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知的障害がある相続人【Q&A №569】


【質問の要旨】
相続人に知的障害がある場合

記載内容  意思能力 知的障害 成年後見

【ご質問内容】
相続人の一人に知的障害があります。
サインや印鑑を押す程度はできますが、それで承諾したことになるのでしょうか。
それとも、特別な手続きが必要なのでしょうか。

(りょう)


【サインができるかどうかではなく、判断能力の有無が問題となります】
サインができるということですが、自分の手で署名をする行為ができるかどうかはあまり法的に意味がありません。
問題は、その人が判断能力(意思能力)があるかどうかです。
知的障害とは異なりますが、認知症になった方についていえば、その程度は軽重があり、重度のものであれば判断能力がなく、その人が署名捺印してもその文書は有効なものにはなりません。
反面、軽い物忘れ程度のものであれば、判断能力があるとされ、その方の署名捺印した文書は有効になります。
要するに、その方がサインや印鑑を押すことができるかどうかではなく、その方がサインする書類の意味内容を理解できるかどうかが問題となります。

【医師に判断してもらう】
認知症の場合には、《長谷川式認知テスト(以下、「長谷川式」といいます》やMMSEなどの判断能力を調査するテストがあります。
知的障害のある場合、療育手帳等で障害の等級認定がされていることも多いとは思いますが、認定の時期がかなり前であったり、又、認定基準からだけでは、判断能力の有無を判断しがたい場合もあると思われます。
そのため、専門分野のお医者さんにどの程度の判断能力があるのかを確認してもらうことを考えていかれるといいと思います。

【判断能力がない場合には後見人を付ける】
検査などの結果、判断能力が欠けていると判断された場合は家庭裁判所に対し成年後見人の選任を求める審判を申し立てるしかないでしょう。
裁判所が選任した後見人が就いた場合、その方が本人に代わって書類への署名捺印をすることになります。

(弁護士 大澤龍司)

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