叔母の遺言は、土地と1口座の預金の限度で効力を有することになり、その分は叔父が取得します。

【遺言に記載されていなかった残余財産の扱い】
遺言に記載されていない遺産として1500万円の預貯金がありますが、これは、法定相続人に、法定相続分で相続されます。
甥と姪の3人(なお、叔母の親は死亡しており、甥と姪の親(叔母の兄弟姉妹になる)は亡くなっている・・・代襲相続が発生していることを前提とします)のみで相続できるかという質問ですが、叔母の残余財産の4分の3はその配偶者である叔父(なお、叔父が死んでいるので、結局、その叔父の相続人)に行きますので、甥と姪らで4分の1を相続するだけです。
(なお、法定相続については、【コラム】法定相続で説明していますので、ご参照下さい。)

☆ワンポイントアドバイス☆
遺言にあったが、叔母の死亡時点では解約されていた2つの預金口座については、次の点を確認されたほうがいいでしょう。

① 預金口座はいつ解約され、その口座の払戻しされたお金はどこにいったのか?
② 解約の手続は本人がしたのかどうか?

死亡直前に預金口座が解約された場合には、叔母ではなく、他の人が解約し、そのお金を取り込んだ可能性があります。
この場合には、その取込分について、法定相続人が法定相続の限度で、返還請求ができることになります。

★【コラム】法定相続の概略と具体例その3:子供や父母がいない場合の相続

【これまでの復習・・法定相続人】
法定相続では配偶者は常に相続人となり、次の相続人と遺産を分け合います。
第1順位:子 第2順位:父母 第3順位:兄弟姉妹 ⇒詳しくは【法定相続(配偶者、子、父母、兄弟姉妹)】をご覧下さい。
今回は、配偶者と第3順位の相続人が相続する場合を例にして説明します。

【具体例】
質問:私の兄(長男)が200万円の預金を残して亡くなりました。兄には子供がおらず、奥さんが居ます。兄と私の両親は既に死んでおり、他には弟(次男)がいます。
遺言書がないとすると、私はいくら相続できますか。

回答:今回は、配偶者(妻)と第3順位の相続人である兄弟姉妹で相続するのケースであり、この場合には、配偶者が4分の3を、兄弟姉妹が4分の1を相続します。兄弟が何人いても全体で4分の1です。
従って、本件では、200万円の遺産のうち、配偶者である妻が150万円を、また、相談者であるあなたと次男である弟さんがそれぞれ25万円づつを相続することになります。

なお、前回の【コラム】法定相続の概略と具体例その2:子供が死亡した場合の相続にも記載したように、法定相続分は法律で定めた相続割合ですが、相続人全員が同意すれば、法定相続と違った遺産の分配をしてもよく、この場合には「遺産分割協議書」を作る必要があります。

★【コラム】法定相続の概略と具体例その2:子供が死亡した場合の相続

【前回の復習・・法定相続人とその順位】
法定相続では配偶者は常に相続人となり、次の相続人と遺産を分け合います。
第1順位:子 第2順位:父母 第3順位:兄弟姉妹 ⇒詳しくは前回の【法定相続(配偶者、子、父母、兄弟姉妹)】をご覧下さい。
今回は、配偶者と第2順位の相続人が相続する場合を例にして説明します。

【具体例】

質問1
質問:息子が先日、不慮の事故で亡くなりました。息子には妻がいますが、子供はいません。
遺産としては、2000万円の価値のある自宅不動産と1500万円の住宅ローン、それに定期預金が400万円あります。
私たち夫婦にも相続分があるのですか。

回答:相続人として配偶者と第2順位の父母の計3人がいるケースであり、相続分は配偶者が3分の2、父母があわせて3分の1となります。
設例では、妻の相続分:1600万円、父母の相続分:合計で800万円となります。
そして、父母は800万円の相続財産を分け合いますので、父:400万円、母:400万円となります。
ただ、相続債務も法定相続分にしたがって分割されますので、妻:1000万円、父:250万円、母:250万円を負担することになります。

質問2
質問:今回の件ではどうやって遺産分割すればいいですか。私たち夫婦としては嫁にそのまま自宅を使ってもらいたいのですが。

回答:法定相続分は法律で定めた相続割合ですが、絶対にこのとおりにしなければならないというものではありません。
相続人全員が同意すれば、法定相続と違った遺産の分配をしてもかまいません。
例えば、自宅は息子の嫁に全部相続させるが、預金は全て父母がとるという解決も、相続人の全員が同意(これを「遺産分割」といいます)すれば可能です。
ただ、この同意は遺産という重要な財産についてですので、「遺産分割協議書」を作り、実印を捺印する等の形式を整える必要があります。

質問する

当ブログでは、相続に関するご質問に弁護士がお答えします。ベテラン弁護士の長年にわたる経験に基づく回答です。無料・匿名でご質問いただけますのでお気軽にご利用下さい。

事務所での有料相談はこちら

直接、お聞きして、的確に回答します。今、何が問題で、どう解決すべきかをわかりやすく説明します。

最近の相続ブログ

アーカイブ

カテゴリー

大澤龍司法律事務所

〒530-0047
大阪市北区西天満4-3-25
梅田プラザビル別館7階A703号

お気軽にご相談ください!(電話要予約)
お気軽にご相談ください!(電話要予約)
FAX:06-6361-6043 メールでのお問い合わせはこちら 月〜金曜日(祝日を除く)
    • 大阪メトロ堺筋線・谷町線「南森町」駅
      ...徒歩約7分
    • 大阪メトロ堺筋線・京阪電車「北浜」駅
      ...徒歩約10分
    • 大阪メトロ御堂筋線・京阪電車「淀屋橋」駅
      ...徒歩約15分
事務所ブログ 大原訴訟ホームページ

ページの先頭へ