「新人弁護士岡井、がんばってます。」
弁護士として働き始めて2か月。
知らないことを知っていく楽しみばかりで、まだ仕事のつらさには直面していません。
先日、知り合いの方にそうお話しすると、「つらいことは必然的についてくるのだから、自分が楽しいと思うことを率先してやればいい」とのアドバイスをいただきました。
いつか仕事のつらさに直面したときが、自分が成長したときなのかもしれないと感じています。
私は今、大澤弁護士や北野弁護士とともに法律相談に入らせていただいたり、裁判や調停に同行したり、主張書面を作成したりしています。
そんな中でとても強く感じていることは、実際に依頼者の方と接して話す機会を惜しんではいけない、話さないとわからないことはたくさんある、ということです。
たとえば、いただいた資料をどんなに見ていても事実関係が見えてこなかったのが、会って話を聞いてみるとすんなりわかった、ということもありました。
最初は感情があまり見えなかったけれども、大澤弁護士と話しているうちにだんだんと感情を吐露し始める依頼者の方もいらっしゃいました。
また、連絡が来るはずなのに来ないと待っていたら、そもそも認識がすれ違っていて、もう一度会うまですれ違いに気づいていなかったということもありました。
このような出来事を体験して、実際に依頼者の方と話をする機会を設けることで、弁護士は、依頼者の方の気持ちの変化を知ることができたり、依頼者の方と認識がずれていくのを防ぐことができたりするし、依頼者の方としても、争いが長丁場になることが多い中、今どういう状態にあるのかを知ることで安心できたり、弁護士が何度も話を聞くことで信頼感や満足感が得られたりするのではないかと思うので、双方にとっていい効果があると感じました。
仕事に追われて、依頼者の方と何度も話す時間はないから任せてくれ、なんて言うのではなく、依頼者の方一人一人と話して認識を共有することが大事なのだということを実際に依頼者の方と会って話すことで実感しています。
まだまだ知らないことだらけの毎日ですが、大澤弁護士から「あせらず弁護士としての素養を身につけよ」とのお言葉をいただき、ゆっくりと確実に前進していこうと思っている次第です。
(弁護士 岡井理紗)