あれから50年、再び大山へ⑩
階段はどこまでも続いた。
《しんどい、しんどい》と思いながら、登って行った。
そしてついに、やった。
《大山頂上 0.5㎞》の道標があった。
これから後、どれだけかかるのか、
それがわからないほどつらいことはない。
これから後、どれだけ我慢すればいいのか、
それさえわかれば
どんなに苦しくともなんとか我慢できる。
急な階段が尽き、木道が始まった。
傾斜もゆるやかになった。
そして、午後1時前に1709mの頂上にたどり着いた。
3時間半ほどの時間がかかったが、
ともかく登ることができた。
ここはまぁ、頑張った自分をほめておこう。