冬の奈良を歩く③
《鹿がドンと頭をぶつけて・・》
飛火野の真ん中の方に歩いて行った。
そこで前回の写真の木を撮っていたときのことだ。
3歳ぐらいの子を連れた家族がこの木の近くで遊んでいた。
突然、鹿がその子にドンと頭をぶつけた。
尻もちをついた子は大声で泣き出し、
お父さんがあわてて子を抱き上げた。
はっきりとは見なかったが、
鹿に悪さでもしたのであろうか。
ただ、それだけの話しではあるが、その時、ふと思った。
私などは3歳当時のことをほとんど覚えていないが、
この子の場合、この事件は記憶に残るのだろうか。
私は見ていただけにすぎないけれど、
この木の近くに来たときには
いつもこの光景を思い出すような気がする。
中央が被害者の子と父親、右の鹿が犯人!事件に驚く周囲の人々
(弁護士 大澤龍司)