舒明天皇陵へ行く途中、神社の社のミニチュア版があった。
大きさは40センチぐらいだろうか。
どこでもあるような山の端の崖が崩れているところにポツンと置かれている。
小さいけれども、ちゃんと木の柱があり、屋根は銅板葺きである。
ただ、コンクリートのブロックの上に鎮座している。
写真を撮っていると、この社の向いの家に自動車が止まった。
出てきた年配の人に聞いてみた。
《これは何をお祭りしているんですか?》
その人は《ヤマノカミ》と言った。
きっとそのとき、きっと、私が《エ?》という顔をしたのだろう。
《山には神さんがいて、毎日拝んでいる》と言った。
至極、当然な話というような言い方であった。
これが山の神を祭っているとは、思いもしなかった。
ちゃんと神社の社の形をしている