《家はなかなか立派だった》
生家には道路の反対側、勝手口から入った。
通路のたたきの先には玄関の戸(写真)があり、
《「木 米屋」と墨書されており、酒造の他に、米の販売もしていたようだ。
家は二階建で、一階は、道路に面して酒販売の店舗部分と9畳半の和室があり、
奥には和室4部屋が、田の形に配置されている。
一番広いのが15畳の帳場兼接客室(写真)であり、その他に茶の間(8畳)、座敷(8畳)、奥座敷(10畳)がある。
建物は広く、しっかりした造りだった。
帳場には当主が座る座敷机と火鉢が置かれていた。
酒の販売は道路に面したところでしており、
大事な客とはここで話をしていたのだろう。