忍坂の古道を10分ほど歩いた頃に左手に神社が見えた。
私の背より少し高い石垣があり、階段を上がったところが広場になっていた。
そこに多くの石灯籠があった。
広場の向こうに、更に石垣があり、その上に社殿(拝殿)があった。
神社の謂れを書いた立札には《忍坂坐生根(おつさかいますいくね)神社》と書いてあり、《当社は天平2年(730年)の大倭国正税帳に名前の見える古社》とあった。
ものすごく古くからある神社のようだ。
少彦名命(すくなひこなのみこと)などが祭られているという。
背後の《宮山》を神体としているので本殿はない、とも記載されている。
拝殿の脇から奥の方を覗くと縄が張られている場所があり、そこが神のおわす《磐坐(いわくら)》とされているようだ。
私には、普通の山の中のありふれた景色にしか見えなかった。
しかし、昼に灯したろうそくが見えないように、夜や霧の出る日など条件がそろえば、人に何かを感じさせるような場所なのであろうか。
あるいは敏感な人であれば、昼でも《霊力》なるものを感じるのであろうか。
神社の説明立札
拝殿。なかなか迫力がある。
拝殿の奥を撮影。右下に縄が張られている。ここが神座だろうか。