事務所ブログ

あの法律はここに注目!

人が住む「家」というものをどのように考えているのであろうか

外部リンク:レオパレス21、1324棟で施工不良=7700人に退去要請-建築基準法違反疑い

私はレオパレスの家に住んだことはないが、インターネットなどでは以前から壁が薄く隣の部屋の音がよく聞こえるなどと言われていた。
しかし、記事の内容については驚いた。
また、数件の話ではなく、この規模であるならレオパレス側もわざとやっていたのは間違いないのではないか。また、レオパレス側がわざとやっていたとして、行政の確認・審査はどうなっていたのであろうか。
原因についての情報は少ないが、他の記事によれば、「原因については、工期を短くすることや、現場の作業員が使用する材料を誤解していたことなどを挙げた。」とある。工期を短くするためにわざとこのようなことを長期にわたって行っていたのであれば非常に悪質であるし、後半の理由は論外である。
融資を受けている不動産オーナーや、急に引っ越しを余儀なくされる住人には損害が発生するであろうが、レオパレスの経営が破綻する可能性が相当あるなかで、彼らの損害にレオパレスは何か対応できるのであろうか(資力がないものから支払いを受けることはたとえ弁護士が介入しても困難である。)。
このようなことを行ったレオパレス側や、審査・確認を怠った機関など、不動産業界全体の不信感にもつながりかねないと思う。

幸い大規模な火災が発生して判明したというわけではなかったが、違う意味で炎上することは必至であろう。
(弁護士 畝岡遼太郎)

(弁護士コメント)
大澤:
まぁ、出てくる、出てくる・・
本当に嫌になるくらい出てくる。
建設談合や自動車、鉄鋼、耐震ゴムの品質や検査偽装、それと大きいところでは官僚の大嘘。
これが日本の実情と思うと悲しくなる。
美しい国はどこに行ったのか。
しかし、元官僚の柳瀬とかいう人物、散々、嘘をついた挙句、NTTだったか、大手大企業の役員とかになって、金をもらえるようになる。
安部さん、口をきいてあげたのかなぁ。
さて、今回の記事だが、これだけの件数があるのなら、当然、経営陣は百も承知だったろう。
この会社が存続するためには、欠陥建築を作り続けるしかなかったのだろうか。
畝岡弁護士もいうように、この件数の多さから言えば、破産という事態も想定されるのではないか。
破産となれば、欠陥建築を買わされた人には気の毒ではある。
しかし、《嘘をつけば必ず会社はつぶれる》、いや《嘘をついた会社はつぶされる》というところまでいかないと、この風潮はなおらない。
経営陣としては、業績を上げたいと考え、工事費の削減を考えていたのかもしれない。
しかし、業績の前に、ちゃんとした欠陥のない合法的な住宅を提供するのが企業の使命ではないか。
品質は確保したうえで、業績争いをする、それができないのであれば、市場から撤退させられるという厳しい結果がある、それなくして不正を防止できる手段は存在しないのではないか。

岡井:
レオパレスというと、家具家電付きで週単位で借りられ、短期間部屋を借りたい事情があるときに重宝するというイメージがあった。
司法試験に合格すると、司法修習生となって各地で研修をするのだが、埼玉県和光市で2か月ほど研修をする際に、和光駅の近くのレオパレスを借りている友人もいた。
そのくらい身近な存在であっただけに、ここまで施工不良を繰り返していたことには、まさか、との思いであった。
ただ、インターネットを見ると、実際に借りたことのある人は皆、壁が薄い等の問題を感じていたようだ。
畝岡弁護士、大澤弁護士も述べているように、ここまでの件数となると、組織ぐるみで、費用削減のために行っていたことは明らかであり、地震等の天災で危険が生じていたかもしれないとなると、会社として、どういうつもりでやってきたのか、かなり腹立たしい。
各会社には、数々の偽装問題から、人を欺いて会社を成り立たせる商売は破綻するということを学んでほしいものである。

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