先日(平成31年3月8日)、東京に行ったので、地下鉄の転落防止ドア設置の状況を確認してきた。
私が乗ったのは東京メトロで、乗車コースは次のとおり。
東京(丸の内線)=銀座=霞が関=国会議事堂=赤坂見附
赤坂見附(銀座線乗り換え)=青山一丁目=外苑前=表参道=渋谷駅
車内から見たのを含めて、全駅に立派なホームからの転落防止ドアが設置されていた。
渋谷駅で降りたが、この駅ではドアは設置されているものの、動いていなかった。
駅員に聞いてみた、《このドア、動かないんですか?》。
回答は《現在、設置を終わり、調整中です。3月末には稼働する予定です》
その後、同じ東京メトロで
渋谷駅(半蔵門線)=表参道=青山一丁目=永田町
永田町(有楽町線乗り換え)=桜田門=有楽町=銀座一丁目=新富町=月島駅
この区間もすべて、ドアが設置されていた。
東京駅
(前回私が平成28年の秋に行った時、この駅には転落防止ドアがあった。)
赤坂見附駅(今回、新しく設置されている。)
渋谷駅(設置は完了だが調整中とのこと。稼働は3月下旬予定とのこと。)
月島駅(稼働している)
美智子皇后が「視覚障害者の駅での転落事故が引き続き多い……これ以上悲しい事例の増えぬよう、皆して努力していくことも大切」といったのは、平成28年のことであった。(※外部リンク:皇后もホーム転落事故を憂慮)
その時点で、皇后があえて発言されるくらいだから、鉄道各社は防止に積極的になるだろうという期待を持った。
あるいはオリンピックと影響があるのかどうか不明だが、現在、私が乗った上記区間ではすべて、ドアが設定されていた。
東京メトロのように乗客が多く、また、運転間隔が極端に短い路線では、転落防止措置は必要不可欠であり、それが現実化したというのは、本当にうれしいことだ。
写真は、平成28年8月15日に転落死亡事故があった青山一丁目駅の転落直後(9月)と現在の状況だ。
このような立派な費用のかかるものではなく、もっと簡単なものでもよい。
例えばJR西宮駅では転落防止装置はロープによるものだが、視力障碍者の生命の安全に直結するものなので、乗客の多い駅では是非、普及を早める必要があろう。
でないと、転落事故が起きた場合、また、誰か元気のいい弁護士が訴訟をすることになるかも。
事故直後(平成28年9月)の青山一丁目駅ホームの状況。
ホーム端に柱があるため歩行が困難。
キャリーケースを盲導犬と考えれば、人がホーム端を歩くと危険な状況であった。
現在の青山一丁目駅のホーム状況(転落防止ドアが稼働していた。)