ロッジのすぐ裏にも周囲10メートル弱ほどのほんの小さな池がある。
その岸辺にある草は、他の葉は全て緑なのに、茎の上の3枚の葉だけが白い。
白い葉も、全部ではなく、葉のもと(茎の方)が白く、葉先は緑を残している。
今回の旅行では、ロッジ周辺の山3つに登り、多くの草花を見てきた。
他にはこのような草はなかったので、自生しているのではなく、人工的に植えたのだろう。
ロッジ裏の《はんげしょう》の群落
白い穂みたいのが花である。
10年ほど前、初めて、この草を見た。
場所は、京都の南禅寺の塔頭である金地院。
小堀遠州の作った枯山水様のすばらしい庭がある寺である(外部リンク:Wikipedia)。
庭の裏手に、家康を祀る東照宮があり、そこに行く途中の池にこの草があった。
《半夏生(はんげしょう)》という説明板もあった。
半夏生って何なんだ? ユニークな名前だったので記憶に残った。
近寄って見ると何やら妖艶な感じがしないだろうか?
調べてみると、半夏生とは、暦(季節)のことで、夏至から11日目、太陽暦でいえば7月2日頃のことである。
そのころに咲く(花ではないので、咲くというのは不適当かもしれないが)ので、この名がついたという。
しかし、7月初旬頃に咲く花は他にもいっぱいある。
この草が季節を代表して名前を付けられたとは到底、思われない。
葉が半分ほど白いから《半化粧》だという説もある。
私の感覚としては感覚にはぴったりとくる。
近くの草に泊まっていた蛾
白い蛾っているんだ!と驚いた。
《半化粧》といえば、なぜか、舞妓さんの首の後ろあたりのお白粉の塗られた白い部分と地肌の境のイメージが浮かんでくる。
最初にこの草を見たのが京都であったこと、半分の化粧という言葉が影響しているのかもしれない。
舞妓さんと想い出に残るようなことがあったのか、特に首の後ろあたりに・・などと聞かれそうだが、残念ながら、《ないない、全くない》。
しかし、《はんげしょう》などという草から京都の舞子さんの首筋に話が飛ぶなんて、ここ吾妻高原は標高1000メートル、空気が少し薄いせいか、妄想が湧きやすいのかしら・・
これは関係のない他の草
こんな草でも見様によっては美しいと思う