平成24年7月6日Yahoo!ニュースから
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120705-00000091-mai-soci
(記事の要約)
消費者金融のクラヴィスが大阪地方裁判所に破産を申請した。経営破綻の主な原因は過払い金返還請求が増加したことにあり、総負債が3268億円のうち、過払い金返還の債権は3219億円を占める。
(事務所内の会話)
事務員:大手消費者金融が破産すると、現在過払い返還を請求できる人はどうなるのでしょうか。
弁護士:破産すると、破産管財人が会社に残った資産を集めて整理し、過払い金の債権者などに、債権額に応じて配当する、というのが一般の流れです。ただ、通常は会社に返済の当てとなる資産がほとんど残っていないでしょうから、過払い債権者の方々には、一切配当がないかもしれないと考えておいた方がよいでしょう。
事務員:それでは、昔は返済に苦しんだ債務者の方は、今度は過払い金が戻ってこないことでまた苦しむことになるのですか。
弁護士:全く例外がないわけではありませんが、そういうことですね。
事務員:なんとかして過払い金が戻ってくる方法はないのでしょうか。
弁護士:税金や賃金などは特別扱いがありますが、破産の場合、基本的には債権者平等というルールがあって、残った会社の財産は平等に分けないといけません。そのため、過払いの債権者だけを優遇する扱いはできないでしょう。
事務員:すでに裁判を起こしている人もかなりいるようですが、その人たちは過払い金がちゃんと返ってくるのですか。
弁護士:裁判を起こしていても、破産手続が開始されると裁判がストップしますので、やはり返ってこなくなるでしょう。