私は見たことがないのですが、以前NHKで「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」というドラマがあり、弁護士が学校に赴いて、いじめ、体罰、モンスターペアレント、教師のブラック労働等、学校現場で生じている様々な問題に立ち向かっていたそうです。
こんな弁護士が活躍してくれるといいですよね。
スクールロイヤーという言葉の定義がかっちりと定まっているわけではないのですが、学校現場で生じる法律問題を予防・解決する弁護士を指すようです。
しかし、ドラマとは違って、例えば大阪府教育庁に雇われているスクールロイヤーの場合、基本的には学校現場に赴くことはないそうです。学校の管理職の先生から、電話相談を受けたり、法律事務所にお越しいただいて相談に応じているようです。
この点、学校問題について、先生又は保護者の声を聞くだけでなく、子どもの声を直接聞くことはとても大切なことだろうと考えています。
ただ、学校現場に入り込んで活動するとなると、スクールロイヤーの立ち位置が非常に難しいという問題があります。
学校法人の顧問弁護士でも、生徒の代理人弁護士でもない、スクールロイヤーとしての立場を明らかにし、関係者に理解してもらう必要があります。
弁護士が学校現場に赴いて、子どもの声を直接聞きつつ活動するという取り組みは、全国的にもほぼ例がないようですが、とても意義のあることですので、将来ぜひ挑戦してみたいと考えています。
(弁護士 武田和也)