(2018.5.5)
イモリ池から苗名の滝への道は、中越北陸自然歩道の一部である。
分かれ道ごとに案内板があり、道に迷うことはない。
ただ、杉野沢を過ぎてから、自然歩道を離れて歩くことにした。
観光案内所でもらった簡単な地図があり、それによると関川(苗名の滝の下流)を渡った方が自然豊かな感じがしたからである。
渡った橋は《地震滝橋》という、おそろしい名前であった。
地震のような轟音が聞こえる橋ということであろうか。
たしかに上流の方からゴーゴーというものすごい水音が聞こえていた。
川を渡ったところの道は、最初は車の通れるほどの幅があった。
しかし、40分ほど歩いたところで、行き止まりになった。
地図では苗名の滝に行く道があるはずなのに。
ともかく、自然歩道を離れたせいか、道案内は全くない。
引き返そうかと思ったが、よく見ると、山側の急な斜面にうっすらと人が通った跡らしきものがある。
弟と子供を待たせて、その石ころだらけの急斜面のがけを登った。
人がすれ違うことができるようなしっかりとした道があった。
《おーい、道があったぞ。上がってこい》
弟の話では、ここまでに来る途中に《ちゃんとした装備で歩いてください》と書かれた小さな看板があり、そこのところに分かれ道らしいものがあったという。
《それなら言ってくれよ!》と思ったが、しかし、仮にその分岐点があっても、そちらを選択したかどうかわわからない。
山道は、川はほとんど見えない。
しかし、ゴウゴウという水音は絶えず聞こえていた。
この5月の連休、天気も絶好のこの日、苗名の滝は多くの観光客が列をなしていた。
しかし、この道ではほとんど人が歩いておらず、まったくの別世界だ。
案内が皆無であることを除けば、周りの木々は見事に新緑であり、道端の花もきれいで、なかなか素敵なトレッキングコースではあった。
この中央の木の緑のあざやかさが写真では十分出ていない。
人間の目とカメラが記録するものとは違うということか。
菊咲きいちげだろうか。
昨年、好田先生が青色のもあると言っていた。
(リンク:水清く、風爽やか:妙高高原の5月 )
本当にきれいで可憐なブルーの花だ。
地震滝橋から上流を見る
それほどの水量のようには見えないが、
扇状地にある川なので、水の多くが伏流になっているのだろう。
山の中、緑の木々に囲まれていく。