今年の夏の旅行は阿蘇山へ⑰
宿からタクシーで根子岳の登山口まで行った。
地形図で見ると、頂上へはほぼ尾根道である。
最初のしばらくの登りは緩やかだが、
その後はかなりきつい傾斜となる。
火山岩の砕けた石ころだらけの道を予想していた。
全く違って、道は粘土質で、
それが雨で彫り込まれて溝のようになっており、
とても滑りやすかった。
いたるところ、木にロープが結ばれており、
それを手で支えて登って行った。
15分歩いては、10分休むというスローペースだった。
歩きながら考えた。
雨で土が流され、木の根が露出している。
根子岳というのは、木の《根っこ》がなまったものか。
尾根道のわりには見晴らしが悪く、
樹木に邪魔され景色はほとんど見えなかった。