事務所ブログ

てくてく旅行記

年の暮れの奈良を歩く⑤

【あの観音像を探して】

これまでに阿弥陀仏像の悪口を散々、書いたが、別に仏像が嫌いというわけではない。

観音像なんかは好きである。

やさしい顔も多く、親しみがわく。

法隆寺の夢違観音などは幼く、あどけない感じで好きである。

 

昔、奈良国立博物館で見た十一面観音が特によかった。

《顔が穏やかで、包み込むような優しさ》があった。

《慈愛に満ちた》とてもいい顔をしていた。

一緒に行った妻を待たせて、長い間、じーと眺めていた。

その後に行ったときにはもうなかった。

寺から預かっていたようだが、どこかは記憶していない。

こんな時代だからネットで、どこの寺のものか簡単にわかるだろうが、それではおもしろくない。

縁があれば、いつか、またどこかの寺で会えるだろう。

 

浄瑠璃寺を見た後、木津の海住山寺(かいじゅうせんじ)に行った。

山道を20分ほど走ったが、かなり急角度の登りもあった。

8世紀に創建された寺だが、その後に焼失し、鎌倉時代に再建されたという。

十一面観音が2体あるということだったが、残念ながら1体しかなかった。

顔がきつかった。

もう1体は、奈良国立博物館に預けているという。

寺のパンフレットにその写真があった。

ただ、小さすぎて探している観音かどうかはわからなかった。

 

お堂から外に出ると、雪が降っていた。

風も強く、厳しい寒さで厚着をしていても震えるほどだった。

境内の五重塔は国宝だが、ゆっくり鑑賞するにはあまりに寒かった。

トイレに行った後、早々に車に乗り込んだ。

事務所ブログを検索

月別アーカイブ

お電話またはメールフォームからお気軽にご連絡ください! 各種ご相談・お問い合わせ窓口

お電話でのお問い合わせ
06-6361-6017 ※番号をタップすると電話発信します

受付時間:月~金(祝日を除く) 9:30〜17:30