大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

介護をした相続人と寄与分【Q&A №371】 0371


 母と二人で在宅介護をしてきた父が家で亡くなりました。
 父には遺言書などなく相続人は母と兄姉と自分の4人です。
 兄の方は父の介護を二人に押し付けていたのに遺産を貰うなんて出来ないと、放棄すると言われましたが姉の方は介護なんて自分には関係ないと遺産を要求してきました。

 そこで寄与分についてですが、父は10年前に介護度3が認定され5年前からは5に上がり認知症まで加わった寝たきり生活になりました。そして4年前からは重度のパーキンソン病を患い、2年前からは肺炎を患って胃ろうになりました。介護の間、訪問看護やヘルパーなど頼まず二人だけでしてきました。(胃ろうになってからは訪問看護の人に週一で30分だけ来てもらっていました。)  介護度5になった辺りから痰が多く吸引機で取っていました、肺炎後からは肺炎防止の為に吸引回数も24時間体制で取っていました。床ずれも大きなポケットが3か所もあり床ずれの場所に圧を掛けない為に体の向きを2.3時間程度に一度は右に向けたり左に向けていました。
 訪問看護の方からはこんなに見てる家族は初めてとまで言われました、父には家族さんにこれだけ見てもらっこんな幸せな人はいないと皆さんから言われました。
 寄与分ですけど姉に対して主張が可能でしょうか、もし調停にまで行ったら寄与分は認められる可能性はあるでしょうか。
 駄文で申し訳ありませんけど、お願いします。

記載内容  介護 ヘルパー 相続分譲渡 相続放棄 特別寄与

(S-Ran)


【療養看護の寄与にあたる可能性があります】
 法定相続人が被相続人の療養介護に努めた場合、遺産の分割に際して特別寄与が認められることがあります。
 ただ、あなたについて言えば、父子関係にあったことから、療養介護は《親族間の扶養義務》の履行であり、《当然なすべき義務を履行しただけである》として、それほど多額の寄与分は認められないのが普通です。
 ただ、あなた方が介護したことにより、ヘルパー等の介護料金等を支払わなくてもよくなったと認められる場合には、その支払いが不要となった金額が特別寄与として認められる可能性があります。

【具体的には・・】
 質問を見ると、
《父は10年前に介護度3が認定され5年前からは5に上がり認知症まで加わった寝たきり生活になりました。》
《そして4年前からは重度のパーキンソン病を患い、2年前からは肺炎を患って遺漏になりました。》
《介護の間、訪問看護やヘルパーなど頼まず二人だけでしてきました。(胃ろうになってからは訪問看護の人に週一で30分だけ来てもらっていました。)》
《介護度5になった辺りから痰が多く吸引機で取っていました、肺炎後からは肺炎防止の為に吸引回数も24時間体制で取っていました。床ずれも大きなポケットが3か所もあり床ずれの場所に圧を掛けない為に体の向きを2.3時間程度に一度は右に向けたり左に向けていました。》
と記載されています。

① どの時期からヘルパーが必要になったのか?
② 週単位でどの程度ヘルパーが必要であったのか?
③ その時点でのヘルパーの料金はどの程度であったのか?

等を調査・確認した上で、その総額を特別寄与として請求されるといいでしょう。

【お兄さんには放棄ではなく、相続分の譲渡をしてもらう】
 お兄さんはあなたの努力を認めて、遺産を放棄すると言われているようです。
 この相続放棄が家庭裁判所に対する相続放棄の申述をするのか、あるいは遺産を請求しないのかがわかりませんが、いずれにせよ《相続放棄》だけでは不十分です。
 お兄さんには相続放棄ではなく、相続分をあなたに譲渡するようにお願いをしましょう。
 相続放棄をすると、お兄さんを除いて他の相続人で遺産分けをすることになり、妹さんの取り分が増えます。
 相続分の譲渡であると、お兄さんの取り分もあなたの取り分に加算されます。
 なお、お母さんも協力していただけるのであれば、その相続分をあなたに譲渡するといいでしょう。
 相続分譲渡については、相続分譲渡書に実印を押してもらい、印鑑証明書をもらっておくといいでしょう。


相続分を譲渡するには【Q&A №283】 0283


 

【質問の要旨】

共同相続人に相続分を無償譲渡し、関係を断ちたい。
無償譲渡する旨の文章を一方的に送り付けて、譲渡は成立するか。

【ご質問内容】

被相続人の通帳を管理していた共同相続人が言を左右にして相続対象預貯金の詳細を明らかにしません。
このような人間を相手にいつまでも不毛な協議を続けたくありませんので無償で相続分を譲渡して係りを一切絶ちたいと思っています。
この場合、一方的に「君に無償で譲渡する」という文書を送り付けて終わりにしたいのですが、このような方法での譲渡は有効でしょうか。
相手がこれを受領すれば黙示の譲渡契約が成立したとみることはできませんか。お忙しいところ恐縮ですがご教示願えれば有難いです。

(bluegrass)

 

【譲渡契約書を締結する必要がある】

相続分の譲渡を考えておられるようですので、その場合の注意点を記載しておきます。
相続分の譲渡は、譲渡人であるあなたと、譲受人である相手方との合意ですので、《一方的に「君に無償で譲渡する」という文書を送り付け》ただけでは効力を持ちません。
相手の同意が必要です。
そのため、あなたが共同相続人に自らの相続分を譲渡する旨を記載した文書に、あなたと共同相続人である譲受人の署名捺印をした、「譲渡契約書」を作成・締結する必要があります。

【相続債務の支払いを明記する】

ご質問の事案では、被相続人の負債はないのかもしれませんが、現在把握しておられない借金などが判明する可能性も否定できません。
そのため、持分の譲渡の契約書を作成する場合には、上記相続分譲渡の文言に加えて、《譲渡人であるあなたの相続債務については、譲受人が支払うものとする》というような条項を記載しておくといいでしょう。

【記載したにも関わらず相続債務の支払いがされなかった場合は・・】

ただ、注意するべきことは、あなたと譲受人との間で、譲受人があなたの分の債務も譲り受けるとの合意をしたとしても、債権者がそれに同意しない限り、依然として債権者は、あなたに対して債務の支払請求をしてくる可能性があるということです。
相続人間で債務の支払責任を移転しても、それは相続人間で勝手にしたことであって、債権者としてはあなたに対して、法定相続分に応じた債務の支払いを請求することができるのです。

【相続債務の支払も確実に逃れるためには相続放棄をする】

本件の事案では、確実に債権者から債務を請求されないようにするためには、相続放棄が望ましいです。
相続放棄をするには、相続開始を知ってから3か月以内に、家庭裁判所に放棄の申出をする必要があります。
そのため、相続開始を知ってから3か月をまだ経過していないのであれば、相続分譲渡よりも、相続放棄の手続きをとるべきです。
また、今回のご質問では、相続放棄期間(相続開始を知って3ケ月以内)を過ぎているのかどうか明らかではありませんが、仮に過ぎていても、新たに多額の債務の存在が明らかになった場合には、その旨を家庭裁判所に申述すれば、その時点から3ケ月以内に相続放棄の手続きが可能です。
そのため、持分の譲渡だけではなく、相続放棄も視野に入れて、今後の対応を検討されるといいでしょう。


相続分譲渡による相続分の変動【Q&A №154】 0154


 相続裁判

 相談したいのは、現在母の弟の遺産相続の裁判中ですが、従兄弟が一人で遺産相続したい意向でして、全部で相続人が10人ですが、相手は従兄弟6人で、こちらは4人です。
 長男が代理人でしたが、裁判の様子もわからず、母は相続人にもかかわらず、蚊帳の外です。
 ひとつの裁判が終わったようで、敗訴になりました。こちら側の従兄弟が母に権利譲度の書類を送りつけましたが断りました。あとの二人は譲度したようです。この場合母の相続分はどうなりますか?
 勝訴した6人はすでに振込みすみです。次に裁判にも母の名前があります。最初の裁判は補助出席?は辞退しましたが、次は東京であるので、また母の名前があります。補助裁判を辞退すると、相続はできないのでしょうか?最初の裁判の相続分はきていません。

記載内容  相続分譲渡 代理人 欠席 

(はなこ)


質問でわかりにくい点がありますが、回答します。

【他人間の譲渡で持分は変動しません】
 他の相続人が相続分を譲渡しただけでは、お母様の相続分は変更されません。 譲渡をした人と譲渡を受けた人の相続分が変動するだけです。
 お母様が自分の相続分を譲渡したり、逆に相続分を譲り受けたりすると相続分は変動しますが、そのようなこともないようですので、お母様の相続分は変動しません。

【裁判を欠席すると、相手方の請求が認められます】
 訴訟を提起された被告が、裁判所から指定された裁判の日(口頭弁論期日といいます)に、答弁書(反論書)を出さずに欠席すると、被告として原告の請求を全面的に認めたものとして、被告の敗訴判決がだされます。

【複雑な案件では弁護士の知恵を借りることが必要です】
 質問では「長男が代理人」とありますが、長男が弁護士でない限り、裁判所ではお母さんの代理人になることはできません。
 お母さんが「補助出席?」というのは「補助参加」という意味かもしれませんが、もしそうであれば、かなり複雑な訴訟です。
 又、相続人も多く、何回も裁判しているという面でも、複雑な訴訟のようです。
 何が問題となり、お母さんとしてどういう立場になるのか、どうすれば不利益にならないのかを確認するため、裁判関係の書類を持参してお近くの弁護士にご相談されることをお勧めします。

弁護士の相談窓口・・・日本弁護士連合会 弁護士会の法律センター  (http://www.nichibenren.or.jp/contact/consultation/legal_consultation.html
法テラス 相談窓口検索 (http://www.houterasu.or.jp/chihoujimusho/index.html


★未婚の叔母の遺産を相続できるか【Q&A №68】 0068


先日私の伯母が亡くなりました。

 

伯母所有の不動産についてご質問させて頂きます。

 

その不動産を私に相続させたいというのが故人、他の身内の総意ですが、私には相続権が無いと聞きました。

(遺書もありません)

 

故人には親、夫、子は無く弟と妹がいます。

 

私はその弟の息子になります。

 


父(故人の弟)は高齢者で障害者という事で生活保護を受けています。

 

父と私の間には昔から色々とあり、親子関係は希薄なものとなっており、母親も兄弟もいない私を故人が母親代わりのなって育ててくれました。

 


父には生活保護の兼ね合いもあり、またお金にだらしない人間ですので財産を持たす事は極力避けたいと考えています。

 

父自体は私に不動産の所有を移す事に異論はありません。

 

不動産の評価額は700万程度です。

 


アドバイスのほう宜しくお願い致します。

(ホリ)

【相続人は伯母の兄弟の二人です】

 



伯母には、両親も、夫も子もいないのであれば、相続人は伯母の兄弟、つまり妹と弟(あなたの父)の二人です。

 


伯母があなたを母親代わりに可愛がっていたとしても、遺言書がない以上、あなたが伯母の遺産をもらうことはできません。

 

父が高齢であっても、障害があってもこの結論は変わりません。

 



したがって、不動産の所有権は相続によって、妹とあなたの父にそれぞれ2分の1が移転します。

 

【不動産を移転させる方法は・・】

 



父は、あなたに不動産の所有権を移転することには異論はないとのことですが、移転の方法をどうするかが問題となります。

 



もっとも分かりやすいのは、父からあなたへの贈与をしてもらうことです。

 

つまり、一旦、父が不動産を相続し、その相続した不動産を父から贈与してもらうのです。

 



但し、この場合は(他の相続財産内容にもよりますが)相続税の他、税金(贈与税)が上乗せされますのでご注意ください。

 

次に考えられるのは、父から相続分を譲渡してもらう方法です。

 



これは、伯母の遺産を相続する権利それ自体を父から譲渡してもらうというものです。

 

この場合、伯母の不動産は、父が相続することなく、伯母から直接あなたが受け取ることになります。

 

但し、この場合、伯母さんに借金など債務があればそれも相続しなければならないことや、相続分を無償(ただ)でもらえば贈与税がかかり、一般の相続のような税制上の控除が受けられないなどの点に注意が必要です。

 

念のために税理士など専門家に相談されるといいでしょう。

 


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