一刻も早く電話を切りましょう。
今年のお盆、妻の実家に行ったのですが、丁度そのとき、私の義父に海外商品先物取引をしませんかという電話がかかってきました。幸いにして、義父はすぐに断わったので、私が弁護士として出る場面はなかったのですが。
これまで、相談に来られた人は、先物取引をしないかという勧誘の電話がかかってきたと言っています。業者は、この電話でのやり取りの中で、相手(被害者)が財産を持っているのか、又、財産を増やすという投資話に興味があるのかどうかの感触を得ています。
従って、一番良い対策は、「すみませんが、全く興味がありません」と言って、少しでも早く電話を切ることです。
業者は、一日中、営業の電話をかけており、ダメだと思えば、次の標的(被害者)を探す電話をしています。断固とした口調で断われば、少なくともその業者は、二度と電話をかけてこないはずです。ただ、はっきりした断わり方をしない場合には、「見込みがある」ということで、再度、電話をかけて勧誘してくる場合があります。
業者の標的は、財産を有している高齢者です。
業者が、どのようにして電話する相手を選んでいるのかは明らかではありません。
今回の冒頭に、義父が勧誘を断わったという話をしましたが、実は断わった後に業者との間で次のようなやりとりがありました。
義父「どうして私のところに電話したのですか?」
業者「名簿を見てかけています」
義父「その名簿をどこから入手されたのですか」
業者「名簿業者から買いました」
果たして、業者が名簿(そもそも何の名簿なのかもわかりませんが)を入手しているのか、あるいは手当たり次第に電話をしているのかははっきりしていません。
ただ、これまで被害を受けたと言って、法律相談に来られた方は、すべてが、高齢者で一人暮らし、あるいは高齢者の夫婦だけで住んでいるケースでした。
おそらく業者は、財産を持っている高齢者の方を選んで、勧誘の対象にしているだろうと思われます。この記事を見ているあなた、大丈夫ですか?あなたが大丈夫でも、あなたのご両親は大丈夫ですか?