大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

代表相続人が解約した預貯金【Q&A №526】


【質問の要旨】
代表相続人が勝手に手続き

記載内容 代表相続人 無断 預金

【ご質問内容】
経過 :代表相続人が勝手にし処理し、既に完了との連絡が金融機関からありました
代表相続人(配偶者)と他相続人(子供2名)間で協議がまとまらない為にこのような手段を講じたようです。
要は争族中です。
質問1:代表相続人(配偶者)から連絡がない、又は他相続人が分割分を請求しても応じないで放置すると、4800万円以下の遺産が代表相続人に全て使われてもしかたないですか
質問2:相続人代表口座の内容を閲覧するにはどうすればいいですか

(kawaさん)


【代表相続人から請求があれば金融機関は預貯金全部の支払いをする】
遺産の中に預貯金がある場合、金融機関は法定相続人に対して代表相続人の選任を求めます。
あなたが、配偶者を代表相続人とする手続きには協力した(ということは、配偶者を代表相続人に選任する書面に実印を押し、かつ印鑑証明書も渡した)のであれば、金融機関としてはその代表相続人が手続きをすれば預貯金全額を代表相続人に支払います
これは法定相続人間で遺産分割協議が整っていなくても、代表相続人の書類に不備がなければ、金融機関としては支払いを拒否する理由はありません。

【連絡してこない場合には迅速に仮差押え手続きをする】
代表相続人が預貯金を全部解約した場合、その人が全部を使ってしまう、あるいは隠してしまうおそれは十分に考えられます。
連絡してこない、分配請求に応じないというであれば、使われてしまう可能性も極めて高いでしょう。
もし、そのような事態になれば、最悪の場合、あなたは1円の金銭も回収できないことになりかねないため、預金を使われないよう代表相続人の口座を仮差押し、口座を凍結してしまうことが必要です。

【代表相続人の口座内容は確認できない】
代表相続人である配偶者が生きている限り、その同意がない限り、配偶者の預貯金の口座を知ることはできません
親子であっても、金融機関から見れば他人ですので、口座内容を知ることはできません。
もし、前項に記載した仮差押えをするのであれば、一番可能性の高い金融機関を狙うか、リスクを分散する意味で数個の金融機関に分散して仮差押えをするしかないでしょう。

(弁護士 大澤龍司)

★親と同居していた相続人の金銭管理【Q&A №454】


【質問のまとめ】
親(被相続人)と同居していた相続人(子)の財産管理がずさんだと思います。
何に使ったかわからないまま、親の「遺産は●●円です」と言われても納得がいきません。
どうしたらいいですか?

記載内容  同居 無断 不正出金

【ご質問内容】
 相続人の1人は親と同居し金銭管理をしていました。
 管理していた年月日についても話がころころ変わります。
 「親のお金も私のお金」と言わんばかりのずさんな管理に困っています。
 「何に使ったか分からない」と言いながら「遺産は○○○円です。」では、納得できませんし遺産分割に応じられません。
 また、被相続人が死亡し、数月間の取引履歴を取り寄せた際、存命時に金融機関からの普通定期預金の引き出しが行われており、その筆跡は金銭管理の相続人、死亡後の引き出しもその相続人です。
 はっきりさせたいと思いますよろしくお願いいたします。

(さくら)


【家計収支の区分ができていない】
 同居していた相続人(特に子)の方が親の金銭管理をしている場合、家計収支を区分せず、親のお金も自分のお金もごちゃまぜにして生活費を出していたというのは、よくあるケースです。
 この場合、高額の出金かどうかで対応が異なります。
 以下、区分して回答していきます。

【高額出金の場合】
 預貯金口座からの高額の出金(その人の遺産全体の価額により異なりますが、通常、20~50万円を超すと高額となると考えていいでしょう)の場合には、親が同意をしているのかどうか、また、その使途が何かが問題になります。
 親が同意をしている場合、その使途が子のためであれば、贈与とみなすことができ、その出金額は特別受益になり、遺産に持ち戻されます
 親の同意がない場合には、子が勝手に出金したとして、親が子に対してその出金額を不当利得(あるいは不法行為)として返還請求ができることになります(口座の名義人である親の氏名を同居人である子が署名して出金しているような場合には、親の同意がない可能性が高いと考えていいでしょう)。
 このようなお父さんの持つこの返還請求権は遺産になります。
 そのため、相続人は法定相続分に応じた返還請求権を相続します。
 例えば、100万円が不正出金され、あなたの法定相続分が4分の1なら、あなたとしては出金された人に25万円を返還請求することできます。

【少額出金の場合】
 毎月、数万円程度の出金があり、それを同居者が使っていたとした場合、それは生活費の補助とされる場合も多いです。
 裁判例では10数万円でも、親から子供に対する生活費の補助だとして、特別受益が認められなかったケースがあります。

【死亡後の引き出しは遺産の出金】
 死亡した時点で、遺産は相続人に法定相続分で分割されることになります。
 金融機関が被相続人の死亡を知った場合には、その時点で口座を凍結され、出金ができなくなります。
 ただ、死亡を隠して、相続人の一人が多額の出金をした場合、他の法定相続人はその法定相続分に応じた金額の返還を請求することができます。

(弁護士 大澤龍司)

内縁の妻への受取人名義変更【Q&A №422】


 私は半年前に亡くなった父の娘なのですが、父は4年前に私の母と離婚してから一人暮らしをしており、その頃から付き合ったり、別れたりを繰り返していた彼女がいたみたいで、喧嘩をすれば私の母(父からすると前妻)のところへ戻ったり、仲直りすれば彼女の元へ行ったりというのを続けていました。そして、父が亡くなる1年前まではまだ私の母が生命保険の受取人だったのですが、亡くなる半年前くらいから急に住所だけを変えたりしていて、亡くなってから生命保険会社に電話したところ、父の生命保険は有効ではないとだけ言われました。何度聞いても受取人などは教えてもらえませんでした。私はその彼女が受取っているのではないかと勝手に思っているのですが、それを調べることは出来ないのでしょうか?また、もしも、その彼女が受取人になっていた場合訴えることは出来ないのでしょうか?

 葬式代も喪主も私がやりました。父が一人暮らししていた家の片付けも私と私の母がしました。その彼女は父が亡くなってから一切連絡はなく葬式にも参加していないし、お骨にさえ手を合わせておりません。本当に父は一人が嫌な人だったのでいつも彼女の言いなりのような状態でした。そんな彼女に生命保険を渡したくありません。
 何か方法はないのでしょうか?

記載内容  内縁 生命保険 無断 変更

(みるく)


【法定相続人なら生命保険の調査は可能】
 あなたは法定相続人ですので、被相続人であるお父さんの契約していた生命保険の調査は可能です。
 ただ、あなたの質問には「生命保険会社に電話したところ、父の生命保険は有効ではないとだけ言われました。」「何度聞いても受取人などは教えてもらえませんでした。」と記載されています。
 電話だから教えてくれないというのかもしれません。
 あなたとしては、相続人であることを証明するあなたの戸籍謄本やお父さんの除籍謄本を用意し、文書で申し入れをしたとしても、回答してくれないのかどうかを、保険会社に再度、確認するといいでしょう。
 それでも回答してくれないというのなら、保険会社側に開示できない、何らかの事情があると思われますので、弁護士に生命保険の内容を調査するように依頼するといいでしょう。
 ある程度、弁護士費用が掛かりますが、弁護士に依頼すれば、お父さんの生命保険があるのかどうか、その受取人がどのように変遷したのか、又、保険会社が無効という内容など、プロである弁護士が保険会社に照会をし、確認をしてくれるでしょう。

【彼女を訴えることができるかはお父さんの意思能力次第】
 保険契約の受取人を契約者の意思で変更することは可能です。
 変更当時、お父さんが正常な判断能力(意思能力)をもっており、受取人を彼女に変更したのであれば、なんら法的に問題はなく、彼女を訴えることはできません。
 逆に、お父さんに正常な判断能力がなかったのであれば、受取人の変更の意思表示は効力がありません。
 そのため、変更前の受取人であったお母さんから彼女に対し、受け取った生命保険金の返還請求訴訟ができます。
 正常な判断能力があったかどうかについては、お父さんが生前に通っていた病院のカルテや介護施設の記録などを取寄せて判断することになります(相続Q&A №347、「【コラム】意思能力と長谷川式認知スケールに関する判例の紹介」参照)が、訴訟なしで解決するような問題ではないと思いますし、カルテ等の判断にも専門的な知識が必要になります。
 相続に詳しい弁護士に調査を依頼し、必要に応じてその後の手続きも依頼するといいでしょう。

生前の不正出金を防ぐ方法【Q&A №415】


 私の父は、私たち子どもとは30年前から別居中で疎遠です。父は、5年程前に脳梗塞で倒れ、現在失語症と軽度の認知症を患っています。
 父が倒れて以降、父の家の近くに住む叔父と伯母が父の家を頻繁に訪れ、父に、父の預貯金、証券、財産を全部よこしてくれと迫っているようです。

 お金に対する執着心が強い父は、今は気丈に「誰が渡すか」と言って何とか断っているようですが、叔父も伯母も隙あらば奪ってやるという姿勢で、通帳や印鑑の場所を調べたり、家の鍵まで保管していて、いつ全財産を奪われるかわかりません。
 特にこれから父の認知も進んできますし、子どものときに別居している私達より、近くに住む叔父や叔母の方が事情に精通しているので心配です。
 私達は父の財産がどのくらいあるのか、どこにあるのかも一切知りません。でも、父は公務員でしたし、退職後は市会議員を20年もしていましたし、株でも大儲けもしたと聞きました。また、母と結婚してからも、家に生活費を一銭も入れたことがなく、大変お金に執着していたので、多額の財産があるはずです。この先どうしたら父の財産を叔父や叔母に奪われないようにできるでしょうか。そしてもし勝手もし勝手に預貯金や証券の名義を変えられたりした場合は、取り戻すことはできるのでしょうか?<・p>

記載内容  不正出金 無断 名義変更

(香住)


【結局、お父さんに財産管理を確実にするように説得するしかない】
 人間は誰でも、年齢とともに体力も頭脳も衰えていくものであり、あなた方が心配するのもわかります。
 しかし、お父さんの財産は、お父さんが生きている限りはお父さんのものです。
 お父さんが亡くなった場合には子供らの相続人の財産になりますが、お父さんが生きている限り、相続人(正確にいえば《推定相続人》)であるあなたたちには何らの権利もありません。
 そのため、現段階では、あなたたちがお父さんを説得し、死亡時まで財産確保されるようにお願いするしかないでしょう。
 当事務所が相談を受けたもので、お父さんに女性ができ、その女性がお父さんからお金を引き出そうとしているというケースがありましたが、現実に相続が発生していないということで、推定相続人の立場ではほとんど何も手出しができずに困った案件がありました。

【意思能力がかなり衰えた段階では後見人制度等の利用を考える】
 お父さんが認知症などになり、意思能力が衰えてきたときには、すぐさま保佐人や成年後見人の選任の申し立てをし、財産の散逸を防止する必要があります。
 成年後見人が選任された場合には、お父さんの財産は全て成年後見人が管理しますので、財産の散逸を確実に防ぐことができます。

【現時点ではできることは限られる】
 最初に言いましたように、現時点では、あなた方が法的にできることはほとんどありません。
 そのため、お父さんに主な通帳や印鑑を貸金庫などに入れて厳重に保管してもらう、 お父さんを説得して、《財産を取られないように注意してね》と注意するというようなことしかないでしょうが、長年、別居していたあなたたちが言ってもわかっていただけるかどうか、難しい問題があると思います。
 説得をするということであれば、あなた方より、プロの方が上手でしょう。
 例えば、お父さんが懇意にしていた弁護士がいるのであれば、その弁護士からお父さんを説得してもらうという方法もあります。
 弁護士との間での財産管理契約を締結して、プロに財産管理をしてもらい、その後、お父さんが認知症になった場合には、そのまま成年後見人に就任してもらうシステム(任意後見契約)を作るという方向での財産管理を考えれば、更に安心でしょう。
 もちろん、無料ではありませんが、お父さんとしては一種の保険みたいなものですので、その点を強調してお話をされればいいでしょう。

【預貯金や証券の名義を換えられてしまった場合はどうするか?】
 無断で名義を変更されてしまった場合には私文書偽造になり、警察問題になります。
 しかし、そもそも変更されたということがわからないと警察にも相談できないでしょう。
 仮に、そのような無断変更があったとしても、警察沙汰になるのは別として、お父さんが生きている限りは、あなた方のような推定相続人の立場では裁判をすることもできず、法律的にはほとんど何らの手段も講じることができません。
 ただ、お父さんが死亡した後には、法定相続人として、叔父さん等が無断で名義変更して出金したお金の返還請求をすることが可能ですが、それも叔父さん等の手元にお金が残っていなければ取り戻しようがありません。
 そうならないためにも、お早めにお父さんを説得し、なんらかの形で財産管理方法を整えられることをお勧めいたします。

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