大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

★相続人が被相続人に預金の返済を要求【Q&A №172】


 私は相続人(A)です。遺産分割協議書に37~8年前に被相続人が相続人(B)の預金を勝手に使ったと返済を要求しております。何も立証出来る物はないといい預金金額も想定金額です。その当時の利子を複利計算して要求してきておりますが、信じられません。それなら、被相続人が存命な間に返済を求めばいいのに、遺産分割協議になって言ってくるは、つくり話としか思えません。そんな事がまかり通るのでしょうか。遺産分割協議書も曖昧なもので、こちらから未記載遺産を指摘をすると慌てて出してきます。金融機関名と金額は記載はありますが口座番号の記載はありません。郵貯は大体金額を書いたと、言っています。再作成を求めますと、10年ほど放置するといい逆切れしますが、放置をしておいていいのでしょうか?
こちらも全遺産の開示を求めて行きますが、それでも拒む様でしたら争うしかないと思っております。宜しくお願い致します。

記載内容  遺産調査 遺産分割協議 遺産分割調停

(ヘンリーチャン)


【預金を勝手に使用したという点について】
 《37~8年前に被相続人が相続人(B)の預金を勝手に使ったと返済を要求》ということですが、このような事実は相続人のBが証明する必要があります。
 証明できるものがないということであれば返還する必要は全くないでしょう。
 又、仮に証明できるものがあったとしても、時効でそのような請求権は消滅しています。
 不法行為に基づく請求権は、最長でもその行為があった時から20年経過すれば消滅するからです。

【預金の扱いについて】
 遺産である預貯金は、各相続人がその相続分に応じて取得します。
 そのため、相続人Bの承諾も必要なく、あなたが独自に請求できます。
 ただ、その請求の前に、預貯金がどの程度あるかを調査する必要があります。
 どこの金融機関にどれだけの預金があるかを調査されるといいでしょう。
 なお、調査のポイントは「Q&A No.98」を参照ください。
 次に、預金額が判明した場合、法定相続分に該当する預金の返還を金融機関に請求することになります。
 但し、金融機関が素直に返還に応じることは少なく、訴訟で請求してくれというのが大半です。
 そのため、あなたとしては金融機関を相手にして返還請求訴訟を起こす必要があります。
 このように遺産調査や訴訟の必要がありますので、専門家である弁護士にぜひ、相談されるといいでしょう。

【遺産分割協議について】
 全遺産が正直に開示されてこそ、遺産分割協議ができます。
 しかし、現在の相続人Bの対応では、全遺産を開示することはないでしょう。
 そのため、預貯金以外の分についてもスムーズな遺産分割ができる可能性はなく、遺産分割協議で話がまとまらずに、遺産分割調停をせざるをえないと思われます。

【調停が望ましいが・・】
 ただ、遺産分割調停でも、相続人Bは財産を開示しない可能性があります。
(調停委員は遺産を開示するように説得しますが、強制することはできないからです)
 又、調停委員が遺産を調査してくれることはありません。
 仮に相続人Bが遺産を開示しても、それが遺産の全部であるかどうかもわかりませんし、生前の取り込み分の隠匿もあり得ます。
 納得できる解決のためには遺産調査は不可欠です。
 費用が掛かっても、是非、遺産調査をすることをお勧めします。

息子名義の土地上にある父名義の自宅建物【Q&A №47】


 私が相続した土地に父名義の家が建っており現在その家には母が1人で住んでおります。家の相続人は私を含めて3人です。兄弟がこの家について話し合いできる様な関係にあれば私が買い取る事も可能ですがそれも出来ません。
母が亡くなった時にこの家は私の土地に建っているから取り壊すように命令出来ますか?
そのような命令はどの様にすればだせますか?
もしそれでも無視されたらどうしたらよいでしょうか?

記載内容  遺産分割調停 使用貸借 撤去費用

(yuu)


【あなたの土地と家の関係】
 あなたの土地上の家はお父さん名義ということですので、あなたは地代を受け取っておられないと思います。
 地代を受取っている場合には、土地上の建物所有者が借地権という強い権利を持ちますし、その借地権は相続されます。
 しかし、地代を受取っていない場合は使用貸借という関係になり、原則として、いつでも建物の撤去を求めることができます。
 なお、借地権を消滅させるのには正当な理由を備えなければならず、さらに、借地権の価値として土地の約60%の金額の支払いを要する場合もあります。
 これに対して、消費貸借の消滅の場合には、借地権のような価値はないため、原則としてそのような金銭の支払いをする必要はありません。
 なお、家の撤去費用は、家の所有者が負担しなければならないので、本件において、あなたを含む相続人全員が負担するのが原則です。

【もしお母さん亡くなった場合の建物撤去の方法】
 お母さんが、現在、お父さん名義の家に住んでおられますが、もしお母さんが亡くなった場合、あなたは家の撤去を求めることができます。
 撤去を求める方法としては、本件のような相続がからむ問題の場合には、まずは家庭裁判所に遺産分割調停の申し立てをして、その調停手続きの中で建物撤去の話をするのがいいでしょう。
 経験豊かな調停委員が、ご兄弟を説得して、建物撤去も含めた遺産にかかわる問題を解決してくれるでしょう。
 それでもご兄弟が建物撤去に応じないというのであれば、地方裁判所で建物撤去の訴訟を提起することになります。
 その場合には弁護士に相談されるのがいいでしょう。
 なお、遺産分割調停がまとまった場合や、建物の撤去を認める裁判が確定した後、御兄弟が従わなくとも、強制執行を申し立てし、裁判所の手続きで建物撤去が可能となります。

【コラム】実例で見る相続問題:遺産分割の不動産の価額の妥当性

【不動産の価額が安すぎる?】
遺産の分割協議をしていると、ある相続人は現預金で欲しいといい、他の相続人は不動産が欲しいといいます。
この場合、現預金であればその価値ははっきりしていますが、不動産の価額については相続人により大きく意見が異なってきます。
「この不動産の価額が安すぎる!」ということで不満を述べる相続人もよくおられます。
遺産分割の際の不動産価額は何を参考にすればいいのでしょうか?

大澤photo6【時価で算定すればよい?】
不動産は「時価」で算定すればいいのではないかという意見が聞こえてきそうです。
しかし、この「時価」がそう簡単にはわからないのです。

正確にいうと、現実に売れる額が時価ですので、売ってみなければわからないというのが実情です。
不動産鑑定士さんにお願いして価額を出してもらうことができますが、そのためにはかなり費用がかかります(場合によると、弁護士費用より高い場合もあります)し、鑑定士が鑑定したからといってもそれが時価である保障はありません。

【遺産分割調停では、路線価が基準になる場合が多い】
土地の価額といえば、公表されているだけでも公示地価や路線価固定資産評価証明額基準地価等、多数の基準があります。
路線価公示地価(法令に基づき国家機関等により定期的に評価されている公的地価のうち、個別の地点、適正な価格が一般に公表されているもの)の約80%に設定されており、時価より安くなっています。

この路線価は、税務署が相続税や贈与税の算出をする場合に前提とする土地価額です。そこで、相続問題である遺産分割の調停場合には、関係者が同意して、この路線価を前提にして遺産分割をしていく場合が多いです。

しかし、【実例で見る相続問題:遺産は不動産でもらいますか?現預金でもらいますか?】でも記載しましたように、不動産をもらうことは、税金の負担やすぐに現金化できないという、大きなリスクを伴いますので、この程度の減価は止むをえないところでしょう。

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