大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

分割後に判明した生前贈与【Q&A №266】


 遺産分割書に署名捺印後、姉が生前贈与を受けている事がわかりました。父から送金された分については、認めたのですが、現金で持ち帰った分については、知らない覚えてないの一点張りです。
 姉は父に同行して銀行に行ってます。同じ日に2箇所の銀行(時間差はあまりありません。)で、それぞれ姉の免許証の写し、姉の署名の裏書があります。数千万のお金なので気がつかないはずはありません。
 父のお金だから、一切口を挟まず見ないようにしていたので気がつかないし、おぼえてないというのですが、担当の銀行の方は、父と一緒に来て現金をお持ちになった,と言っているのに、認めないのです。
 そしてその直後に姉の住宅のローンが完済されている事がわかりました。(登記簿)それなのに、私の弁護士さんは、否定されたらもう処置なしというのです。何かこれに対する対処法はないのでしょうか。お願いします。本当に困っています。

記載内容  隠匿 生前贈与 預金の引き出し 住宅ローンの支払い

(ねこ)


【引きだした預金がどこに行ったのかの確認は難しい】
 相続事件においては、被相続人の生前に預金が引き出されている場合、その預金を一体誰が出したのかがよく問題になります。
 預金分が口座から直接送金されている場合には、金融機関への照会で、送金先が判明しますが、現金で持ち返った場合には、その現金を誰が取得したのかを判断するのはかなり困難です。
 裁判にでもなれば、取得した事実を証明することが必要ですが、なかなか証明しにくいのが現実です。

【否認されたら、訴訟で争うしかない】
 ただ、質問のケースでは、お姉さんが銀行に同行し、引き出しに関与している事実及び現金出金後にお姉さんの住宅ローンが完済されているということから見て、お姉さんが現金の贈与を受けた可能性が高いように思われます。
 当事務所が担当する事件でも、同様のケースがよくあります。
 しかし、お姉さんのような立場の人が、預金をもらったことを認めることはほとんどありません。
 そのため、この種の案件はほとんどが裁判で決着をつけざるを得ないことになります。
 裁判の中で、「住宅ローンの返済原資は預金からである」と主張し、「そうでないなら返済原資を明らかにせよ」という主張をしていけば、相手方の方で返済原資の出どころを主張し、立証することが多いです。
 あなたが弁護士に依頼しているのであれば、裁判でそのような主張をしてもらう必要があるでしょう。
 又、裁判ではお姉さんに対して、反対尋問ができますので、その中でお姉さんの主張を崩すことも可能かもしれません(証人尋問において、お姉さんに「住宅ローン返済の原資はどこか」と問いただせば、仮になんらかの言い訳をしたとしても、直前に相当額の預金引き出しの履歴があれば、住宅ローン返済の原資に使われた(生前贈与を受けた)と裁判所が判断する可能性も高いと思います)。

【依頼している弁護士と見解が異なった場合には・・】
 ともかく、遺産事件では、《否認されたら終わり》ではなく、否認されたら《どのようにその否認を崩していくか》という方向で、弁護士に動いてもらう必要があるでしょう。
 今回の質問では、あなたの弁護士は、《否認されたらもう処置なし》という見解のようですが、なぜそのように考えるのでしょうか。
 弁護士は法律の専門家ですし、当事者とは異なり中立の立場で物事を考えることも可能な立場でもあります。
あなたの弁護士がなぜ《処置なし》と考えているのか、その理由を詳しくお聞きになるといいでしょう。
詳しく聞いた結果、その見解に納得できなければ、新たな弁護士に依頼するしかないでしょう。

【遺産分割後の財産の判明の点は・・】
 本件では既に遺産分割が完了しています。
 遺産分割終了後に、遺産が判明した場合については、錯誤を理由として、遺産分割自体をやり直すこともできますし、又、これまでは判明していなかった未分割の財産(お姉さんの不当利得分)が判明したとして、その財産のみの新たな遺産分割協議ということも可能です。

遺産分割でもめそうなときの対処【Q&A №72】


 老齢の叔母がアルコール肝硬変で倒れ、現在入院中で認知症発症。
 叔母には私を含め3人の姪がいますが、今まで叔母が何度か入院したときは、私がお世話をしてきましたが、今回叔母が倒れてから2人の姪がでてきました。
 一人が司法書士なため、後見人になるというので、承諾しましたが、(現在申請中)叔母のこれからの事で、話す機会が何度かありましたが、私に対する猜疑心の塊で思い込みの発言ばかりです。というのは、叔母はずっと一人暮らしで、自分の都合の良い事しか言わないという困った性格の持ち主なため、この姉妹に何を話したかは、認知症の叔母に確かめようもありませんが、借りていたお金を返済していないとか、今まで色々してもらったのだから、面倒を看るのは当然とか、とにかく、毎回会うたびにこちらがそれについて説明しても全く信用せず、同じの事の繰り返しです。
 もちろん、私は可愛がってもらいましたが、姉妹も同じです。その事を話すと、してもらった事の割合が違うというようなことを言います。
 今後、叔母に万が一のことがあった場合、姉妹の一人が後見人となっていますが、もめそうな気がしますので、その時には弁護士さんをお願いしようと思っていますが、どの時点でお願いすればよろしいでしょうか?

記載内容  相続人 預金の引き出し 弁護士

(duo)


【相続人であるかどうかの確認が必要です】
 相続人が遺産を相続します。
 姪であるあなたが、叔母さんの相続人になるのは、叔母さんに子供や孫、両親がおらず、又、叔母さんと兄弟であるあなたのお父さん(あるいはお母さん?)が叔母さんより先に死亡している場合です。
 この場合、あなたは、叔母さんと兄弟であるあなたのお父さん(あるいはお母さん?)の代襲相続人として、叔母さんの遺産を受け取ることができます。

【弁護士に依頼する時期は・・】
 遺産の分割の際に問題となるのは、
① 遺産をどのようにして分けるか
② 被相続人の死亡直前の贈与、預金等の引き出し等、おかしな財産の動きがないか
という点です。

 本件では、叔母さんが意思能力を欠き、後見人選任の申立がされているようですので、今後、贈与の可能性はないでしょうし、多額の預金の引き出しも司法書士の姪が後見人につくということですので、結局、②の点はあまり心配する必要がないケースです。
 ただ、遺産分割に際しては、後見人となる姪が叔母さんの財産の全部を知っており、又、司法書士であり、法律知識も詳しいでしょうから、遺産分割でもめた場合にはあなたでは太刀打ちできない場合も考えられ、その場合には弁護士に依頼する必要があります。
 そのため、まず、叔母さんが亡くなった時点で、法律相談に行かれることをお勧めします。遺産についてのあなたの考え、叔母さんの遺産について不審に思うことがあれば、その点も弁護士に説明しましょう。そして、今、何が問題となるのか、又、何をするべきか(すぐに弁護士に依頼しなければならないケースなのか、その前にあなただけでなんとかできるのかどうかも聞いてください)についてのアドバイスを受けることをお勧めします。
 そのアドバイスの内容を聞いた上で、弁護士に委任するかどうかを判断された方がいいでしょう。

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