大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

共有名義の地代【Q&A №568】


【質問の要旨】
共有名義の土地の賃料を分配した時に、贈与税の支払いが必要か

記載内容  共有 地代 贈与税

【ご質問内容】
相続して共有名義になっている土地の地代が入ります。
一人が代表して受け取り、確定申告して固定資産税と所得税を払っています。
地代を他の相続人に分配する場合、贈与税は掛かってきますか

(もん)


【詳しくは税理士に相談する必要があります】
 まず、今回のご質問は贈与税にかかわる税務の質問であり、弁護士の専門分野ではありません。
 ただ、せっかくご質問をいただきましたので、わかる範囲で簡単に回答しておきます。
 正確なことを知りたい場合には税理士に相談されることをお勧めします。

【共有土地の賃料分配に贈与税はかかりません】
 遺産分割前の賃貸不動産で発生する賃料については、平成19年の最高裁の判決(参照最判平成17年9月8日民集59巻7号1931頁)で
①賃料は遺産ではない。
②賃料は各法定相続人が各々の法定相続分に応じて取得する。

という判断が出ています。
 そのため、集まった賃料から必要経費を引き、その残高を法定相続分に応じて配分する場合、それは各人の有する不動産持ち分に応じた当然の収入であり、贈与ということにはなりません。
 そのため、贈与税はかかりません。

【共有者それぞれが確定申告等をしたほうがよい】
 現在は、一人の方が代表して確定申告をし、固定資産税や所得税を支払っているとのことですが、本来は各共有者が法定相続分に応じて、その取得した賃料を個別に確定申告をするべきものだと思われます。
 代表して一人の方が確定申告をしている場合、税務上、どんなリスクがあるかを知りたいのなら、一度税理士に相談されることをお勧めいたします。

(弁護士 岡井理紗)

相続人でない人物が遺産を受け取る場合【Q&A №318】

 
 父の妹(叔母、生涯独身)が現在施設に入所しておるのですが、何かと世話をしてるのが甥である私です。おばも何かと私に頼ってます。
 つい先日叔父夫婦から叔母の事で話をされました。
 叔母とは同じ敷地内で暮らしてましたが別世帯。土地・家の名義は叔母の母親、つまり私の祖母(他界)です。
 その土地、家の名義を叔母の面倒で一番世話をかけてる私にする。叔母の財産である預貯金数千万を私に譲る。と言われました。
 叔母には親父と叔父以外に2人の姉がいて曲者です!笑  叔母にも話し一筆書かせてそれから他の叔母たちを説得してくれてるとは言え簡単には終わりそうにありません。
 スムーズに終わらせる方法ってありますか?
 もし譲り受けた場合、税がかかると聞きました。
 どのくらいかかるのでしょうか?

記載内容  遺留分減殺請求 相続税 贈与税

(のん)


【叔母さんに遺言書を書いてもらうのがベスト】
 叔母さんが施設に入っておられるようですが、意思能力があれば、遺言書を書いてもらうのが一番よい方法です。
 質問から見ると、叔母さんのお母さん(あなたから見ればお祖母さん)が死亡されており、もし、叔母さんのお父さん(あなたから見ればお祖父さん)も死亡されているのであれば、その叔母さんの推定相続人は、叔母さんの兄弟姉妹の計4名(あなたのお父さん、叔父さん及び叔母さん2名)になります。
 普通、遺言書の内容が相続人にとって不利な場合(遺留分を侵害する場合)には、遺言書の内容をその相続人に有利なように変更する権利(遺留分減殺請求権)があります。
 しかし、兄弟姉妹が相続人の場合には遺留分がありませんので、遺言書の内容がどのようなものであっても、叔母さんの兄弟姉妹は遺留分減殺請求をすることができません。

【遺言書作成の際に注意すべき点】
 質問では、叔母さんに「一筆書かせて」とあります。
 しかし、遺言書には有効になるための要件が決まっていますので、その要件を踏まえてきっちりしたものを作成しておく必要があります。
 そのためには次の点にご注意ください。
① 遺言者本人が遺言書を作成したこと及び遺言書が有効である要件を備えていることをはっきりさせるために、公証人の作成する公正証書遺言をお勧めします。
 費用が少しかかりますが、将来の紛争予防のために、ぜひ公正証書遺言をされるといいでしょう。
② 次に、遺言書作成当時に、叔母さんに意思能力があったのかどうかを確認するために、検査をしておくといいでしょう。
 長谷川式認知スケールという簡単なテストがありますので、遺言書作成前に近くの病院などでそのテストしておき、遺言書を作成する能力があったことをはっきりとさせるといいでしょう。

【相続と贈与との税額の相違】
 遺言書ではなく、生前贈与ということで叔母さんから財産をもらうことも考えられますが、一般的には贈与税の税額のほうが多額になります。
 相続税の場合ですが、仮に、叔母さんの遺産総額が8000万円とした場合、本件のように相続人が4人もあるケースでは9000万円までが非課税です《相続税の基礎控除額=5000万円+1000万円×法定相続人の数》。
 (但し、税制の改正により平成27年1月1日以降は5400万円までが非課税と変更されます《相続税の基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数》。)

 一方、贈与税の場合ですが、8000万円を一括で生前贈与した場合には、現在の税制では贈与税は3720万円となります《贈与税額の計算式=(8000万円-110万円)×50%-225万円》。
 このように、贈与より相続の方が節税になります。
 但し、毎年少額の贈与をする方法や、相続時精算課税という方法もありますので、詳しくは税の専門家である税理士と相談されるといいでしょう。

【未分割のお祖母さん名義の不動産については遺産分割協議が必要】
 お祖母さん名義の不動産(土地、家)があるようですが、この不動産については、お祖母さんの相続人は、子供であるあなたのお父さん、叔父さん及び叔母さん(3名)の計5名になります。
 そのため、現在施設に入居している叔母さんの遺産をあなたが全部取得する場合でも、あなたが取得するのは、その叔母さんの共同相続分だけになります。
 そのため、お祖母さんの名義の未分割の不動産については、調停等の遺産分割の手続きが必要になりますので、ご注意ください。

相続分の前渡しにかかる税金【Q&A №194】


 相続分相当を金銭で分けてもらう算段になりました

 相続分相当を金銭で分けてもらう算段になりましたが、この場合、相続税発生になるのか所得税発生になるのか分りません。
 そして、何処かの機関に届出が必要になるのでしょうか?
 受け取る金額は200万円以下程度です。
 回答よろしくお願いします。

記載内容  生前贈与 相続税 贈与税

(ぎゅんぎゅん)


【相続税は、贈与続よりはるかに有利である】
(お父さんがまだご存命かが明らかではなかったのですが、「相続分『相当』」、「所得税」という書き方をされていることから、おそらくお父さんが生きているうちの生前分割のこととしてお答えします。)

 お父さんの財産を生前にもらうと贈与税がかかりますが、お父さんが亡くなった後にもらうと相続税がかかります。
 生前にももらう金額が「相続分相当」であっても、それは贈与であり、贈与税がかかります。
 ところで贈与税の場合には110万円までが非課税ですが、相続税では最低でも5000万円までは課税されません。
 そのため、税金の面から言えば、相続でもらうのが有利です。

【具体的な税金で言うと・・】
 質問にある200万円の贈与の場合、現在の税制では110万円は非課税ですが、残りの90万円が課税の対象になります。この場合、税務署への申告が必要です。
 これに対して、相続でもらう場合には、相続分相当額が200万円である場合には、(遺産総額が5000万円を超えないと考えられますので)、税金は0円です。

【生前にどうしてももらいたい場合には・・】
 ただ、生前にどうしてももらいたいというのであれば、税金対策として、2年に分けてもらう方法があります。
 つまり、まず100万円をもらい、次の年に100万円をもらえば、各年度の税金が110万円以下ですので、贈与税は0円となります。

贈与税について【Q&A №105】


はじめまして、早速の質問で失礼します。
妹が今年、親から贈与を受けて家を建てました。そして、次に親から贈与してもらって家を建てる場合、税金の関係で1~2年は空けて家を建てた方がよいと親から言われましたが、実際はどうなのでしょうか?
お答え宜しくお願いします。

記載内容  贈与税

(ミッさん)


【本来は税理士さんに対する質問です】
今回の質問は相続ではなく、税金の問題です。
本来は税理士さんが専門ですが、わかる限度でお答えします。

【贈与税の問題ではないのでは・・】
1~2年の期間を空けたほうが良いというお父さん(あるいはお母さん)のお話ですが、贈与税の観点からはそのような配慮は必要ないでしょう。
贈与税は110万円の基礎控除額がありますが、これは贈与を受ける側の問題で、贈与する側でそのような制限がありません。
例えば、お父さんが妹さんとお兄さんに年間に110万円ずつ贈与をした場合、贈与したお父さんとしては年間220万円の贈与をしたことになります。しかし、贈与税は贈与を受ける側の問題であるため、お父さんはなんら税金がかからず、贈与を受けた妹さんもお兄さんも110万円の基礎控除の限度内ですので、贈与税はかかりません。

【続いて贈与をすると、隠された収入があると疑われるおそれがあるかも】
ただ、税務署としては、お父さんが2年間連続して贈与する場合、特にその金額が住宅建築資金という多額の場合には、税務署としては、お父さんには申告していない収入があるのではと疑い、お父さんの収入について税務調査をする可能性があります。
お父さん(あるいはお母さん)が言っているのはこのようなリスクがあるので、1~2年はあけるようにしたいということかもしれません。

【税理士さんに相談することをお勧めします】
ただ、住宅資金などの贈与については、非課税の特例があり、また、相続時精算課税制度を使えるのであれば特別控除もあります。
そのため、是非、税務の専門家である税理士に相談されたほうがいいでしょう。

生前贈与された借名保険と税金【Q&A №96】


 1996年に父親死亡:相続税申告完了(相続者:母、姉、私)
 2008年に母親死亡:(相続者:姉、私)母親は専業主婦でした。
 2009年私が相続税申告書を作成して税務署に申告済みです。(尚、私は実家より離れた所に住んでますが、姉は実家の近くに住んでます)
 先日提出先の税務署より姉に質問があるとのことで、郵便局の簡易保険にそれぞれの(姉と私の)家族名義のが沢山あるが(姉家族でいくつか、私家族で4件)借名保険の可能性がある良く考えてください。と言われたそうです。
 私の場合、保険料を払ったのは確かに両親ですが、その後両親より頂いたので、相続税の申告はしてませんでした。(贈与税も申告してません)しかし,保険証書は随分前より私が管理し(いつからかは記憶ありません)、4件の内2件では家族が入院したので保険料も請求し払ってもらいました。(今手元に書類が無いので正確ではありませんが請求したのは2件共12年以上前です)
 契約日は①1991年(これは父親からの贈与)、②1997年、③1998年、④2004年(これらは母親からの贈与)となります。私の修正申告は①は父親からなので申告完了済み②③は贈与税支払いの時効④は贈与税支払い 延滞料も?と考えてよろしいのでしょうか?

記載内容  借名保険 贈与税 時効

(マッピィ)

ご両親が、お姉さん又はあなたの名義で簡易保険契約をし、保険料もご両親が一括払いされたという前提で回答します

【その保険はだれの保険か】
 その保険があなたのものとされるのか、あなたの名前を借りただけで、実はご両親の保険とされるのかにより結論が異なってきます。

《あなたの保険の場合》
 もし、あなたの保険と判断された場合、最初に一括して支払ってもらった時点で、支払保険料相当額が贈与になると思われます。
 税金の時効は最大7年ですので、最後の2004年の分はまだ時効期間が経過していません。
 税務署としては、贈与税の申告がなかったということで、贈与税に加えて、不申告加算税及び延滞税を支払えと言ってくるものと思われます。
 それ以外の分はすべて時効期間が経過しており、税金をとられることはないでしょう。

《ご両親の保険の場合》
 ご両親があなたの名義を借用しただけにすぎず、その保険はご両親の保険であると判断された場合、その保険はご両親の遺産となります。
 ただ、ご両親が死亡するまでに満期が来て、あなたがその保険金をもらったというのなら、受け取った時点で、受取額が贈与となります。
 その時点から7年間が経過していないのなら、税務署しては、贈与税や加算税等を支払えと言ってくるでしょう。

【あなたの保険か、ご両親の保険かの判断基準は・・】
 保険があなたのものか、ご両親のものであるのかは、保険契約にかかわる諸般の事情を総合的に判断して、結論が出るものです。
 ただ、契約名義があなたであったとしても、保険手続きをすべてご両親がしており、かつ保険証書もご両親が保管しているというのであれば、その保険はご両親のものとなる可能性が高いです。
 しかし、ご両親が保険手続きをしたけれど、「この保険はあなたにあげる」といって、すぐに保険証書や関連書類をあなたに渡したというのなら、その保険はあなたのものであり、ご両親の出した一括支払額相当額が贈与になる可能性が高いと思われます。

☆ワンポイントアドバイス☆
 以上、回答してきましたが、税金の専門家である税理士にも確認されることをお勧めします。
国税庁がどういう基準で判断するのかを説明してくれると思います。

将来受け取るお金にかかる税金【Q&A №62】


 母の他界により遺産相続が生じました。
 主な相続遺産は、母の実家の田畑(現在は母の兄の所有地)が売却された時に、母の兄弟で一定の割合に売却金を分配することを確約(公正証書契約書)した権利です。つまり停止条件付の権利を相続することになりました。
 現時点では将来売却される土地の売却金額を特定することもできないため、売却された時点で私の兄弟間(父も既に他界)の遺産分割協議書を再度作成しようと考えています。
 以上私見ですが、この場合、相続税の延滞金、贈与税とのみなし課税等危惧されることはないでしょうか。留意点等ご意見いただければ幸いです。よろしくお願いします。

記載内容  停止条件付権利 相続税 贈与税

(Pchan)


【なぜ、公正証書まで作成したのだろうか】
 おそらく、お母さんのお父さん(以下、お祖父さんといいます)が死亡されたとき、相続問題が発生したのでしょう。
 その解決として、田畑の全部をお母さんの兄(以下、叔父さんといいます)に相続登記するが、将来、田畑を売却する時には売買代金を分けるということで公正証書を作成したのでしょう。

【相続税の申告は必要です】
 公正証書を見ないとはっきりしたことはいえませんが、仮に代金が分配されるはずの土地が特定され、かつ、売買代金の配分率も決定されているような場合には、売買代金がもらえることが確実な権利ということができるでしょう。
 その場合には、その代金を請求する権利は財産的価値を持っていますから、遺産の一部として相続税の課税対象になります。

【将来の贈与税の支払いは不要です】
 お祖父さんの遺産分割の際に公正証書で取り決めをしたということになると、元々お祖父さんの相続に関して相続税が課税されるべきものであって、別途贈与税が課税されるものではないでしょう。このため、将来売却代金があなたに支払われたときにも、相続税と別に贈与税が課税されることはありません。

【遺産分割協議について】
 前項に記載したような財産的価値のある権利を取得したのだとすれば、今回の相続の際に、あなたの兄弟間で遺産分割しておく必要があります。
 売却されたときに相続が発生するのではなく、現在、既にその条件付権利の相続が発生していることになりますので、申告しないと不申告加算税、延滞税等の支払いが問題となります。

【条件付権利の価額はいくらか】
 申告をする場合に、条件付権利の価額をどのように評価するのかという点が問題になります。
 残念ながら、弁護士である私たちには、この点の回答はできません。
 税務のプロである税理士(できれが相続に詳しい方がいいでしょう)に税務相談されることをお勧めします。
 おそらくその税理士も即答できない可能性が高いと思いますが、税務署と協議して適正(税務署が妥当とする)価額を教えてくれるでしょう。

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