大澤龍司法律事務所 相続問題無料相談ブログ

GW休業のお知らせ

GW期間中(4月27日~5月6日)は休業させていただきます。

 


そのため、上記期間中に頂いたお電話・FAXまたはメールについては、

5月7日(火)以降に順次返信させていただきますので、

予めご了解くださいますようよろしくお願い申し上げます。

 

また、上記期間中は「相続実例Q&A」の回答期間が伸長しますことを、

予めご了承くださいますようお願い申し上げます。

 


90歳母の土地資産が売買により全て兄に移転登記すみ【Q&A №643】 0643

 

【質問の要旨】

すでに売却された土地は遺産になるか

記載内容  土地 売買 移転登記

【ご質問内容】

私は東京在住の次男63歳。3歳上の兄との二人兄弟だが兄弟仲悪く行き来はほとんない。

90歳の母は現在関東近県の施設在住で親族は上記3名のみ。母は2千坪以上の土地資産を所有。

母の体調悪化してきたので先日訪れて相続はどうするつもりか訊いたところ、ずいぶん前に遺書書いてあり兄に土地は渡すが遺留分を考慮して不満のないようにするとのことだがはっきりしない。

土地の登記内容、税金なども全くノータッチだったのだが気になり、地元の不動業者に電話して地積、時価等尋ねたところ、ビックリしたことに当該土地は3年前に母の名義から、兄名義に売買により移転登記済みとのことだった。

むろん私にはまったく知らされておらず、現状ではこの2千坪の土地資産には相続権がないことになるが、いかがでしょうか。

(Mayのパパ)

 ※敬称略とさせていただきます。

【売却により所有者が変わっていれば、原則として母の遺産ではない】

生前に母が自らの名義の土地を売却したという場合、その土地はすでに母の所有ではないということですので、原則として遺産にはなりません(したがって、土地に対する相続権はないということになります)。

これは、母が第三者に売却した場合のことを考えれば理解しやすいでしょう。

本件では、すでに兄名義に登記も完了しているということですので、母と兄との間の売買契約書が存在していることまでは確かでしょう。

 

【売却価額が不相当に安価な場合など、特別受益になることはありうる】

ただ、親子間の売買ですので、

1.売買といいながら実際には兄から母に代金が支払われていない場合や、

2.売買代金が、時価に比べて不相当に安価な場合もありえます。

これらの場合には、母から兄への特別受益となり、母の遺産分割時に、その特別受益分を遺産に持ち戻して計算することになります。

この時に持ち戻す金額は、上記①のように代金が支払われていない場合は土地価額全額、②のように代金は支払われているものの安価な場合には、時価との差額相当額、ということになります。

 

【母に確認できることは確認しておく】

このまま母が亡くなってしまうと、遺産分割協議の際に兄は、「自分はお金を払って取得したのだから、特別受益ではない」と主張してくるでしょう。

そのため、現時点で、母から売買の詳細について聞き取りをし、売買契約書や当時の通帳があるなら見せてもらって、現実に兄から母に代金が支払われているのか、その額はいくらかを確認しておくべきでしょう。

また、合わせて、不動産屋に頼んで土地の査定をしてもらい、額の妥当性を判断しておくことも必要です。

その上で、もしも現実に代金が支払われていないのならその旨を母に一筆書いてもらっておいたり、母の通帳の該当ページをコピーしておくなど、母から得られる証拠はできるだけ集めておいて、将来の遺産分割時に対処できるように準備しておくことが、今あなたにできることだと思います。

(弁護士 岡井理紗)


生命保険金の特別受益について【Q&A №642】 0642

 

【質問の要旨】

生命保険が遺産に含まれる場合

記載内容  生命保険 みなし相続財産

【ご質問内容】

父が他界して相続が発生しました。
相続人は後妻さんと私(先妻の子)の2名です(養子縁組なし)。公正証書遺言があり預金500万円は後妻さんと私で折半、マンション1部屋(時価2,000万円)とその他一切の財産は、後妻さん相続となっています。
その他に生命保険金1,500万円(受取人名義は後妻さん)があります。
あと後妻さんが父の銀行口座からATMで引き出した500万円(葬儀費用等)と税金等の債務100万円ほどです。
このままですと私の相続額は遺留分600万円(後妻さんが引き出した500万円は含まない)、後妻さんは1,800万円です(後妻さんには遺留分減殺通知済み)。

生命保険金1,500万円(受取人名義は後妻さん)についての質問です。
生命保険金が遺産に占める割合が5割を超えると特別受益として持戻しの対象になる可能性があるとネットで見ました。
特別受益や債務等を含めた「みなし遺産」を遺産と考えて、生命保険金の割合を算出するのでしょうか。
それとも遺産とは父死亡時の父名義の遺産のみを遺産と考えて、生命保険金の割合を算出するのでしょうか。
よろしくお願いいたします。

(ピエタ)

 ※敬称略とさせていただきます。

【みなし相続財産には特別受益や債務も含む】
まず、遺留分を算出する大前提となる「みなし相続財産」は次の式で計算されます。
《現存する遺産+生前贈与額-負債=みなし相続財産》
その前提で考えると、遺留分は600万円ではなく、さらに生前贈与分(生前の引出分)の4分の1の額が加算されることになります(この点は後述します)。
生命保険は相続税の計算に際して加算されますが、これは税務のことです。
原則として、相続(民法)では遺産としては扱われません。

【裁判例における生命保険の扱い】
ただ、例外的に生命保険がいわゆる特別受益と扱われる場合があります。
裁判例では、遺産総額の約6割に匹敵する生命保険金の存在を理由に、生命保険を遺産に持ち戻すことを認めた裁判例があります(名古屋高等裁判所平成18年3月7日決定)。
この裁判例では、(生命保険金を除く)遺産総額が約8423万円で、これとは別に生命保険金額が約5154万円あった事案について、裁判所は遺産総額の約61%にも占める生命保険(5154万円÷8423万円=約61%)という事情の下で生命保険は遺産に持ち戻すことを認めました。
つまり、この裁判例では遺産総額を計算する際、生命保険以外の遺産総額を算出し、この遺産総額と生命保険額とを比べて遺産に持ち戻すべきか否かを判断したことになります。
(なお、この裁判例は家事審判という手続の性質上、被相続人の債務が考慮されていないことに注意が必要です。)
もちろん、遺産総額に対する割合だけで特別受益と決定されるわけではなく、生命保険金額がそもそも多額かどうか、生命保険を受け取った相続人と被相続人との関係など他の事情も考慮して遺産への持ち戻しを判断していることには注意が必要です。
(なお、当ブログNO.298でも同様の論点を取り扱っております。参考までに)

【本件にこの裁判例を当てはめた場合】
  (遺産総額)※生命保険以外 
    不動産     2000万円
    預貯金     500万円
    生前の出金  500万円(生前贈与と仮定)
    合計       3000万円

ここから負債(今回の案件では相続税の課税がないと思われるので、おそらく生前の未払税等)を100万円差し引くと
    みなし遺産額2900万円
と計算されます。
 ※なお、葬儀費用は(争いがありますが)遺留分から控除しない見解が一般的ですので、この計算では控除しておりません。

他方で、生命保険が1500万円ですので、生命保険が総遺産額に占める割合は 
    保険(1500万円)÷遺産(2900万円)=約51%
と計算されます。

前記の裁判例の割合(61%)と比べるとやや低めの割合であり、持ち戻しを認めてもらうには少し厳しい状況といえるでしょう。
ただ、あなたの計算では遺留分は600万円のようですが、遺産2900万円として遺留分(4分の1)を計算すると725万円程度になります。
参考になれば幸いです。

(弁護士 北野英彦)


相続人名義の通帳が遺産分割対象であることを主張したい【Q&A №641】 0641

 


【質問の要旨】

他人名義の投信が遺産であると立証する方法

記載内容  投資信託 名義 管理 

【ご質問内容】

現在遺産分割の話し合い中です。
銀行口座Aは相続人1の名義ですが、実際には被相続人が管理し被相続人自身の金銭を振り込んで投資信託を運用していました。
相続人1は上記を否定し自身が管理していたと主張しています。また相続人1は被相続人の家から口座Aの最新の通帳を持ち出してしまいました。
被相続人の家には口座Aの通帳のうち繰越済みのものが残されていますが、被相続人の筆跡で書き込みがありました。
口座Aは被相続人が運用していたもので、預金や投資信託利益が相続対象であると考えましたが、この主張は可能でしょうか?
また、上記主張をするのに
・被相続人の家で保管している
・被相続人の筆跡で多くの書き込みがある
・投資信託購入の履歴がある
だけで足りるでしょうか?必要なものがわかれば教えていただきたいです。
よろしくお願い致します。

641


(アメリカンショートヘア)



 ※敬称略とさせていただきます。

【遺産と言いたい場合、誰が何を証明するのか?】
相続人名義の投資信託していた場合、被相続人の遺産だと主張するためにはどのようにすればいいのかという質問です。
相続人名義ですが、それは被相続人の遺産だというのであれば、その点は、遺産だと主張する人が証明する必要があります。

【どのような事実を証明する必要があるのか?】
裁判では投資信託にかかわるあらゆる事情(諸般の事情)が考慮されますが、特に重視されるのは次の2点です。
① その投資信託の購入資金は誰が出したのか、また、その解約して払い戻しした金銭は誰が取得したのか?
② その投資信託の管理運営(買付、売却の指示)は誰がしていたのか。
上記①を証明するためには被相続人の口座の履歴と投資信託の入出金履歴を対比して検討する必要があります。
また、相続人には投資信託を買うような経済的余裕はなかったという点の調査も必要不可欠でしょう。
また、前記②を証明するには、証券会社から来る報告書がどこ宛に送付されてきたのかなども調べる必要があります。

【具体的な検討をすると・・】
前記①の原資を出したり利益を得たりした人が被相続人であれば、その投資信託は遺産になる可能性が高いです。
特に証券会社への買付等の指示を被相続人がしていた、また、報告書も被相続人の手元に送られていたというのであれば、遺産である可能性はさらに高くなります。
逆に前記①で原資を出したり利益を得たりした人が相続人であれば、その投資信託は遺産でなくなる可能性が高いということになります。
今回の質問では《通帳》は被相続人が管理していたはずなのに、現在は相続人が管理していたということのようです。
そのため、あなたのとるべき対策としては
① 原資の点:投資信託の原資を出し、利益を受けたのが被相続人であることを調査する。
② 管理の点:口座の管理については、繰越前の通帳があることで、被相続人が管理していたことがある程度推測されます。
現在の通帳は相続人が管理しているようですが、証券会社などが被相続人宛に報告書を送付していたのなら、被相続人が管理をしている証拠として使えると思いますので、その点の手配もするといいでしょう。

【証明する場合に注意すべき事項】
裁判所は事実を重視します。
事実とは、銀行や証券会社の取引履歴などは客観的な資料であり、これを前提として、証明を展開していくといいでしょう。
このような客観的事実を無視して、《あの人がこう言った、ああ言った》という点は、裁判所はあまり重視しませんので、その点は十分に理解しておくと言いでしょう。
なお、参考例として私が担当した事件(解決例:控訴審から受任し、原審の12倍の6000万円を獲得した大逆転事件)をご覧ください。
ある程度共通するところがあり、参考になると思います。

 弁護士への依頼終了と報酬【Q&A №640】 0640

 

【質問の要旨】

事件が進展しない弁護士と委任契約の終了

記載内容  弁護士 解任 報酬 

【ご質問内容】

亡くなった父の相続分割協議を地元の弁護士に依頼中でした。
相続人は私と兄の子供です。母と兄は既に他界しています。
兄は父から自宅購入費用や学費を援助してもらいましたが、私は10代から家事と父の面倒は全部見ました。
しかし法定相続分を主張する姪と話し合いができず弁護士を頼みましたが、文書を数回やり取りしたのち1年以上何の進展も弁護士からの連絡もありませんでした。
しかし家の修理を機に父の遺言書が見つかり私に全部譲る内容でした。
検認も全て自分で行いました。
検認日に相手方は欠席し、遺留分の請求もされていません。
この機に件の弁護士に連絡したところ相手方に文書を送り分割協議を進めるよう言われました。
私は、不動産の登記と預金の解約を済ませましたので今の弁護士はもう必要ない気がします。
弁護士報酬を支払うべきかと解任のタイミングが分かりません。
御指南お願いいたします。

640
(レイコ)

 ※敬称略とさせていただきます。

【弁護士を信頼できない場合は解約できる】
弁護士に依頼したが、その後1年間、何の進展もなく、弁護士からの連絡もなかったというのであれば、通常の場合、弁護士に対する信頼を失くします。
自筆の遺言書の検認手続きもあなたがされたというのであれば、あなたとしては、弁護士に手続きをしてもらう気持ちもなく、信頼もしていないということでしょう。
さて、解約ができるかどうかですが、弁護士と依頼者との関係は、法津的には「委任契約」です。
委任契約は、双方の当事者から自由に解約が可能です。
弁護士と依頼者は信頼関係でつながっています。
もし現時点で、弁護士に対する信頼がないというのであれば、弁護士を解任することができます。

【今後、弁護士が必要か】
遺留分減殺請求もないという前提なら、今後の手続きはそれほど難しくありませんので、弁護士が必ずしも必要ではありません。
あなたとしては、今後は遺言書の内容を現実化していくといいでしょう。
【解約の手続き及び費用の清算、書類の返還】
解約の方向へ行くのなら手続きは次のようになります。
① 解約の通知をする。
弁護士と依頼関係を解消したいというのなら、解約の通知をするといいでしょう(この通知は、メールでもよいし、ファクスなどでもいいです)。
② 弁護士費用の扱いはどうなるか?
弁護士費用がどうなるかは、弁護士に依頼したときにどのような合意(委任契約)をしたかで決まってきます。
着手金は返還しないと明記されているのであれば、通常は返還してもらえませんし、仮に明記されていなくとも、あなたの側で解約するような場合には着手金は返還されない場合が多いでしょう。
報酬ですが、これは事件が解決したときに請求されるものです。
事件途中で信頼関係を失って解約するような場合には、支払う必要がないことが多いです。
なお、あなたが事件を依頼した後、弁護士に渡した書類があれば、是非、返還してもらうといいでしょう。


実際の審理方法について教えて下さい【Q&A №639】 0639

 

【質問の要旨】

不正出金についての訴訟における裁判所の判断

記載内容  使い込み 引出しを依頼 メモ 

【ご質問内容】

相続時の使い込み訴訟の審理方法を教えて下さい。
問題の引出しは100回あるのですが、被告は「引出した事は認めるが、全額渡した。」と抗弁しました。

この場合、1回1回の引出しについて抗弁事由を立証していく訳ですが、100回のうち40回分だけ被相続人が引出しを依頼したメモなどがあったとします。
そうすると裁判官は以下のどちらの審理方法をとるのでしょうか?

①40回のメモがあるのだから、残り60回は「メモが残っていないけど、依頼があったと考える。」
つまり、一部の立証で、残りも立証できる。

②40回のメモがあったけど、残り60回は「その分は勝手に引き出したのではないか。」
つまり、一部を立証できたからといって、残りの部分も立証できたことにはしない。

639
(ララップ)

 ※敬称略とさせていただきます。

【裁判官がどのように考え、判決をするかはケースバイケースだが】
裁判官がどのような過程で判決の結論に至るかについては、それぞれの裁判官により異なります。
また、問題となる案件の事情、証明の程度によっても異なります。
そのことをわかっていただいたうえで、通常はこのようになるのではという、私(弁護士大澤)の個人的な見解を説明します。

【私が裁判官ならこう考える】
100回の出金のうち、40回については、指示についてのメモがあったということですが、それだけでは、裁判官が残りの60回についてどのように考えるかを判断するのは難しいです。
判決などお読みになると、《諸般の事情を考慮して》というような記載にお気づきになるでしょう。
これは、1つや2つの事実だけではなく、その他にも多くの事情を考慮していますということを裁判官が言っていると理解していいでしょう。
ただ、関連事実の中には《結果に重大な影響を与える事実》もあれば、それほどでもない事実もあります。

【問題点から見た重要な事実は何か?】
今回は《無断で引き出した》ということが問題になっていますので、そのような案件の問題点を整理しておきましょう。
 ① 無断で引き出したか?
 ② どういう使途に使われたか?
 ③ 引き出し額はいくらであったのか?
 ④ 被相続人に渡したという点をどう考えるか?
これらが、裁判官が注目するであろう事実です。
ところで、上記①と②、③、④はそれぞれが相互に微妙に関連します。
例えば、仮に無断で引き出したとしても、その払い戻し金の使途が被相続人のためであれば、それは被相続人の暗黙の了解があったと判断される可能性が高いでしょう。
しかし、他の40回にメモがあるのに、メモのない60回の出金が多額であるとすると無断出金の可能性が高いということになるでしょう。
また、被告は、被相続人に渡したという主張のようですが、もし、その渡したという点が証明されるなら、それは被相続人の暗黙の了解があったという風に判断される可能性が高くなります。

【その他の事情も関連する】
上記①~④が今回のような案件で重要な事実ですが、しかし、仮に被相続人が認知症ということになると、認知症の程度が重要な事実になってきます。
そのため、メモの回数だけでは、裁判官の判断はどちらにも行く可能性があるというしかありません。

【事実関係は複雑に絡み合う】
前項に述べたように、事実関係は複雑に絡み合っています。
そのため、どの点を重要な事実と見、また、その事実をどのように組み合わせて結論に至るのかは裁判官が独自に判断することです。
また、有利な事実や不利の事実が入り混じる中で、どのような事実を選択し、どのように組み合わせて説得力のある主張を展開するか、それが弁護士の能力です。
今回の件、相続に詳しい弁護士にいろんな事実を説明したうえで、意見(現在、弁護士がついているのならセカンドオピニオンになりますが)をお聞きになるといいでしょう。
そうすると回数だけでは結論がでるものではないということがお分かりになると思います。


遺言書で遺贈を記した銀行口座について【Q&A №638】 0638

 

【質問の要旨】

遺贈された口座にお金を移した場合

記載内容  預金口座 遺贈 不正出金 

【ご質問内容】

被相続人Aが、遺言書で相続人Bに遺贈を記したA名義の銀行口座があります。 Aが生前中に、Bが当該口座にA名義のの別口座からお金を移していた口座記録が有ります。 (Aが逝去後、遺贈を受ける銀行口座の相続金額を増やそうとしていたと推定されます) このような場合は、他の相続人がBの不法行為として損害賠償請求するのは可能でしょうか? ご教示お願い致します。
(天の声)

 ※敬称略とさせていただきます。

【不法行為は成立しない可能性が高い】

不法行為は損害を受けた時に、その被害者が加害者に損害の賠償を求めるものです。

今回の、被相続人Aの口座間の金銭の移動の場合について考えます。

この場合、被害者がAだとすると、Aは、自分の口座間で財産の移動があったことは間違いないのですが、それだけで、金銭的な損害を受けていません。

そのため、損害がなく、不法行為にはならない可能性が高いでしょう。

次に、他の相続人(例えば、あなた)の立場に立てば、Bの行為であなたがもらう額は減少するかもしれません。

しかし、その行為の時点では、あなたは将来、相続を受ける立場(推定相続人)ではあっても、未だ、具体的な相続権は発生しておらず、損害はないといわざるをえません。

そのため、あなたに対する不法行為も成立はしないと判断されます。

 

【あなたはどういう方針で対処するべきか】

あなたがこの問題に関与できるのは、Aが死亡した後です。

その時点では、あなたは相続人になっていますし、Bの行為によりあなたのもらう額が減額されているとしましょう。

このような場合のあなたの対処方針ですが、《Bのした口座間移動はAの意思に基づかないものであり、無効である》という点で、Bを攻めるといいでしょう。

口座間移動が無効とした場合、Bはその口座間移動で移った増額分を取得できないはずです。

その法的構成をどうするかは、やや難しい面があるので、相続に詳しい弁護士に相談するといいでしょう。

ただ、口座間の金銭の移動の手続きをBがしたという証拠も必要です。

口座の送金の依頼書がBの筆跡なのか、また、その際、BがAの意思に反してそのような行動をしたという証拠があるのか、それらもきっちりと押さえておくといいでしょう。

いずれにせよ、弁護士に相談され、法的構成、立証方法等を綿密に協議されるがいい案件だと思います。


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