白浜での仕事が終わった後、車で岩代駅まで送ってもらった。
この日(3月15日)は朝から曇りだった。
駅に着いたときには冷たい風が吹き、時折、ポツリと雨がおちてきた。
駅舎は古びた木造でひっそりとした感じだった。
戸を開けて中を見ると中年の男性が一人、ベンチに座っていた。
無人駅で開札口にICカード読み取り機が置かれていた。
パンでも買おうかと思ったが、付近には開いている店など1軒もなかった。
駅舎の前に桜が咲いていた。
7分咲き程度だった。
天気がよければ、心浮き立つのではあるが、
雨模様の桜はくすんで、陰気臭い。
桜の横にソテツが生えていた。
そしてその真ん中に赤い鳥居。
この取り合わせ、奇妙というか、あるいは面白いというべきか。