2020年:この秋、京都三尾の紅葉③
いつも、紅葉の落ち葉を持って帰る。
あの切れ込んだ葉の形が好きで、
文庫本に挟んで持って帰る。
幽かに紅色が残っているのもすてきだ。
そんな枯葉を探しているとき、小さな紅い半球を見つけた。
漆器のような光沢で、7つの黒点がある。
《てんとう虫》だった。
死んでいるのかどうか、じーと見ていたら、
ゆっくりと動き出した。
背中の赤い球が半分に割れて
中から出てきた羽を動かして
ゆっくりと飛んで行った。
さて、あの《てんとう虫》は、一体、何をしていたのだろうか。