大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

亡母が出してくれた治療費と持戻し免除【Q&A №556】

【質問の要旨】
過去に治療費を出してもらった場合、相続時に考慮するのか

記載内容 治療費 相続分 引く

【ご質問内容】
昨年暮れ母親が亡くなったのですが、不動産の相続で問題が起きています
兄弟が4人いるのですが長兄が母の看病を嫌い闘病中に急に連絡がとれなくなり、そうこうするうちに母が亡くなりました。
葬儀にも来ず、残った兄弟で葬儀をあげたのですが、いざ相続の事になると急に出てきてお金をもらう事を主張し始めました。
長兄の言い分は4人で平等に分けるのは不公平というのです。
と、いうのは私が数年前ガンにかかりその治療費を母がだしてくれたのですが、その分の金額を私の相続分から引かなければ不公平だというのです
母が元気な時の話ですし、そんな事を言われるとは夢にも思いませんでした。
長兄のいうように均等に分けて相続するのは不公平にあたるのでしょうか
また、長兄にはどのように対処すればいいのでしょうか。

(るる)


【治療費は特別受益にならない】
あなたはお兄さんから、数年前病気になったときにお母さんに出してもらった治療費をお母さんの相続に際して考慮するべきだと主張されているようです。
これは、法律的に言えば、あなたがお母さんからもらった治療費が特別受益となるかどうかという問題です。
特別受益になるなら、治療費の額を遺産の中に組み入れて、各相続人の遺産額を計算する必要があり、その結果、あなたは遺産を治療費として先にもらっているから相続での取り分が少なくなる(場合によればゼロになる)こともあります。
この特別受益とは、民法903条で、「遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた」場合であると規定されています。
本件のような治療費は、お母さんが生きておられる間にもらったものですので遺贈ではありません。
また、婚姻、養子縁組や生計の資本のためにもらったものであれば、その贈与が相続財産の前渡しとみられる贈与であるか否かを基準として判断しますが、病気の治療のためのお金ですので、婚姻、養子縁組や生計とは関係がなく、相続財産の前渡しとは考えにくいでしょう。

【仮に特別受益になったとしても持戻し免除を主張することができる】
前項に記載したように治療費が仮に生計の資本としての贈与だと判断されたとしても、あなたの治療費として、お母さんがあなたのことを心配してお金を出してくれたというのであれば、通常お母さんとしては「治療費としてあげたお金は遺産分割において考慮しなくてよい」と考えていたと考えられます。
そこで、病気の治療費として出してくれたという事実から、持戻し免除の黙示の意思表示があったと考え、主張するとよいでしょう。

(弁護士 岡井理紗)

夫、子を亡くした母の遺産相続【Q&A №201】


 亡くなった母の相続は、どうなるのでしょうか?

 実家の事ですが、10年前に父が亡くなり、3年に同居していた兄が亡くなりました。
 その後、同居していた兄嫁が1年たたないうちに母に何も相談もなしに自分の実家を新築しなおして出て行ってしまいました。それから3年今年母がなくなりました。母は兄が亡くなった時遺産を相続しておりませんでした。母の相続分はどうなるのでしょうか?

記載内容  相続分 数次相続 相次いで死亡 遺産取込

(花菜)


【問題になるのは3つの相続である】
 本件では
 ①お父さんが10年前に
 ②お兄さんが3年前に
 ③お母さんが今年に
それぞれ亡くなっていますので、3つの相続が発生したことになります。

【お父さんの遺産分割が済んでいない場合には・・】
 お父さんの遺産分割が済んでいない場合には、お母さんの具体的な相続分は次のとおりです。

 ①お父さんの遺産についての相続分・・・お父さんの相続でその遺産の2分の1を相続します。
 ②お兄さんの死亡時には、お兄さんの遺産の3分の1を相続します。

 その結果、お父さん名義の不動産の分割が未了であれば、その不動産の12分の7がお母さんの相続する分になります。

【お母さんの相続について】
 お母さんの相続について言えば、配偶者であるお父さんは既に死亡しており、又、子供のうち、お兄さんが死亡しているので、もし、お兄さんに子供がないとするとお母さんの遺産は全部あなたが相続することになります。

【お兄さんのお嫁さんが遺産を独り占めしている場合】
 もし、何らかの理由でお兄さんのお嫁さんが遺産を独り占めしているのなら、あなたとしては遺産の返還請求ができます。
 ただ、遺言書があったのかどうか、遺産分割があったのかどうかも、質問ではわかりませんので、これ以上の回答は困難です。
 遺産について、何らかの行動をしたいのであれば、是非、法律の専門家である弁護士に相談し、依頼することをお勧めします。

   山梨県弁護士会 (URL:http://www.yama-ben.jp/)

生前に父の土地を売った代金は遺産になるのか【Q&A №160】


 土地は父親名義で15年前に兄が建て替えて兄が住宅ローンの他に借金があったらしく次男である私を結局は嘘を言って売ってしまいました。
 売る際に私にはこんな大きな家公共料金やらが高いからとか、売って住宅ローン完済して小さな家が2400万位で買えるからとか言って結局は2年の間は15万位の借家になり、私には理解できないでした。
 母親から家を売る際に借家に住む事や兄の借金もあったということを聞いてガッカリ、結局は借金返済したい事で実家を売ったと分かりました。
 少したった頃兄から電話あり100万しかないからと言われ私にはいきなり言われ戸惑いながらとりあえず受け取った。その後借家から兄は家を建て引っ越したところで数ヶ月後母親は亡くなり、父親は数年前から脳梗塞で施設にいますがあれから何にも兄は言って来ないので納得出来なくて自分だけ借金返済したから今があるのは実家を売り助かり、どの位で実家が売れたのかも私には何にも言って来ないし100万だけしかもらっていません。
 この場合は私の遺産相続分はどうなるのかアドバイスを頼みます。父親は施設にいて亡くなってはいませんが、兄はすでに受け取った事になるのではと思います。私も実家を売った分は受け取る事は可能ですか宜しくお願いします。

記載内容  特別受益 土地 相続分

 

(tora)


【売却された不動産代金について】
 お父さんの土地にお兄さんが家を建て替えたというのですから、売却代金のうちの土地に相当する分はお父さんが、家に相当する分はお兄さんがもらえることになります。
 但し、建物は建築費用が多額であっても、売る際には高く評価されることがありませんので、売買代金の多くはお父さんの所有している土地代金に対するものということになります。

【お兄さんが代金の大半を取得したことについて】
 土地代金分はお父さんのものであり、それがお兄さんの借金の支払いに充てられたということですが、お父さんは返還をしてもらおうとは考えていないとすれば、お兄さんにその金銭を贈与したことになります。

【贈与分は遺産でどう扱われるか】
 お父さんの遺産分けの際に、お兄さんの受けた贈与分は特別受益として扱われ、その借金立て替え分が遺産に組み込まれます。
 仮に、お父さんの遺産が5000万円だとした場合、借金代払分が5000万円だとすると、お父さんの遺産は1億円とみなした上で、遺産分割をすることになります。
 相続人があなたとお兄さんだけだとすると、お兄さんとあなたはそれぞれ5000万円を相続でもらえることになります。
 ただ、お兄さんは生前贈与で5000万円をもらっているので、結局、お兄さんは遺産分割は0円、あなたが5000万円を取得できることになります。

【100万円の扱いは・・】
あなたがもらった100万円については、お兄さんからあなたへの贈与なら、お父さんの遺産分割には影響しません。
お父さんからもらったというのであれば、特別受益として、お父さんの遺産に組み込まれることになります。

亡くなった叔父名義の土地家屋は叔母のものか【Q&A №97】


 死亡した叔母の土地家屋がすでに死亡している叔父の所有のままで叔母は納税管理人として固定資産税等を払い続けてきた場合、この土地家屋は叔母の財産として相続できるか?

記載内容  登記名義 相続分 相続人

(かずお)


【叔父さんと叔母さんは夫婦?】
 あなたの叔父さんと叔母さんとが戸籍上、正式な夫婦であることを前提として回答します。

【叔母さんが単独で全部を取得するのはごくまれです】
 死亡した叔父さん名義の不動産はその相続人が相続し、所有権を取得します。
 登記名義が叔父さんのままでも、相続により所有権は相続人に移転します。
 妻であった叔母さんは常に相続人になりますが、原則として他の相続人と共有で相続します。
 共有の割合は、子供がおれば、叔母さんは2分の1です。
 子供がおらず、叔父さんの両親のいずれかでも生きているなら、叔母さんは3分の2を取得します。
 子供も両親もいないが、叔父さんの兄弟がいるという場合なら、相続分は4分の3です。
 なお、子供も両親も、兄弟もいない場合には、叔母さんが全部を取得します。

【固定資産税を支払っても、相続分が増えるわけではない】
 叔母さんが固定資産税全部を支払ってきたとしても、叔母さんの相続分が増えるわけではありません。
 他の相続人がいる場合に、何年たっても、既に述べた割合で不動産を相続するだけですので、叔母さんが死亡した場合には、質問の不動産については、その割合でしか叔母さんの遺産がないということになります。

★実子と先妻の子と養子の相続分【Q&A №95】


 先日父が亡くなりました。母は5年前に亡くなっています。 子供は私1人です。
 しかし、父は再婚で、先妻との間に2人の実子と1人の養子がいます。
 父の遺産を相続をする場合、私の法定相続分は何割でしょうか。教えて下さい。

記載内容  相続人 相続分

(ゆきこ)


1.相続人は次のように決定されます。
①まず、子⇒親⇒兄弟の順番で相続人になります。
被相続人に子がいれば親は相続人にはなれません。
兄弟が相続人になれるのは、子も親もいない場合のみです。
②次に、配偶者は、被相続人の子、親、兄弟がいるかどうかにかかわらず、常に相続人になります。

2.本件の場合、配偶者は5年前に亡くなっており、子がおりますので、相続人は子だけになります。
子が数人あるときは、各自の相続分は等分になります。
本件の場合、相談者のあなた、実子2人、養子1人の合計4人の子がいますので、子供の相続分は各4分の1ずつとなります。

3.なお、先妻の子については、父母が離婚しても、親子関係はなくなりませんので、他の子供と同様の割合の相続分です。
また、養子についても、実子と同じ相続分になります。

4.以上のとおりであり、あなたの相続分は4分の1です。

★妻子のいない叔父の相続人【Q&A №90】


 母と異母兄弟の弟がなくなりました。その弟は実の母との間に3人の兄弟がおり二人健在です。
 亡くなった弟は妻も子もいません。母親の違う姉も亡くなりましたが二人の娘が健在でいます。
 その亡き姉には子供の頃亡くなった兄弟が3人います。親族は誰もいません。このような場合遺産相続人は何人になるのですか。
 また母親の違う亡叔父の姉の取り分は平等に分けられるのか、半分になるのでしょうか。

記載内容  相続人 遺産分割 相続分

(タミー)


【兄弟が相続人になります】
 あなたのお母さんの異母弟さん(以下、被相続人といいます)が亡くなったが、配偶者や子供がおらず、又、その被相続人のお父さんやお母さんも死んでいることを前提にすると、被相続人の兄弟が相続人になります。

【相続人になる兄弟は誰か】
 被相続人の兄弟のうち、実母を同じくする2名(以下、AさんとBさんといいます)が健在ということですので、その2名が相続人になります(相続人の1、2人目)。
 次にあなたのお母さん(以下、Cさんといいます)も相続人になります(相続人の3人目)。
 さらに、被相続人とは異母兄弟のお姉さん(以下、Dさんといいます)がいたようですが、被相続人より先に死亡されたので、その子供2名(以下、d1さんとd2さんといいます)が代襲相続します(相続人の4、5人目)。
 なお、その亡くなったお姉さんには3人の兄弟がおられたようですが、いずれも小さい頃に亡くなったということですので、その子供もいないでしょうから、これらの方は相続人にはならず、代襲相続も発生しません。

【具体的な相続分】
 被相続人と異母兄弟(CさんとDさん)の法定相続分は、母を同じくする兄弟であるAさんとBさんの相続分の半分です。
したがって、具体的な相続分は次のとおりとなります。

Aさん及びBさん・・それぞれ3分の1
Cさん・・・・・・・6分の1
Dさん・・・・・・・6分の1

 但し、Dさんについては、被相続人の死亡前に亡くなっていますので、代襲相続になり、その子供であるd1さんとd2さんがそれぞれ12分の1ずつ相続します。

親子間で裁判中に亡くなった親の相続【Q&A №10】


私には兄弟3人あり母死亡により遺言書通り相続する(二男、長女は4分の1,3男は4分の2)のですが生前中より長男との財産訴訟が有りその途中に死亡してしまいこれを3人で継承しました。
この訴訟の権利義務も遺言書どうりですか?ちなみに遺言書には訴訟に対する遺言はなく、母の所有する財産全部と書かれています。
訴訟中の分は未解決により所有には当たらないのでは。私は継承した訴訟の分の権利は平等であると思いますが。

記載内容  遺言 相続分 訴訟承継

(カテネツ)


【訴訟の地位と相続との問題】
相続人は、被相続人の財産に関する一切の権利義務を承継(受け継ぎ)します。
この承継する権利義務の中には、訴訟におけるお母さんの地位も含まれます。
本件の場合は、亡くなられたお母さんの相続人は、長男、二男、三男、長女の4名ですので、遺言書がなければ、この4名がお母さんの財産に関する一切の権利義務を4分の1ずつ承継します。
その結果、お母さんと長男さんとの訴訟(仮に原告がお母さん、被告が長男としますと)では長男はお母さんから相続する4分の1の限度で原告になるということになります。

簡単な例で説明しましょう。
お母さんが長男に貸した200万円のお金を返せというような場合、原告の請求のうち、長男が50万円を相続しますので、その分を原告請求から減少(訴訟を取り下げる等)し、請求額を150万円に減少することになります。

【遺言書がある場合】
本件では、お母さんの遺言書があり、遺産は長男以外の3人に相続させることになっています(なお、遺言書では「母の所有する財産全部」とありますが、これは「母の有する財産全部」という趣旨だと理解されます)。
そうすると、前記の訴訟の例で言えば、お母さんの有していた原告の地位は長男以外の3人で承継することになり、訴訟が勝訴したばあい、遺言書で記載された割合で分割するということになります。

【相談者の見解に対する回答】
なお、相談者の方は「訴訟中の分は未解決により所有にあたらないのでは。私は継承した訴訟の分は平等であると思いますが」と述べられていますが、法律上は、未解決であろうとなかろうと、既に述べたとおり訴訟上の地位も相続の対象になります。
仮に遺言書で記載されていないという立場では、長男は4分の1の法定相続をすることになり、結局、あなたの取り分は4分の1となり、結論は変わらないことになります。

☆ワンポイントアドバイス☆
お母さんが訴訟をされていたのであれば、弁護士に訴訟を委任されているはずです。
相続があったため、その弁護士はあなたの代理人になります。
遺留分問題も発生することもあるため、その弁護士に相談されることをお勧めします。

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