ガレージの前に白い紙が何枚も捨ててある。
誰が、と思って、拾おうとして気が付いた。
バラの花びらが散っているのだ。
ガレージの上の庭には
10年前からバラを植えていた。
薄いピンクのきれいな花を咲かせる。
ただ、棘が細くて密生していて
触るごとに痛い思いをした。
ここ数年、ポツンという感じで5~6つの花が咲いただけだ。
そのため、年末に枝をばっさりと切りまわった。
さんざん、痛い思いをさせてくれたからなぁ。
それが今年はいっぱいの花をつけた。
人に痛い思いをさせるのだけではなく、
痛い思いをするのも好きだったのね、あんた。
バラの中には新枝に花をつけるのがあるという。
このバラがそうだったと初めて知った。