道の両側には古い建物の多くに
木製の説明板が掲げられている。
建物の由緒が丁寧に書かれている。
しかし、こう言っては悪いが、
建物自体は、奈良の他の場所や京都で見た町屋と変わらない。
どうしてこんなに似ているのか、不思議でしょうがない。
ただ次々と見ているうちに気づいたことがある。
樋がおもしろい形をしているのだ。
普通に見られるような丸い銅製の筒ではない。
ここのは三角形で下にややくびれたような形で、
しかもその曲がりようが、なんとも《芸術的である》。
表面に飾りまでついている。
どこの家にも同様の模様や形だったが、
樋の《大宇陀様式》などというものがあるのだろうか。
玄関の電灯もおもしろかった。
もちろん、電気を使うので、明治か大正時代のものだろうが、
ものすごくクラシックな感じがある。
又、ある家には古い瀬戸物の大きな壺がポンと置いてあったりと
このように、建物以外の周辺や細部に目を移すと面白いものがいっぱいある。
私には、建物よりは、むしろそのような構成部品、《小物》と言っていいのかもしれないが、結構、楽しめた。
さて、あなたならこの《宇陀千軒》のどこを楽しみますか?
この右端のクニャクニャと曲がった樋がおもしろい。
樋の左側のうだつに書かれたマークも家により異なっている。
いまどき、こんな電灯はないよね
このデザインもこっているなぁ。
玄関の前にこんな大きな壺がぽつんと置かれている