部屋についてすぐに窓から外を見た。
南向きのゆるやかな登りの斜面である。
原っぱが広がっており、草は短く刈り込まれている。
樹木は背の低いのが、少しだけ、まさにポツンと生えているだけだ。
東側の木の下に小さな家畜小屋があり、ヤギが一匹、繋がれている。
夏休みなので親子づれが、草を食べているヤギの回りを走り回っている。
ほぼ、全面の芝生だ、うれしい、ここならどこでも寝転ぶことができる。
ロッジの裏の草原
ロッジに着いたのは4時過ぎで、部屋で20分ほど休んだ。
疲れてはいたが、早く戸外に飛び出したかった。
《原っぱ、歩きに行こうか》と長男に聞いてみた。
彼も歩くのが好きだから、《行く》という答えが返ってきた。
2人で、ロッジの裏手の草原のゆるやかな坂を上がって行った。
この木の下に小さな家畜小屋がある
ロッジの人に聞いたところ、昔はここで牛を放牧していたという。
木がほとんどないのはそのせいだという。
現在は、牛はいなくなったため、草を刈っているという。
草刈車を使っていたが、故障したので、草原の上側は人手でしたという。
シルバー人材の人に依頼したらしい。
がんばってしたので、半日で終わったという。
半分にせよ、この広い面積を刈るのに、一体どれほどの人が参加したのだろう。
ヤギが絶えず草を食べている
2人で歩き出したときは、夕暮れ前だった。
食事時間も近づいたせいか、ヤギの回りで騒いでいた家族づれもいなくなった。
ほとんど人のいない草原をゆっくりと上がっていく。
とてもいい気分だ。
こんなことがしたかった、
そのため7時間もかけてここまで来たのだった。
自然しかない、大いに結構である。
少し上に登っても草原は続く