事務所ブログ

てくてく旅行記

年の暮れの奈良を歩く①

《毎年の年の暮れは》

1年の終わりの日、ということは大晦日だが、

いつも夜の11時45分頃分に

炬燵から出て、2階に上がっていく。

雨戸を開け、ベランダを出ると除夜の鐘が聞こえる。

1駅向こうの駅前あたりにある寺から来るものらしい。

丘を2つほど超え、家の間をすり抜けてくるので

耳を澄まさないと聞こえない。

風のせいか、ときどき途切れることもある。

鐘を聞く時に心の隅に動くものがある。

悲しみではないし、あきらめでもない。

《ああ、今年も1年が過ぎたのか》

ただ、そうとでもしか言いようがないものが

浮かんできて、そしてすぐに消えていく。

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