今年の夏の旅行は阿蘇山へ⑬
3日目、阿蘇山火口を見に行に行くことにした。
宿の南阿蘇から、3本のバスとJRを乗り継ぐ。
大周りする上に、待ち時間が多く、
結局、時間切れでたどり着けず、
途中の草千里でUターンした。
高校時代の修学旅行で噴火口を見たことがある。
その時に聞いた話を今でも覚えている。
ガイドが噴火口を指さしながら、《ここは自殺が多い》と言っていた。
そして《一度、自殺に失敗した人は二度と自殺をしない》とも。
その時に話を一緒に聞いていた友人が、
その後、と言っても、10数年も後だが、自殺した。
自宅でのことであり、奥さんと2人の子供が残された。
原因はおそらく仕事上の悩みだったろう。
その少し前に、正月に彼に会ったとき、
会社を辞めて、《弁理士になりたい》と言っていた。
一流企業に勤めていたから、
《何を言ってるんや、もったいない!》と言った。
あのとき、彼はSOSのシグナルを出していた。
それを受け止めることができなかった。
似たようなことが、その後にも何度かあった。
この日は天気が悪く、目的地にも行けなかった。
そんなときは辛く、悲しい記憶が浮かんでくる。