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【コラム】実例で見る相続問題:遺言書作成のヒント

なぜ、兄弟間の激しい争いが起こったのか?大澤photo6
前回(実例で見る相続問題:深い傷を残さないように)は遺言書偽造の事件が兄弟間の深刻なトラブルを引き起こした事件のことを記載しました。
なぜ、このような兄弟が憎みあうというようなことが起こったのでしょうか。
遺言書が偽造でなかったと前提とした場合、問題は次の点にあったように思われます。

1 偽造防止のために・・自筆ではなく公正証書遺言にする。
問題のケースでは、遺言書は自筆でした。
もし、公正証書遺言であれば、公証人が作成し、かつ保存するのですから、遺言書の偽造ということは考えられません。
自筆の遺言書だから、偽造ではないかという疑いが生じ、訴訟にまで発展しました。
遺言書を残そうと思う人はそれなりの財産を有しておられることと思います。
遺言者の作成のために公証人に支払う費用は、そのような財産に比べれば少額です。可能であれば、是非、公正証書遺言をされることをお勧めします。

2 紛争防止のため・・相続人には、最低限の遺産を与える。
遺産のすべてを特定の人に与えるということになると、当然ですが、もらえなかった相続人の側から不満が出ますし、場合によれば訴訟等の紛争が起こることになります。
このような相続人の不満をどのように対処するのかが、遺言書作成の大問題です。
まず、財産を全く(あるいは少ししか)もらえない相続人としては、財産をもっと欲しいという申し出が可能です(慰留分減殺請求)。
そうだとすれば、遺言で特定の人に遺産を多く与える場合にも、他の相続人にも法律上認められる慰留分程度の遺産を残してあげるべきでしょう。
相続人としても、自分も遺産がもらえるという事実があるために、遺言書を作成した人の相続人に対する配慮を感じることができますし、しかもそれ以上は法律的に請求できないとなれば、遺産をめぐる紛争は起こしたくてもできないということになります。

3 相続人の納得のため・・遺言による財産分けの理由を説明する。
遺言書は、遺言者が後に残された相続人に対する最後の言葉というべきものです。
遺産の分け方を記載すれば十分だという考えもあるでしょうが、なぜ、そのような遺言をしたのかという理由を記載することも紛争防止に役立つことがあります。
例えば、結婚した長女や次女には多額の持参金を持たしたので、家業を継ぐ長男には余分に遺産を分けるというような説明があれば、相続人の方でも納得できる場合があるでしょう。
特定の相続人に多くの遺産を相続させるのであれば、他の相続人が納得するような説明を記載して、少しでも紛争の種をなくしておく、これが遺言をする人の最後の仕事というべきものでしょう。

【コラム】実例で見る相続問題:遺言書の偽造

前回は遺言書偽造の事件が兄弟間の深刻なトラブルを引き起こした事件のことを記載しました。
では、どこに問題があったのかを検討しましょう。

まず、第一の問題点は、自筆の遺言証書であったという点です。 本人いない だれが署名してくれるのか・・・ ① 遺言書は公証人役場で作るのが望ましい。
 公証人役場で作成した場合、公証人は遺言する人の本人確認をしますので。偽造という問題は発生しません。

② 相続人間の紛争が生じないように、内容を工夫する必要がある。
 例えば長男だけに相続させるというような内容であると、財産をもらえなかった長女や次男等から不満が出ることが多く、紛争に発展していくことが多いものです。

遺言というのは、自分の死を想定して作成するものであり、「縁起でもない」として作成に踏み切る気持ちになれないという気持ちはよくわかります。
しかし、残された子供たちが遺産をめぐって、争いをするのはとても不幸なことです。
財産をお持ちの方については、是非、遺言書の作成をお勧めします。

又、作成については相続問題に詳しい弁護士に相談し、その内容をどのようにするかという踏み込んだ相談をされることをお勧めします。

大澤photo6 さて、最後に、私ですが、現段階では遺言書は作ってはおりません。なにせそれほど財産を持っていないですから。

しかし、こんな声も聞こえそうです。

知人:「財産があるかどうかは別として、早く作っておいた方がいいよ。もう、そんなに若くないんだから・・」
私「・・・・・・・・・」
                                     (龍)

【コラム】実例で見る相続問題 :深い傷を残さないように

ここまで憎しみ合うものか・・

亡くなったお父さんの遺言書が偽造かどうかが争われた事件を担当したことがありました。
35年も前のはなしです。
結局、この事件では遺言書は偽造ではないという判決がでました。
ただ、その訴訟の最中に、遺言の偽造者と言われていた相続人(次男)が急死しました。
相手方の長男が述べた一言は次のようなものでした。
「ざまぁみろ、バチがあたったんだ!」
兄弟間の相続争いで、実弟が死亡しても、悲しみを感じるどころか、むしろそれを喜ぶという、そこまで憎しみを持つものかと深く印象に残りました。
この事件は、遺言書を作っても、トラブルは発生し、兄弟間に深い傷を残す場合があるのだということを教えてくれます。
せっかく遺言書をつくるのであれば、後にトラブルが出ないようにする必要があります。
次回に、この事件を例にどのようにすればよかったのか、問題点を検討していきます。

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