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鳥取県、東電に損害賠償を検討する

(記事の概略 朝日2011.10.20朝刊)
 19日、東京電力福島第一原発事故の影響で鳥取県産の梨の価格が下落したとして、鳥取県知事が東電に損害賠償を請求するための協議会を設立する方針を明らかにした。

(所内の雑感)
事務員「福島から遠い鳥取県でも損害賠償なんてできるのでしょうか。」
弁護士A「鳥取産の梨の値段が下がることと原発事故との関係がピンとこないのだけどね。福島の梨が売れなければ、逆に汚染されていない鳥取の梨は人気が上がる気もするけど。」
弁護士B「いわゆる風評被害というのは、原発事故が起きた福島県産の梨が売れなくなることですよね。福島だけではなく、梨という果物全体が風評被害で売れなくなったのでしょうか。」
弁護士C「福島県産の梨が関西にたくさん入ってきたから梨の流通量が増えて、その結果、梨が安くなったというだけかもしれませんね。もしそうなら、経済の問題で、法的な賠償は難しいのではないだろうか。」
弁護士B「風が吹けば桶屋がもうかるという落語があるが、福島県産梨が関東で売れないため、鳥取県産梨が安くなったというのも、何か、因果関係が薄い気がしますね。」
会議

弁護士A「裁判で賠償ができるかどうかは別として、梨の生産農家の利益を守りたいという方向で対応するというのなら、それは政治的判断あるいはゼスチャーとしてはありうる話だね。」
事務員「影響を受けた全ての人が賠償請求できるわけではないのですね。しかし、原発の影響はこんな遠いところにも出てくることに驚きました。」
                                                          (H)

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